「英語で何て言う?」コーナー、今回は「鼻」についてです。
英語で「鼻」は「nose」、複数形は「noses」です。
日本語では、人間と他の動物の「鼻」を区別することはありませんが、英語では、動物によって「鼻」は別の単語を使います。
また、日常生活では、顔のパーツの一つとして捉えられることが多い「鼻」ですが、英語表現では、距離感や個人の性格などを表現するときにも使われます。
それでは「鼻」について、掘りさげていきましょう!
「鼻」に関する英単語まとめ
まずは「鼻」に関する英単語を紹介します。
「鼻」は、英語で言うと「a nose」です。「鼻の」という形容詞は、「nasal」です。
人間以外の他の動物の「鼻」を表す英単語として、犬・馬の「鼻」は「a muzzle」、象の「鼻」は「a trunk」、豚や鯨の「鼻」は、「a snout」です。
「鼻」と関連する英単語として、鼻声は「a nasal voice」、鼻血は「a nosebleed」、鼻水の出ている「鼻」は「a runny nose」、高い「鼻」は「a long nose」、低い「鼻」は「a flat nose」です。
「鼻」を使った基本的な英語表現
「鼻」を使った表現はたくさんあります。ここではその中からいくつかの英語表現でまずは基本的なものを紹介します。
まずはよく使う、「鼻が高い」、「鼻が低い」という英語表現を解説します。
「鼻が高い」は、「Have a long nose.」と言います。「高い鼻を持つ」という意味で、「have」を使っています。「高い」は「high」なので、「a high nose」の方が自然に感じますが、「長い」の「long」を使う方が一般的です。
反対に「鼻が低い」は、「Have a flat nose.」と表現します。「long」の反対語なので、「short」を使って、「Have a short nose.」とも言いますが、「flat」を使う方が一般的です。
「鼻が高い」は、物理的な意味合いもありますが、「誇らしい」という気持ちを表現する時にも使われますね。「優勝して鼻が高い」は、「I’m proud of winning the first prize.」です。「〜を誇らしく思う」という「be proud of 〜」を使って表現します。
次に、「鼻が利く/ 利かない」の表現方法を紹介します。
「鼻が利く」や「鼻が良い」は、「Have a good nose.」と言います。反対に、「鼻が利かない」や「鼻が悪い」は、「Have a bad nose.」で表します。普段は「鼻」が利くのに、風邪などを引いて一時的に悪い場合は、「I lost my sense of smell.」と言うことができます。この表現では、「lose」(失う)の過去形「lost」と「嗅覚」を意味する「sense of smell」を使っています。
他にも「鼻」の状態を伝える表現はたくさんあります。次章では、「鼻」のトラブルについての英語表現について解説します。
「鼻」を使った応用的な英語表現
他の顔のパーツ同様、「鼻」も問題が起こりやすいデリケートな部位ですよね。そうした「鼻」の状態は英語でどのように表現するのでしょうか。
「鼻水が出る」は、「My nose is running / runny.」または「I have a runny nose.」 と言います。 同様に、「鼻がつまる」は、「My nose is stuffy / stuffed up.」または「I have a stuffy nose.」です。「鼻血が出る」は、「My nose is bleeding.」または「I have a nosebleed.」と言います。
このように、一般的な症状を説明する時は、「鼻」を主語にして状態を表す”形容詞”を使って表現するか、または自分を主語にして、問題(トラブル)を示す”名詞”を補うかの2パターンがあります。
「鼻」の病気は様々な種類がありますが、「鼻炎」は医学用語では「nasal catarrh」、一般的には「nasal inflammation」と言います。「アレルギー性鼻炎」のことは「allergic rhinitis」と言い、悩まされる人も多い「花粉症」は、「hay fever」と言いますので、覚えておくと便利ですね。
では、日常生活の中でよく耳にする「鼻」にまつわる表現を紹介します。「鼻をかみなさい」を意味する「Blow your nose.」や、「人前で鼻をほじっちゃダメだよ」という意味の「Don’t pick your nose in public.」は、お母さんが子供によく言う表現です。「in public」は、「人前で、公共の場で」という意味です。
「鼻」を使った距離感や度合いを表す英語表現
これまで紹介した「鼻」に関わる英語以外にも、日常生活で使える英語表現がたくさんあります。顔のパーツとしての意味合いや機能を表現するだけでなく、「鼻」を使って、時間や空間の距離を表すことができます。
距離や時間などの「わずかな差」は、「by a nose」と言います。「鼻の差」ほどの少しの間隔を表しています。「The horse race yesterday was exciting. My horse won it by a nose.」は、「昨日の競馬のレースはとても興奮したわ。私の馬が僅差で勝ったの。」という意味です。また、「nose out」で、「かぎつける、探し出す」という動詞になりますが、他に「辛勝する」という意味でも使われます。「My horse nosed out its rivals in the very end.」は、「私の馬は最後の最後で他のライバルたちに辛勝した。」となります。
「on the nose」という表現もよく耳にします。「ぴったり、正確に」という意味です。「マイクは約束通り、18時ぴったりに着いた。」は、「True to his word, Mike arrived at 6 pm on the nose.」と言います。
他にも、日常生活の中で使える便利な表現ながら、「nose」を顔のパーツの「鼻」で捉えると意味が分かりにくいものがたくさんあります。
その他の「鼻」にまつわる英語表現
「鼻」を指す「nose」を使っても、「鼻」とは訳さない表現が英語にはたくさんあります。この章では、そうした使い方の例を4つ紹介します。
「count noses」は、どんな意味か想像できるかもしれませんね。直訳すると「鼻を数える」ですが、「人数を数える」という意味で使われます。
日本語でもよく使われる「上から目線」も、「nose」を使って表現できます。「with one’s nose in the air」を使います。「She always talks to me with her nose in the air.」で、「彼女」はいつも上から目線で私に話す」という意味になります。
何らかの言動で「相手をあっと言わせる」という表現は、「put one’s nose out of joint」です。「The new teacher is going to put Yoko’s nose out of joint when he speaks Japanese much better than she does. 」で、「新しい先生は、陽子より上手な日本語を話して彼女をあっと言わせるだろう」となります。
最後に、本が大好きでいつも読んでいるような人を「本の虫」と言いますね。これも「nose」 を使って表現できます。「Ken is known for having his nose in book.」で、「ケンは、本が大好きで有名です」となります。
こうした「nose」を使った面白い表現も覚えておくと、今後役に立つかもしれませんね。
まとめ
今回は「鼻」に関する英単語や英語表現を紹介しました。
日常会話で意外と使えるユニークな表現もたくさんあったと思うので、これを機に覚えて、使ってみてくださいね。
では、次回をお楽しみに!
参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)