この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズも「数字」のつく「ことわざ」を英語に、第二弾です。

今回訳す数字は「3・4・5がつく数字」の「ことわざ」です。

昔から「3」という数字は縁起の良い数字と考えられており、1についで区切りが良い数字とも考えられています。一時期は「333」で天使からのメッセージを意味する「エンジェルナンバー」とも呼ばれていました。「エンジェルナンバー」とはfemininity(女性らしさ), creativity(創造性), and intuition(直感)を表すと考えられています。

そんな「数字」のつく「ことわざ」を今回は4つ選んで英語に訳しました。

1. 女三人寄れば姦しい(かしましい)

1. 女三人寄れば姦しい(かしましい)

「女三人寄れば姦しい」とは、女性はおしゃべりなので、三人も集まれば騒がしくなるという意味の「ことわざ」です。ちなみに、女が3つ合わった漢字で表す「姦しい」は、この「ことわざ」と同じ意味を表しています。「姦」は常用漢字ではないですが、「姦しい」が「かしましい」と読むことには納得できますね。

英語では
“Three women (and a goose) make a market.”
と訳すことができます。

直訳すると「女三人(とガチョウ一羽)で市ができる。女が三人集まるとにぎやかになる」という意味です。

Aさん
I will travel to Hokkaido with two of my female friends next month.
訳)来月、女友達2人と北海道に旅行するつもりです。
Bさん
That will probably be a noisy trip as the saying “three women make a market” goes.
訳)「女三人寄ればかしましい」ということわざの通り、おそらくにぎやかな旅行になりそうだね。

2. 三つ子の魂百まで

2. 三つ子の魂百まで

「三つ子の魂百まで」は、持って生まれた性質は、年をとっても一生変わらないという意味の「ことわざ」です。また、3歳までに習ったことは大人になっても忘れないという意味でもあります。

英語では
“The leopard cannot change his spots.”
と訳すことができます。

”leopard”は「ヒョウ」、”spot”は「場所・地点、斑点」を意味し、ここでは斑点の意味で使われています。

直訳すると「ヒョウは斑点を変えることはできない」となり、「自分の性質・性格はかえられない」ということを意味します。

Aさん
I heard that your nephew became a carpenter.
訳)あなたの甥は大工になったと聞きました。
Bさん
Yeah. He loved playing with building blocks when he was a kid.
訳)そうだよ。彼は子供の頃、積み木遊びが大好きだった。
Aさん
I see. The leopard cannot change his spots.
訳)なるほど。三つ子の魂百までだね。

 

「三つ子の魂百まで」を意味する別の英語の表現としては、
“The child is father of the man.”
と翻訳することができます。

英語を直訳すると、「子供はその男性の父親」という意味になりますが、「子供の頃の性質は大人になっても引き継がれる」という意味になります。この文で、The child と the man は同じ人を指しています。

Aさん
His adventurous spirit today can be traced back to his childhood explorations.
訳)今日の彼の冒険心は、幼少期の探検にまで遡ることができます。
Bさん
Truly, the child is father of the man.
訳)本当に、三つ子の魂百までだよ。

人が成長しても、幼少期からずっと受け継いでいるものがあったりします。例えば、好きなものや性質など。そういった幼少期からずっと受け継いでいるものについて言及する場合に、この表現は使えますね。

3. 三人寄れば文殊の知恵

3. 三人寄れば文殊の知恵

「三人寄れば文殊の知恵」ということわざの意味は、たとえ凡人であっても、三人集まれば相談すれば、なんとか良い知恵が絞りだせるという意味です。

英語では
“Two heads are better than one.”
と訳すことができます。

日本語では三人ですが、英語のことわざでは、Two heads となっている点が違いますね。

それは日本と英語圏の物の見方の違いがでているように思えます。学校でも、「隣の席の人と相談して意見をまとめる」や「グループで話し合って意見をまとめて発表する」という作業がありますね。

Aさん
At my children’s school, there are many opportunities for children to discuss and present their opinions in groups.
訳)私の子供の学校では、子供たちがグループで相談して意見をまとめて発表する機会が多いです。
Bさん
“Two heads are better than one head.” As the saying goes, the school expects the children to do so.
訳)「三人寄れば文殊の知恵」。学校は、そのことわざの通り、子供たちにそうすることを期待してるんだね。

4. 一寸の虫にも五分の魂

4. 一寸の虫にも五分の魂

「一寸の虫にも五分の魂」は、虫のようにどんなに弱く小さいものでも、魂があるので軽く扱ってはいけないという意味の「ことわざ」です。弱い者に対しても、殺生やひどい扱いをしてはいけないと諭す場面でもこのことわざが使われます。

英語では
“Even a worm will turn.”
と翻訳することができます。

直訳すると「虫でも向かってくるものだ」という意味です。”worm”はミミズなどの脚がなく細長い虫をいいます。”tum”は、「まわる、振り返る・向きを変える」などの意味を持ちます。

Aさん
The shy child finally spoke up against the bully, showing that even a worm will turn.
訳)その内気な子供は、「一寸の虫にも五分の魂」だと示しながら、ついにいじめっ子に対して発言した。

別の例文も見てみましょう。

Aさん
After years of enduring the abuse, she finally stood up to her boss, proving that even a worm will turn.
訳)何年も虐待に耐えてきて、彼女は「一寸の虫にも五分の魂」だ証明しながら、ついに上司に立ち向かった。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回も「数字」のつく言葉にまつわる「ことわざ」をまとめてみました。どれか一つでも、あなたの心に刺さった「ことわざ」がありましたでしょうか。どういう場面でそのことわざが使えるか、例文を挙げながら紹介しています。機会があれば、今回紹介したことわざを英会話の中で採り入れてみてください。

「1~3がつく数字」の「ことわざ」は、『【一か八か】「数字」のつく「ことわざ」を英語に4選』に、「6~10がつく数字」の「ことわざ」は『【十人十色】「数字」のつく「ことわざ」を英語に!4選』記事に掲載していますので合わせてチェックしてみてくださいね!

今後も様々な「ことわざ」や「名言」を翻訳していきますので、お楽しみに!