英語で何て言う?コーナー、今回は「学校」についてです。
「学校」に関連する英単語と、日本とアメリカの教育システムの違いなどをまとめました。
「学校=school」の語源とは?
突然ですが、英語の「school」の語源について知っていますか?
「school」という言葉は、ラテン語の「schola(スコラ)」から来ていて、その語源はギリシア語の「skhole(スコレー)」だと言われています。その意味は、「ひま、余暇」だとか。つまり、学問は「時間やお金のゆとりがあってできるもの」ということでしょうか?なんとな〜く「学校」が楽しいところに思えてきませんか?
それでは「学校」と「school」について、もっと詳しく見ていきましょう!
日本の学校を英語に訳すのは難しい?
日本では、保育園・幼稚園→小学校→中学校→高等学校→短大・大学という教育システムが一般的です。それぞれの学校について、英語で表現すると下記の通りです。
・保育園 nursery
・幼稚園 kindergarten
・小学校 elementary school
・中学校 junior high school
・高等学校 senior high school
・短大 junior college
・大学 university
しかし、この訳はすべてに当てはまるというわけではありません。
例えば、日本の14歳は中学生ですが、アメリカの14歳は「senior high school」に通っている場合もあるのです。それは、日本とアメリカの教育システムの違いからくる誤解。こういったことから、日本の教育システムをそのまま英語に訳すのはなかなか難しいということに気がつきます。
それでは、アメリカの教育システムは、日本とどう違うのでしょうか?
学区によって異なるアメリカの教育システム
アメリカの教育行政は、連邦政府ではなく各州に委ねられています。「compulsory education(義務教育)」の期間も、小学校から中学校までの9年間と定められている日本とは異なり、州によって変わります。だいたい5〜7歳から始まって16〜18歳に終わるといったところのようです。
各州の教育省の下には郡の教育局、その下に学校区という組織になっていて、具体的な教育制度は各学校区で決められています。
そのため、子どもにどんな教育を与えるかを考える場合、どの学校区に住んでいるかということが重要なポイントとなるそうです。
具体的にはどんな制度?
ある学校区では、日本の小学校にあたる「elementary school」が6年、「junior high school」 が2年、その上の「senior high school」 が4年と、6-2-4制を実施していますし、別の学区では「elementary school」が6年、「junior high school」が4年、「senior high school」 が2年ということもあります。日本と同じ6-3-3制を採用している学区もあります。
また、「elementary school」の後、10歳から14歳まで「middle school」に通い、その後「senior high school」に4年間通うという制度をとっている学区もあります。
このように、アメリカの教育システムには、さまざまな制度が採用されているのです。日本の学校を英語に訳すときに一筋縄ではいかないことが、おわかりいただけたかと思います。
ここが違うよ!アメリカと日本の学校
年齢よりも学力重視!
アメリカでは年齢よりも、その子どもが持っている学力にポイントを置いています。
義務教育の「elementary school」でも留年があったり、逆に学力が高いと判断されれば上の学年へ進級できる「skipping(飛び級)」の制度があります。
えっ!通学は自分で運転?
通学は徒歩、スクールバス、両親の送迎などが一般的ですが、「senior high school」になると自分で車を運転して通学することもあります。ちなみに運転免許が取れる年齢も州によって違います。
給食ではなくカフェテリア
日本のような「lunch Program(給食)」はなく、「cafeterria(カフェテリア)」で好きなものを買って食べます。pizza(ピザ)やhunburger(ハンバーガー)、メキシコ料理のburrito(ブリトー)などが売られています。
部活動ってあるの?
日本の学校には運動部や文化部などさまざまな「club activities(クラブ活動)」がありますが、アメリカの学校では文化部はないに等しく、運動部は2〜3ヶ月のシーズン制が一般的だそうです。
小学生でもアルバイトOK
日本は禁止している学校が多いですが、アメリカの学生は、よく「part-time job(アルバイト)」をします。映画やドラマで、小学生でも家の前でレモネードを売ったりしている場面をよく見ますよね。
塾通いは日本の特徴
アメリカでは日本のような「cram school(塾)」は発達していません。そのかわり、日々の「homework(宿題)」が多く出て、小学生でも内容が高度だとか。
まとめ
いかがでしたか?
代表的な部分を取り上げましたが、調べてみると他にも色々な違いがありそうですね。
今回はアメリカの教育システムについて見てみましたが、イギリスやカナダなど他の英語圏の国でも、また違ったシステムを取り入れています。
それぞれの国の学校制度について見てみると、意外と知らなかった文化の違いが発見できて、面白いと思いますよ!
※)参考・参照文献:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)