学校の一大イベントといえば「運動会」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
日本の学校に通った方なら、誰しも経験するイベントですよね。
日本の学校では年に一度「運動会」や「体育祭」が開催するのが当たり前となっています。しかし、欧米では馴染みのない文化であることを知らない方も少なくないでしょう。海外の方に日本の運動会を説明すると、「軍隊みたい」といわれるほど独特な文化とされていますよ。
では、欧米にはない日本の「運動会」は英語で何と表現するのでしょうか。今回は運動会そのものや、競技ごとの英語表現を解説します。
「運動会」は日本特有の文化?
日本の学校の一大イベントともいえる「運動会」。
保育園または幼稚園~高校まで行われるのが一般的となっていますが、運動会に向けて練習を行い、全員参加が前提となっているのが特徴の一つです。
海外で運動会が行われる国もある
近隣の韓国や北朝鮮、台湾などでは日本的な運動会を行うところもありますが、これらの国は日本が統治していた時代があるでしょう。
つまり、統治時代の名残で運動会を行うところがあるのです。
欧米には運動会という文化がない
欧米では日本と同じような「運動会」という文化はありません。
「協調性があって良い」「規律を守る日本人らしい」という反応もあれば、「軍隊みたい」という反応もあります。
ただ、アメリカには日本の運動会に似た「field day」というイベントがあります。「運動会」と「field day」の大きな違いは、参加の自由度にあります。
というのも、field dayの場合、子どもが参加するかどうかを自由に決められるのです。生徒の半数ほどしか参加しないケースも珍しくなく、自由を大切にするアメリカらしいイベントだといえるでしょう。
運動会の起源
もともと日本の運動会の起源は、明治時代の海兵学校で行われたものが始まりだとされています。イギリスのオックスフォード大学で開催されたイベントが参考になったとされていますが、そこから日本特有の文化に変化していったのです。
日本は戦争を経験しており、戦時中には”訓練”を目的として種目を変える必要がありました。そのため、軍事的・訓練的要素の強い「整列」「騎馬戦」などが取り入れられるようになったのです。
「運動会」は英語で?
「運動会」は英語で2つの表現があります。
sports day
直訳すると「運動の日」となるsports dayは運動会を表現する英語の一つです。
先週、運動会がありました。
また、sports meetingという表現が使われることもありますが、こちらは「体育大会」「スポーツ大会」というニュアンスがあります。そのため、学校が開催する運動会にはsports dayのほうが合うといえるでしょう。
field day
field dayは先ほども紹介しましたが、主にアメリカで使われる「運動会」の英語表現です。
ただ、アメリカでfield dayと言うと、自由参加のイベントというニュアンスがあることを覚えておきましょう。
また、field dayは「野外活動」という意味もあります。
先週、運動会がありました。
運動会の種目名を英語名
日本の運動会は学年ごとにさまざまな競技を行いますよね。
運動会の最後を締めくくる注目競技はリレーとなっているケースが多いですが、そのほかにも騎馬戦やリレー、短距離走なども人気の競技でしょう。
ここでは、競技ごとの英語表現を解説します。
リレー
「リレー」は英語でもそのままrelayと言います。
relayはもともと「交替斑」「中継」といった意味があり、人が入れ替わりながらゴールを目指す様子からrelayが「リレー」という意味でも用いられるようになっています。
ちなみに、「クラス対抗リレー」は「interclass relay」と言います。interclass=階級間の、クラス間のなどの意味があります。
今日の運動会はクラス対抗リレーが行われます。
騎馬戦
2~3人で馬を作り、その上に騎手が乗って行われる「騎馬戦」も注目を集める競技の一つですよね。騎馬戦は敵の騎手を落馬させたり、騎手のハチマキまたは帽子を取ったりすると勝利となります。
そんな「騎馬戦」は英語で「a mock cavalry battle」と言います。
「mock=偽の、まねごとの」、「cavalry=騎兵隊」という意味です。そのため、「a mock cavalry battle」を直訳すると「騎兵隊のまねごとの戦い」となり、「騎馬戦」という意味合いになるのです。
玉入れ
「玉入れ」は小さな子どもから大人まで楽しめる競技ですよね。
そんな「玉入れ」は英語で「ball toss game」「beanbag toss」といった表現がありますが、日本独特の競技なのでこれだけではどのような競技なのか伝わらないかもしれません。
そのため、補足として以下のような説明を加えるとよいでしょう。
玉入れと呼ばれる球技は人々がネットに小さなボールを投げ入れるゲームです。
短距離走
個人競技で人気の種目の一つが「短距離走」ですよね。幼稚園や低学年の子どもたちが行う場合は「かけっこ」と表現されることもあるでしょう。
「かけっこ」「短距離走」は英語でsprintと言います。
「短距離走者」のことを日本語で「スプリンター」と言うので、覚えやすい表現でしょう。
sprintは名詞で「短距離走」「全力疾走」、動詞で「全力疾走する」「ダッシュする」などの意味があります。
わたしは短距離走が好きです。
綱引き
「綱引き」は英語で「tug of war」と呼ばれます。
「綱」と聞くとropeという単語を使うイメージがあるかもしれませんが、「綱引き」の場合はtugが使われます。tugは「ぐいと引く」「~へ引っ張っていく」などの意味があり、綱引きにピッタリの動詞なのです。
綱引きは運動会で人気の競技です。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「運動会」の英語表現について解説しました。
「運動会」は日本特有の文化が詰まった行事です。アメリカでは日本の運動会に似たイベントでfield dayというものがありますが、参加の自由度やイベントに対する認識に違いがありますよ。
また種目ごとの英語では、「リレー:relay」「短距離走:sprint」のように、すぐに使えそうな表現もありますよね。しかし、「騎馬戦=a mock cavalry battle」「玉入れ=ball toss game」など、欧米にはない競技のため、どのような競技なのかも説明できるとよいスムーズなコミュニケーションになるでしょう。
ぜひ今回の記事を参考に、「運動会」や競技名ごとの英語表現を覚えてみてくださいね。