日本でも古くから親しまれてきた生き物、「つる(鶴)」。キレイな容姿に優雅な動きで絵になりますよね。

鶴は雄雌関係なく舞うことでも有名で、踊るその姿は息をのむほど美しいそうですよ。

今回はそんな「つる(鶴)」の英単語をご紹介します。

その英単語とは、実は「クレーン車」がヒント。両単語の使い方を例文を含めてご説明します。

さらに、「鶴」を含む日本語表現をどう英語で説明するかもお伝えしますよ。

「つる(鶴)」は 英語で何?

「つる(鶴)」は英語で?

「つる(鶴)」は英語で“crane”です。カタカナで書くと「クレイン」に音が近いです。

“clane”(”clean”の方言)との発音の違いに注意しましょう。”R”と”L”の違いは、私たち日本人が最も苦労する発音ではないでしょうか。

英語風の「ラーメン」を真似してみると”R”の舌の位置が実感できるので、個人的におススメです。

私の場合は”Rola”という女性の名前も、”R”と”L”の練習に役立ちました。

なお、「つる(鶴)」には“gruidae”という学名もありますが、一般的に使われることはありません。

カタカナで書くとすると「グルィディ」といったところです。

Aさん
What do you know about cranes?
訳)鶴について知ってることは?
Bさん
A crane is a kind of bird with very long legs and neck. What’s characteristic about them is that they dance to attract a partner.
訳)鶴は首と足の長い鳥の一種だよね。パートナーを惹きつけるために踊るってのが特徴的だね。

 


Aさん
Do cranes migrate?
訳)鶴って渡り鳥なの?
Bさん
Some cranes fly from one home to another to escape cold winter weather, but some cranes stay in the same habitat all year long.
訳)寒さを逃れるために住処を移り変える鶴もいれば、一年中同じ生息地に留まる鶴もいるよ。

 

それから「鶴の群れ」は“a flock of cranes”です。”a flock of sheep”なんても言われます。英語での動物のグループの数え方は面白いですよね。

ちなみに「白鳥」は英語で”swan”ですので、間違えない様にしましょう。

「丹頂(タンチョウ)」は英語で?

「丹頂(タンチョウ)」は、釧路湿原で見られる有名な鶴の一種です。

絵本にも出てきたりして、日本の国鳥のごとく、なじみ深い存在ではないでしょうか。

ただし、タンチョウは日本の国鳥ではありません。

日本の国鳥は「キジ」なのです。英語では”Pheasant”(「フェザント」)です。

「丹頂(タンチョウ)」は英語で下記の様に呼ばれます

  • Japanese crane
  • Manchurian crane(Manchurian:満州の意)
  • Red-crowned crane (Red-crowned:赤い王冠を被った、の意)

学名は”Grus japonensis”(「グルース ジャポネシス」)です。

ちなみに、ツルの種類は全世界でもわずか15種だけ。しかし、日本は稀に迷ってくる鳥も加えると、7種も記録されているそう。

日本は、世界中で見られる鶴の約半分もが見られる、「鶴の国」なのです。

動詞”crane” の意味は?

動詞"crane" の意味は?

“crane”は動詞としても使われて、下記2つの意味があります。

(よく見えるように)首を伸ばす

これは、首が長い鶴の容姿からも連想しやすいですね。

【例文】

  • She craned her neck to see over the person in front of her.
    (訳)彼女は前にいる人越しに見ようと首を伸ばした。
  • He is waiting for her return with a craned neck
    (訳)彼は彼女の帰りを首を長くして待っている。

(クレーン)でものを持ち上げる、動かす 

「クレーン車」の意味の名詞をそのまま動詞にしています。

名詞をそのまま動詞にすることは、英語では良くみらる使い方なのです。

最近では例えば、 「Whatsapp(メッセージアプリ)で連絡して」というのに、”Will you Whatsapp me?”なんて表現も日常的に使われていますよ。

【例文】

  • The truck craned a massive log with ease.
    (訳)そのトラックは大きな丸太を軽々と持ち上げた。

クレーン車も英語で”crane”?

クレーン車も英語で"crane"?

大きいものを吊り上げて運ぶ機械、「クレーン車」も英語で“crane”です。”crane truck”と呼ばれたりもします。

【例文】

  • The crane lifted the container off the ship.
    (訳)そのクレーン車は船からコンテナーを持ち上げた。
  • We used a crane to lift the piano onto the theatre.
    (訳)私たちは劇場にピアノを持ち上げるのに、クレーン車を使った。

なお、この「クレーン車」と明確に区別するために、「鶴」を“crane bird”と呼ぶ場合もあります。

「鶴」の入った日本語表現、英語でどういう?

「鶴」の入った日本語表現、英語でどういう?

さて、日本語で鶴の入った表現は結構ありますよね。英語ではどの様にいえば良いでしょうか。

鶴の一声

「鶴の一声」は“a word from the top”といいます。

大勢の意見を退けるかの様に、有力者・権威者の意見で物事が決まることを指します。

鶴は相手を威圧するような甲高い声でなくことに由来しているのだそう。

鶴は千年、亀は万年

「鶴は千年、亀は万年」は、直訳すると例えば下記の様になります。

Cranes live a thousand years, and turtles live ten thousand years.

動物の中で寿命が長いとされる鶴と亀。長寿を称賛するときに使われる表現です。

千羽鶴

「千羽鶴」は“a thousand paper cranes”と訳せます。

「折り鶴」の部分はもう少し具体的に、“Japanese paper folding cranes”又は “Origami cranes”と伝えても良いでしょう。

【例文】

  • If a sick person folds one thousand paper cranes, her wish will come true.
    (訳)病気の人が千枚の折り鶴を折れば、願いが叶います。

鶴の恩返し

「絶対に覗いてはいけない」と言われると、見たくなってしまうのが人間の心理であることを教えてくれた民話です。

世界では、下記の様なタイトルで読まれています。

  • The Crane of Gratitude
  • The Grateful Crane 

「grateful」は感謝している、という形容詞です。

まとめ

鶴の英単語は”crane”です。

クレーン車の英単語も同じく”crane”。それぞれ、厳密に”crane bird”と “crane truck”と呼ばれることもあります。

“crane”の動詞としての使い方もマスターすると、英語の表現の幅も広がるかと思います。

日本文化に関わりの深い「鶴」ゆえに、日本語独特の表現もあります。

どういう背景があるのかを含めて、英語で説明できる様にぜひ練習してみてくださいね。