今回のテーマは「証拠」です。英語で証拠を表す際、proof と evidence の2語が使われますが、これらの表す意味やニュアンスには違いがあります。この記事では、これらの違いについて、例文を交えつつ詳しく解説していきます。

また、記事の後半では「論より証拠」や「証拠不十分」など、証拠に関連する表現についても取り上げています。これを読めば、英語でも証拠が的確に表現できるようになるでしょう。

それでは、早速始めていきましょう!

「証拠」は英語で何て言う?

「証拠」は英語で何て言う?

英語で「証拠」を表現する際は、”proof” か “evidence” のいずれかが使われます。

一括りに「証拠」といっても、それぞれに表すニュアンスが異なるので、1つずつ詳しく確認していきましょう。

証拠①:proof

“proof” は、それ1つで真実だと判明するような決定的な証拠を表します。発音記号は【pruːf】で、カタカナだと「プルーフ」となります。

proof の語源は、ラテン語で「(正しさを)証明する」を意味していた “probare” です。そこから、正しさの担保として使える証拠を示すようになりました。

たとえばお店で何かを買った場合、レシートがあれば購入の証拠になりますね。これが proof のイメージです。また、DNA鑑定や指紋鑑定など、科学的に覆しようがない証拠の場合も、proof が好んで使われます。

Aさん
Oh, the pudding from the fridge is gone!
訳)あ、冷蔵庫のプリンがない!
Bさん
Huh, maybe you ate it half-asleep.
訳)ふーん、寝ぼけて食べたんじゃない。

 

Aさん
You’re the culprit. That caramel sauce on your mouth is the proof!
訳)犯人はあなたね。口についたそのカラメルソースが証拠よ!

証拠②:evidence

“evidence” は、何かを証明するための材料となる、たくさんある証拠の中の一部を表します。発音記号は【ˈɛvɪdəns】で、カタカナだと「エヴィデンス」となります。

evidence を分解すると、e- の部分が ex- と同じで「外」を表し、vidence の部分は video や view と同語源で「見える部分」を表します。そのため、evidence 全体で「外から見えている部分」を表し、客観的に確認できる証拠というニュアンスで使われます。

先ほどの proof との違いは、証拠としての説得力の強さです。proof の場合は1つで真実と断定できるだけの強さを持っていましたが、evidence の場合は、複数集めないと十分な説得力が生まれません。たとえて言うなら、evidence がパズルのピース1つひとつで、proof がパズル全体というイメージです。

Aさん
Oh, the castella that was on the shelf is gone!
訳)あ、戸棚の上にあったカステラがない!
Bさん
Huh, was there really one?
訳)ふーん、そんなのあったっけ?

 

Aさん
Considering that you can reach the cabinet’s height, your sweet tooth, and the crumbs resembling castella on your clothes, when we put all these pieces of evidence together, the culprit is you!
訳)戸棚の高さに背が届くこと、甘党なこと、服にカステラらしき食べカスが付いていること、これらの証拠を考え合わせるに、犯人はあなたね!

「証拠を見せる」「論より証拠」など、証拠の関連表現を英語で言ってみよう!

「証拠を見せる」「論より証拠」など、証拠の関連表現を英語で言ってみよう!

ここからは、「証拠を見せる」や「論より証拠」など、証拠に関連する表現を英語で何と言うか、詳しく確認していきます。

これらの表現を覚えていれば、日常生活でも役立つはずです。ぜひ覚えておきましょう。

「証拠を見せる」in English

「証拠を見せる」は、英語で “show” を使って表すのが一般的です。たとえば「私に証拠を見せて」なら “show me the proof(evidence)”、「あなたに証拠を見せる」なら “show you the proof(evidence)” となります。

Aさん
You ate my pudding again without asking!
訳)また断りもなく、私のプリンを勝手に食べたわね!
Bさん
What?! Show me the evidence!
訳)何だって!証拠を見せてみろ!

 

Aさん
The yellow stain on your clothes is the ultimate evidence!
訳)あなたの洋服に付いた、その黄色いシミが何よりの証拠よ!

また、もう少しフォーマルに「証拠を提出する」と言いたい場合は、introduce や offer、present などが使われる場合もあります。

「論より証拠」in English

「論より証拠」は、長々と議論をするよりも、証拠となる事実を示す方が早いという意味を表します。これは日本のことわざなので、英語に100%一致する表現はありませんが、最もニュアンスが近いのは “Example is better than precept.” です。

ここで使われている example は「実例」を、precept は「教訓」を表します。つまり、”Example is better than precept.” を直訳すると、「実例は教訓に勝る」という意味になります。

「論より証拠」だけでなく、どことなく「百聞は一見にしかず」にも近いニュアンスを感じる表現です。

「証拠不十分」in English

裁判などで使われる「証拠不十分」という表現は、英語だと “lack of evidence” と言います。

ここで使われている lack は「欠ける」の意味で、evidence というパズルのピースが不足していて、事実が見えないニュアンスになります。

Aさん
The man was released shortly after his arrest due to a lack of evidence.
訳)その男性は、証拠不十分のために逮捕後間もなく釈放されました。

また、証拠自体の説得力が足りない場合は、”insufficient evidence” と言う場合もあります。

Aさん
You ate the pudding again, didn’t you?
訳)またプリン食べたでしょ。
Bさん
Where’s the evidence?
訳)証拠は?

 

Aさん
Woman’s intuition.
訳)女の勘。
Bさん
Well, that’s definitely insufficient evidence.
訳)いやいや、さすがにそれは証拠不十分だわ。

 

まとめ

今回は「証拠」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

証拠は英語で “proof” か “evidence” と言います。1つで大きな説得力を与える証拠の場合は proof が、複数集めて事実を裏付ける証拠の場合は evidence が好まれます。使用する際に迷った場合は、ひとまず evidence を使えば間違いありません。

今回ご紹介したことを参考に、日々の英会話の中で、色々な証拠を表現してみてください。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!