海外映画などを見ていると、お祈りのシーンなどで「アーメン(amen)」という言葉が出てくることがありますね。この言葉、響きだけは聞いたことがあっても、その正確な意味は知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、アーメンがどういう意味なのか、語源などを踏まえつつ、詳しく解説していきます。
また、仏教での似た意味の言葉や、ネット用語としてのアーメンの意味、そして英語でアーメンを使った例文などについてもご紹介します。アーメンの意味が少しでも気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
それでは、早速始めていきましょう!
「アーメン(amen)」の意味とは?
「アーメン(amen)」の意味を日本語にすると「まことにそうだ」「本当にそうだ」などになります。より噛み砕いて意訳すると「(本当にそうだと)私は信じます」という、祈りの言葉のようなニュアンスです。
アーメンは主に、教会での祈りや賛美の言葉として使われます。神父さんや牧師さんが声明の最後に沿えることが多いですが、これはその声明が真実であることを強調するための使い方です。
また、それを聞いた信者の方々がアーメンと復唱する場合は、本当にその通りだと彼らが復唱している意味で使われています。
ちなみに、英語圏の教会では日本式の「アーメン【ˌɑːˈmen】」という発音だけでなく、宗派によっては「エイメン【ˌeiˈmen】」と発音する宗派もあるようです。
I wonder what ‘amen’ means when the priest says it in church?
訳)教会で神父さんが言う「アーメン」ってどういう意味なんだろ?
In modern terms, it seems to be close to “truly” or “so be it”.
訳)現代の言葉だと「本当に」とか「その通り」に近い意味らしいよ。
I see, got it.
訳)なるほどね。
アーメンの語源は?
アーメンの語源は、ヘブライ語で「本当だ」という意味を表していた amen にあります。もちろん、表記こそ当時はアルファベットではなかったものの、発音自体はほぼそのままで英語に受け継がれています。
ヘブライ語が使われていた古代ユダヤ教では、代表者が聖書を読み上げた後に、聴衆がそれを丸々復唱していました。しかし、時代が下るにつれて復唱せずに「その通り」と言うだけで済ませるようになり、その際に使われたのが「アーメン」だったわけです。
その後、その習慣はキリスト教にも受け継がれ、聖書の中の言葉(聖句)への同意を示す言葉として使われるようになりました。
I heard the origin of “amen” is Hebrew.
訳)「アーメン」の語源はヘブライ語なんだって。
Really? It doesn’t sound very English, does it?
訳)そうなんだ? 確かに、あんまり響きが英語っぽくないよね。
仏教にもアーメンと同じ意味の言葉はある?
仏教でアーメンと似た意味を表す言葉としては、「佛言」「如是我聞」、そして「南無」などが挙げられます。
佛言(ぶつげん)は「仏が語った言葉」を意味し、仏教の経典や、それに基づいた言葉などを指して使われます。
如是我聞(にょぜがもん)は「私が聞いたところによると」といった意味の言葉で、仏典の中や、弟子たちによる布教の文章などでよく使われます。
南無(なむ)は「礼拝する」という意味の言葉で、仏や菩薩への尊敬を表す際に使われます。よく仏教式のお葬式などで「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」などの祈りの言葉が聞かれるので、聞き覚えのある方も多いでしょう。
これらの言葉は、それぞれニュアンスに若干の違いはありますが、おおまかな意味で言うと、キリスト教におけるアーメンと似た意味を持っているといえます。
In Buddhism, they often say “Namu Amida Butsu,” but apparently the “Namu” part is similar in meaning to “amen.”
訳)仏教で「南無阿弥陀仏」ってよく言うけど、この「南無」の部分は「アーメン」とほぼ同じ意味らしいよ。
I see. Since Amida and Buddhas are like deities, it might mean something like “so be it according to the divine.”
訳)なるほどね。阿弥陀も仏も神様みたいなものだから、「神様の言う通り」みたいな意味になるのか。
ネット用語としてのアーメンの意味は?
アーメンは近年、ネット用語として使われる機会も増えています。
その際の意味は「本当にその通り」といった感じで、本来の amen の意味とほとんど同じです。ネット用語はスラング的な響きになるので、その点も含めて解釈すると「それな」のようなニュアンスでしょう。
I heard “amen” is also being used as internet slang lately.
訳)「アーメン」は最近、ネットスラングとしても使われるらしいよ。
Is that so? I’ll have to try using it sometime.
訳)そうなんだ。僕も今度使ってみよう。
英語でのアーメン(amen)の使い方
アーメンは、教会でのお祈りから日常会話まで、色々なシーンで使える言葉です。
ここでは、英語でアーメン(amen)をどのように使うのか、例文で確認していきましょう。
Lord, forgive us, amen.
訳)主よお許しを、アーメン。
At the end of the prayer in the church, everyone said “amen” together.
訳)教会での祈りの最後に、みんなでアーメンと言いました。
We all unanimously agreed with her excellent suggestion with an “amen.”
訳)彼女の素晴らしい提案に、私たちは一斉にアーメンと同意しました。
After the words of blessing at the wedding ceremony, there was a resounding “amen” from the audience.
訳)結婚式での祝福の言葉の後で、聴衆から盛大なアーメンの声が上がりました。
His advice was so spot-on that I couldn’t help but say “amen.”
訳)彼からのアドバイスは非常に的確で、私はアーメンと言うしかなかった。
This article is absolutely “amen” material, don’t you think?
訳)この記事、まさに「アーメン」と言うしかないね。
まとめ
今回は「アーメン(amen)」の意味について、詳しく確認してきました。
アーメンはヘブライ語由来の言葉で、もともとは「まことにそうだ」「本当にそうだ」を意味していました。それがキリスト教の祈りなどで使われ、日常会話、ひいてはネット用語としても使われるようになりました。
今回ご紹介したことを参考にして、アーメンを会話の中に取り入れてみてください。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!