今回の記事では、英語で医者を表現できるようにしていきましょう。
医者はもちろん、皆さんご存知のドクターです。では、外科医や内科医といった診療科別の表現はどうでしょう?
さっそく、医者にまつわる英語フレーズをいろいろみていきましょう。イギリスのかかりつけ医であるGPについても紹介します。
医者・医師の英語
さっそく、医者の英語表現からみていきたいと思いますが、皆さんは医者と医師を使い分けて使っていますか?
2つの言葉に大きな違いはありませんが、医者のほうは医師よりも日常会話で使われるような親しみを感じ、医師は法律的なニュアンスを感じる固い言い方というような捉え方があるようです。
いずれにしても、日本では大学医学部などで医学を履修する課程を6年間学び、医師国家試験に合格し医師免許を取得することになります。その上で、患者の持つ病気の診察や治療にあたります。
筆者の住むイギリスで医者になるためには、目安としては一般医になるのに約10年、外科医としてトレーニングするには約14年かかると言われています。
一般的な医者・医師の英語はdoctor
憧れの職業のひとつでもある医者または医師。困っている人を助け、社会貢献を実感できる職業です。医者または医師の英語は皆さんがご存知のdoctorです。日本語でもドクターという言い方をすることがありますね。
I went and saw the doctor as I had a strong ear ache.
訳)耳の痛みが強かったので、医者にかかりました。
”医者にかかる”の英語はgo and see the doctorが典型的なフレーズになります。病院に行く、診察してもらいに行くという意味を持つ表現なので、ぜひ覚えましょう。
My friend’s son wants to be a doctor in the future.
訳)友人の息子は将来医者になりたいんです。
The doctor checked me and gave me a prescription.
訳)医者は私を診察し、処方箋をくれました。
この例文のようにcheckを使えば、診察すると言うことができます。また、health checkにすると健康診断の意味になります。
外科医の英語
皆さんは、普段何かの診療科に行くことがありますか?
さて、ここからは診療科ごとの医者の英語表現を紹介していきましょう。
まずは、外科医。外傷・腫瘍・感染や先天性疾患などの治療や手術を行ないます。
外科医の英語はsurgeon
外科医は英語でdoctorではなく、「surgeon」になります。surgeon(サージャン)は、外科医・執刀医、また軍医や船医の意味もあります。
The surgeon entered the operating room.
訳)外科医が手術室に入った。
There are many TV medical dramas and the main character is a surgeon.
訳)テレビの医療ドラマには外科医が主人公のものが多くあります。
These are signs that you should consider becoming a surgeon. It’s important that you have stamina, you’re a natural leader and you enjoy learning new things.
訳)外科医になることを検討すべきサインがあります。スタミナがあり、天性のリーダーである、また新しいことを学ぶのが楽しいことが重要です。
外科医になるには長時間の手術に対応できる集中力があり、高いコミュニケーション能力でチームワークを重視する人が向いているそうです。もちろん、1人1人の患者さんを救いたい熱い思いを持っていることが必須です。
外科医の種類別の表現
外科医はさらに専門分野に分かれます。それぞれの英語フレーズを紹介します。専門用語になり、少し難しくなりますがサラッとご確認ください。
- 小児外科医 pediatrician
- 整形外科医 orthopedist
- 皮膚外科医 dermatologist
- 泌尿器科医 urologist
- 脳外科医 brain surgeon
- 脳神経外科医 neurosurgeon
- 心臓血管外科医 cardiovascular surgeon
どの診療科にかかったか知っている上であれば、家族や友人との会話ではdoctorを使っても伝わります。
内科医の英語
次は内科医です。内科医は体の内側の不調に対して総合的に診断や治療を行ないます。風邪による発熱から高血圧などの慢性的な疾患まで対象は幅広いものになります。
内科医の英語はinternist
総合的に内科医と言う場合には「internist」です。internist(インター二スト)は内科を専門とする医師であり、成人病の診断と治療を専門とします。
I’ve been having dizziness and lightheadedness for about 2 weeks.
訳)2週間くらい、めまいと立ちくらみがあるんだ。
I think you need to see an internist as soon as possible. Book your appointment.
訳)できるだけ早く内科医に会ったほうがいいと思う。予約してね。
dizziness=めまい、lightheadedness=立ちくらみ・ふらつき
After I went and see my family doctor, I have been referred to an internist in a hospital.
訳)かかりつけ医に診てもらった後、病院の内科医を紹介してもらいました。
この例文に出てきているrefer(リファー)は医療の現場でよく使われる動詞です。~に紹介する・~に差し向けるといった意味で、どこどこの診療科に回してもらうときの定番表現です。
内科医の種類別の表現
内科医にも専門分野があります。以下、ご参考にしてください。
- 消化器内科医 gastroenterologist
- 循環器内科医 cardiologist
- 呼吸器内科医 chest physician
- 血液内科医 hematologist
- 肝臓内科医 hepatologist
- 腎臓内科医 nephrologist
- 神経内科医 neurologist
- 心療内科医 psychotherapist
研修医の英語
医師国家試験に合格後、研修医として5年間過ごします。研修医は初期臨床研修中の医師を指します。
研修医の英語はresidency/trainee doctor
研修期間、医者でもまだ研修医という身分の人のことを英語でresidency(レズィデンスィ)またはtrainee doctorと呼びます。筆者の住むイギリスではtrainee doctorのほうが使われます。
Medical residency is the period of training that aspiring doctors undergo after completing medical school in a field of their choice.
訳)研修医とは、医師志望者が希望する分野の医学部を卒業した後に受ける研修期間です。
研修医は、医学・獣医学を実践する資格のある医師・獣医師・歯科医師または薬剤師を含みます。
My friend is a trainee doctor at the moment and he wants to be a veterinary doctor in the future.
訳)友人は現在研修医で、将来は獣医師になりたいと考えています。
veterinary doctor=獣医師
その他の医師英語を紹介
産婦人科医や眼科医など、他にも医師がいますね。以下で簡単に紹介しましょう。
- 産婦人科医 gynecologist/obstetrician
- 麻酔科医 anesthetist
- 放射線医 radiologist
- 眼科医 ophthalmologist
- 歯科医 dentist
- 獣医 veterinary doctor
physicianとdoctorの違いを解説
physician(フィズィシャン)という職業があります。すでに紹介したinternistと同様、医師や内科医の意味を持ちます。physicianにはさらに”苦痛などを癒す人または救済者”の意味も含まれます。
physicianとdoctorの違いは?
医師の意味もあるphysicianですが、doctorの使い分けはどのようにすればいいのでしょう。
physicianは医師ではあるものの、一般的に外科医ではない医師を呼びます。一方、doctorは医師の総称的なニュアンスがあるため、外科医、内科医、その他の医者などを含んでいます。
We are so lucky to have the physician in the cardiovascular internal medicine field, because my father has heart disease.
訳)父は心臓病を患っているので、循環器内科の医師がいてくれるのはとても幸運です。
イギリスのかかりつけ医制度を紹介
イギリスで体調が悪くなると、まずはかかりつけ医を予約し診てもらうことになります。このかかりつけ医のことをGPを呼びます。
イギリスのGPとは?
イギリスにはNHS(National Health Service)という国民保健サービスがあります。このサービスには良い点と悪い点があり、悪い点に関しては常にニュースになるような状態です。
イギリスに住む人はNHSに登録し、体調不良になるとローカルのGPに診察してもらうことになります。このGPとはGeneral Practitionerの略で、かかりつけ医の意味です。
GPは一般的な病状をすべて診察し、緊急の場合は専門治療を受けるために患者を大きな病院や医療サービスに紹介します。患者は転んで怪我をした人から、メンタルに支障をきたしている人まで様々です。
There are more than 10 general practitioners in the local surgery but it’s difficult to book an appointment.
訳)地元の診療所には10人以上のGPがいるが、予約は困難だ。
- surgery=診療所
まとめ
今回の記事は医者のまとめ的なものになりました。医学に関する言葉ということで、ドクターやデンティスト以外は難しい表現になります。
海外では怪我や病気のないようにしたいですが、万が一の準備はおすすめです。持病に関係する診療科などの表現はぜひしっかり覚えましょう。