英語で「代表」というと、どのような単語を使えば良いのでしょうか。会社などの団体の「代表」という時によく使われるのはRepresentativeで、辞書を引いてもこの言葉が真っ先に出てきます。今回は、そんなRepresentativeをどのように使うのか、ぜひセットで覚えておきたい英語表現も一緒に解説していくので語彙力と表現力を一気にアップさせていきましょう!
和英辞書で「代表」を引いてみると・・・?
研究社 新和英中辞典で「代表」の英訳を調べてみると、以下のような記載がありました。
だいひょう2 代表
〈事〉 【形式ばった表現】 representation〈人〉 a representative; a delegate; a delegation (団体)
代表する:represent; stand [act] for
一般的に「代表」というと人のことを指しますから、辞書でRepresentativeとなっているところに着目すべきでしょう。そして「代表する」と動詞になる時は、Representativeと似たRepresentになっていることにも焦点を当てて覚えるべきです。
では、この辞書の中にある表現を使った英語表現には他にどのようなものがあるのでしょうか。セットで相性が良い単語があるのでそれも覚えて、実生活の中で使えるくらいまでレベルを引っ張り上げてみましょう。
「代表的な」もrepresentative
「代表」という名詞がRepresentativeでしたが、実は「代表的な」という形容詞も同じくRepresentativeです。動詞と名詞が同じ形である英単語は多いですが、名詞と形容詞が同じとなるとちょっと珍しいかもしれませんね。
このように品詞の形が同じである場合、文中のどこにその単語が置かれているかで文を理解していきます。意味自体は同じですが、単なる名詞なのか、それとも何かを修飾するための言葉なのかを理解していなければ、複雑な文章や長い文章は読めないこともあります。TOEICや英検のリーディング対策をしている方にとってはここは非常に重要になるでしょう。
「~を代表して」はin [on] behalf of~
「生徒を代表して」、「会社を代表して」など、組織や団体の代表であることを表す熟語はin [on] behalf of~です。前置詞はInでもOnでもどちらでも良いので、好きな方で覚えてみましょう。
「代表」という意味のRepresentativeの形がどこにも見受けられないので一から覚えることになりますが、比較的有名な熟語なのでしっかり覚えておきましょう。
I’m standing here in [on] behalf of this company.
訳)私はこの会社の代表としてここに立っております
「代表権」は(the right of) representation
「代表権」と、権利を表したい時にはRepresentationと言います。また、「権利」というところを強調したいなら、英語で「権利」を表すRightを付けると良いでしょう。
基本的にはRepresentationで通じるので、Rightまで入れた文章は少しだけ丁寧な印象がありますね。言葉の齟齬がなくなるように、勘違いを相手にさせないように配慮する時などに使えるでしょう。
代表権なきところに納税義務なし. No taxation without representation.
「代表作」はthe most important work
「代表作」という言葉もよく聞きますが、こちらは英語でThe most important workと、簡単な単語ばかりを使うのでちょっと拍子抜けしたかもしれませんね。Representativeといった単語は使わず、「最も重要な作品」という風に表現します。
文法を見てみると、Mostが入っているのでこれが最上級であることがわかります。その場合には、Mostの前にTheを入れるので、The most important workという形になっています。アーティストといった有名人でなくとも、自分の代表作なら堂々とThe most important workと言いましょう。
This is the most important work! How do you feel?
訳)これが代表作なんだ!どう?
Wow! It is so…unique!
訳)おお!これはとても・・・ユニークだよ!
「代表質問」はa query made by a representative of a political party
政治的な場で会派などを代表して質問をすることを「代表質問」と言います。これを英語に置き換えると大変長くなり、a query made by a representative of a political partyと言います。直訳すると、「政治的会派の代表によって作られた質問」となります。
これは熟語というより説明文なので、暗記するよりそのような文の作り方があるんだなと理解しておくくらいで良いでしょう。一般的に、英語でこのように説明文っぽくなってしまう単語は、日本語にあっても英語圏にないものが多いです。
「代表社員」はa representative partner
「代表社員」は英語でa representative partnerと言います。「社員」のところがPartnerとなっているところに着目しましょう。普通に和訳しても伝わらない可能性があるので、ここは暗記しておきたいですね。
ただ、代表社員という言葉をどれくらいの頻度で使うかを考えると、これは英語上級者向けの単語だと言えますね。
I’m wondering who is a representative partner.
訳)誰が代表社員なんだろう
I guess it may be Ms. Potter.
訳)僕が思うにポッターさんじゃないかな
「代表取締役」はa representative director
会社の代表取締役を英語で言う時にはa representative directorという英語を使います。「代表」の部分がRepresentativeになっているのには納得できると思いますが、「取締役」の部分が意外にもDirectorになっているのには驚いたかもしれませんね。
Directorというと「監督」という意味がありますが、一応立場が上の人であるのでその流れで覚えていくと暗記しやすいですね。
「代表番号」は the main (switchboard) number
会社に複数の電話番号があり、そのうちの代表番号はこちらですなどと言いたい時にはthe main (switchboard) numberと言います。Mainはそのまま日本語でメインと使うので、Swichboardよりも随分暗記はしやすいでしょう。
ただやはり、自分が使う際にはThe main numberで良いですが、相手からどちらの単語を使われるかは予測ができないので、どちらの表現も暗記しておくことをおすすめします。
Do you know which is the main number?
訳)どっちが代表番号かわかる?
Did you check it in the official web-site?
訳)公式サイトはチェックしたの?
まとめ
「代表」と言えばRepresentativeでしたね。これは名詞でもあり形容詞でもあるので、品詞に気を付けて文を作るようにしましょう。また、Representativeにまつわる英語表現もたくさんありましたね。時々日本語に「代表」という言葉がつくのに、英語ではRepresentativeという単語を使わない単語もあったので、そのあたりは言語の違いによってできた表現の違いだと理解しておきましょう。