「歯科」の受診を必要とする場合はどのようなときでしょうか。
多くの人が習慣的に食後などに歯磨きを行いますが、それでも虫歯になることもあります。人によっては、健康な歯を維持するために定期的に歯のメンテナンスを行う人もいますし、変形した歯を矯正する人もいます。
これらの治療を行う場所として病院やクリニックの「歯科」を受診します。
海外では、「歯科」の治療は高額である場合もあり、体の病気ほど受診する場面は多くはないかもしれません。
しかし、海外生活中に受診が必要になるケースが全くないとは言いきれませんよね。
そのため、歯科に関連した英語の表現を知っておくと、受診時の英会話で困らないでしょう。
本記事では、「歯科」にまつわる英語表現や歯科のクリニックの予約をするときに使われる会話についてご紹介します。
「歯科」って英語でなんて言うの?
ここでは「歯科」に関連して以下の3つの項目について詳しく解説していきます。
・dentistry 歯科
・a dentist 歯科医
・a dental office (clinic) 歯科医院
dentistry 歯科
「歯科」は名詞で、dentistryと言います。ほかにも dentistryには、「歯科学」という意味もあります。
「歯科」には治療内容によってさらに項目が分かれています。
一般歯科はgeneral dentistry、予防歯科はpreventive dentistry、小児歯科はpedodonticsもしくはpediatric dentistryとなります。
彼女は先週、一般歯科を受診しました。
予防歯科を受診することはとても重要なことです。
彼女は小児歯科を大学で学んでいます。
dental office (clinic) 歯科医院
歯科医院は、dental officeもしくはdental clinicと言います。dentalは形容詞で、「歯の」、「歯医者の」という意味になります。
dental +名詞を組み合わせます。
虫歯などの一般的な歯科の治療をする一般歯科医院は、general dental officeと言います。
歯科医院に行くのが怖いです。
トムは歯科医院を訪問する予定です。
息子は歯科医院に通ってます。
dentist 歯科医
「歯科医」は名詞で、dentistと言います。dentistは、「歯科医」という意味だけでなく、「歯科医院」のことをさす場合もあります。
太郎は歯医者に行きました。
彼女は定期的に歯科医に通っています。
私は東京で有名な歯科医を調べました。
歯科で使われやすい用語
ここでは歯科を受診するときに使われやすい用語について解説します。
歯の種類については以下の通りです。
(一般的に)cavity(専門用語)tooth decay | 虫歯 |
dead tooth | 神経が死んでいる歯 |
cracked tooth | ひびが入った歯 |
chipped tooth | 欠けた歯 |
broken tooth | 歯が割れた |
filling fell out | つめ物がとれた |
sensitive tooth | 歯がしみる |
gums hurt(bleed) | 歯ぐきの痛み(出血) |
a gum disease | 歯周病 |
teeth cleaning | 歯石・歯垢の除去 |
歯や歯ぐきなどにどのような問題を抱えているのか伝えるときに使える英語表現になっています。
どのような状態であるのか、動詞にhaveを付け加えることで説明することができます。
私は歯周病を患っています。
トムは歯茎の痛みや出血があります。
虫歯になっていて、歯が痛みます。
彼女は冷たいものを食べようとすると歯がしみます。
歯科で使われやすいその他の用語
次に、歯科で使うその他の英語を見ていきましょう。
reception | 受付 |
appointment | 予約 |
Medical history questionnaire | 問診表 |
opening | 空き |
open wide | (口を)大きく開ける |
tooth sensitivity | 知覚過敏 |
gums | 歯茎 |
rinse | すすぐ |
anesthesia | 麻酔 |
drill | ドリル |
saliva ejector | 唾液排除器 |
baby teeth/ primary teeth / milk teeth | 乳歯 |
adult teeth/ permanent teeth | 永久歯 |
wisdom tooth | 親知らず |
fluoride | フッ素 |
ceramic | セラミック |
denture | 入れ歯 |
dental implant | インプラント |
oral | 口腔の |
インプラントは、なくなった歯の代わりになる効果的な方法です。
歯茎が痛いです。
フッ素を塗りましょう。
「歯科受診と予約の流れ」にまつわる英語表現
「歯科」に関連した英語の表現についていくつか紹介しました。
ここでは、実際に歯科を受診したいときに使える「歯科受診と予約の流れ」の会話について解説していきます。
電話で予約をするとき
まずは、歯科医院に受診が必要になった場合は、電話での予約を行う必要があります。
会話の例文を見ていきましょう。
初診の予約をしていただけますか?
お待ちください。
明日の13時に来ていただくことはできますか?
わかりました。13時にお伺いします。
では明日の13時に予約を入れておきます。
よろしくお願いします。
受診の流れの会話
実際に医師へ受診をするときの会話の流れについて見ていきましょう。
今日はどうされましたか?
歯が痛みます。
いつ頃この症状に気付きましたか?
一週間前です。
現在、どこが痛いですか?
奥歯です。
通院が必要になって予約をするときの流れ
今後も通院が必要になった場合の予約のとり方について以下の通りです。
次回のご予約をされますか?
はい。3月10日の土曜日、11時から予約できますか?
3月10日の土曜日、11時から予約を入れておきます。
よろしくお願いします。
日本と海外の虫歯予防のちがい
日本は先進国の中でも虫歯が多いといわれています。欧米など海外は、虫歯予防の意識が日本より高く、以前から歯の予防が徹底されています。
予防歯科の考えが広がっている昨今でも、日本は、虫歯にならないとなかなか歯科に行かないのが現状です。
保険のちがい
なぜ、海外では虫歯予防が徹底されているのでしょうか。その理由の一つとして、海外では虫歯治療が保険適用外であることが多いということが挙げられます。
日本では、一般的に虫歯治療には保険が適用されますので、治療費はそれほど高額になりません。
しかし、保険適用されない海外では、いざ虫歯になったから治療に行こうとしても治療費の負担が莫大にかかります。なかでもアメリカはすべての虫歯治療費が全額自己負担なので、予防意識を高く持って、虫歯治療をしなくてすむようにしているわけです。
虫歯予防についての意識のちがい
スウェーデンでは、歯科医師ペール・アクセルソン教授が「歯科医療従事者(デンタルナースや歯科衛生士、歯科医師)によって行われる歯科医療サービス、プラークの選択的除去」という予防歯科医療の施術を提唱しました。主に歯周病の予防・メンテナンスとして行われるものです。
スウェーデンでは、その研究結果が国民的に根付き、30年ほど前の調査によると、70歳時の歯の残存数がスウェーデン人では平均20本。一方、日本人の残存数は数本程度でした。
その後、日本でも、80歳時に20本の歯を残そうという「8020運動」が始まり、日本人の70歳時の歯の残存数は、最近のデータでは平均16本にまで上昇しています。とはいえ、「日常的に歯科でメンテナンスを受診する意識はまだまだです。
美意識のちがい
欧米では審美歯科への意識も高いといわれています。2021年の調査によると、歯並びを気にする割合は、アメリカが43%、ドイツが42%。一方、日本は13%でした。また、初対面で気にする点については、日本は体形、服装、髪型を見るのに対し、アメリカやドイツでは、初対面では歯並びや歯の色を見る人が多いということです。歯の美しさへの意識は、日本は欧米のように高くないというのも、予防歯科への意識のちがいにつながっているようです。
ドイツ人は、初対面のとき、歯の美しさを見る人が多いです。
人生100年時代に
高齢化が進み、人生100年時代といわれている中、できるだけ長く、自分の歯で食事ができることは幸せなことです。
虫歯は、歯だけでなく虫歯が引き金となって別の病気を発症する場合もあります。頭痛や副鼻腔炎、舌がん、血栓症、敗血症、誤嚥性肺炎などの病気を引き起こすこともあるのです。
歯科のメンテナンスを定期的に受診すれば、虫歯だけでなく初期の口腔がんを発見することもできます。
歯科だけでなく、身体の健康は、発症してから治療をするより、ならないための予防をふだんから心がけることが、長い目で見て、健康な体でいられます。
自分に合った歯科医院を見つけて、定期的にメンテナンスを受診するとともに、毎日のお口のケアをしたいものですね。
虫歯は、いろいろな病気を引き起こします。
健康でいるために、歯科メンテナンスを受診して、セルフケアもしっかりやりましょう。
まとめ
「歯科」に関連した英語表現について紹介しました。
「歯科」はdentistryであり、歯科医はdentist、歯科医院はdental office (clinic)で表現することができます。
歯科に受診するときには、主に、痛みなどの症状を感じるときだと思います。
症状を英語で言うときの表現として、虫歯cavityや歯の痛みtoothacheを用います。
さらに、今回は、受診の予約から診察についての歯医者との会話の流れについても例文を紹介していますので、どのような会話を行えばよいのかわからないときの参考にしてくださいね。