今回のテーマは「雑談」です。

日本語でも英語でも、知らない人同士の距離が縮まるのは、ちょっとした雑談がきっかけなことが多いんです。実際ビジネスシーンにおいても、雑談は交渉を上手く進めるためのテクニックだと言われています。

とはいえ、一括りに雑談といっても、いくつかの種類が存在します。この記事では、英語で「雑談」に相当する表現を取り上げ、それぞれの意味やニュアンスの違いについて確認していきます。

また、英会話での雑談に役立つ「話のネタ」についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「雑談」は英語で何て言う?

「雑談」は英語で何て言う?

日本語の「雑談」に相当する英語表現は、”small talk”、”chat”、”chit-chat” の3種類です。

ひとくちに雑談と言っても、初対面同士のぎこちないものか、気心の知れたおしゃべりか、それぞれにニュアンスが異なります。

1つずつ詳しく確認していきましょう。

「雑談」を表す英語表現①:small talk

“small talk” は、初対面同士など、お互いのことをあまり知らない人同士の雑談を表します。読み方は「スモールトーク」です。

初対面の会話というのは、当たりざわりがなく、その場限りで終わってしまうことが多いですよね。そのため、「小規模な会話」という意味合いの small talk が使われるようになったのでしょう。パーティーなどでの、ちょっとした立ち話を表すのにピッタリの表現です。

small talk は数えられない名詞(不可算名詞)として扱われるので、small talks と複数形にしたり、a small talk としたりしないように注意しましょう。

「雑談をする」という意味を表す場合、small talk は主に make や have を伴って使われます。

Aさん
I’m not good at making small talk.
訳)雑談するのは苦手なんだ。

雑談というのは、往々にして内容が曖昧なものです。そのため、”about ~” などと、おしゃべりの内容について言及することは少ないです。

その代わり、「〇〇さんと雑談する」と雑談相手を表すことはよくあります。その場合は “make(have) small talk with 〇〇” と、with を添えてあげればOKです。

Aさん
I had small talk with the good-looking guy.
訳)あのイケメンと雑談しちゃった。

「雑談」を表す英語表現②:chat

初対面でなく、ある程度お互いのことを知っている人同士の雑談は “chat” を用いて表します。読み方は「チャット」です。

友達同士のおしゃべり、近所の奥さん同士の井戸端会議、同僚同士の気軽なやり取り、どれも chat で表すことが可能です。

chat は「雑談する」という動詞で使うことも、「雑談」という名詞で使うこともできます。名詞の場合は可算名詞扱いとなるので、”have a chat” などと a を添えて表すのが一般的です。

雑談相手を添える場合は、small talk と同様に with を添えましょう。

Aさん
I usually have a chat with my mother after dinner.
訳)夕食後はたいてい、お母さんとおしゃべりするよ。

「雑談」を表す英語表現③:chit-chat

chit-chat は、chat を更にカジュアルにしたスラング的表現です。chat よりも「他愛もない会話」というイメージが強調されています。読み方は「チットチャット」。

chit は「幼児、短い手紙、メモ」などを表す多義語ですが、そのコアイメージは「小さい」ということ。つまり、chit-chat で「小さい会話」という意味になります。small talk と成り立ちはほとんど同じということですね。

chit-chat は主に名詞(不可算名詞)として使われます。動詞として使われることもありますが、その場合はハイフン無しの chitchat” と書き表します。

Aさん
Enough chit-chat, let’s get to our tasks.
訳)雑談はこの辺にして、作業を始めよう。

英語での雑談・おしゃべりのネタになる話題とは

英語での雑談・おしゃべりのネタになる話題とは

気心の知れた相手との雑談(chat)ならまだしも、初対面同士の雑談(small talk)においては、最初のきっかけとなる話題選びが難しいですよね。

英語では、そのような話のきっかけとなる話題のことを “conversation starter” と呼びます。直訳すると「会話を開始するもの」、そのまんまですね。

ここでは、雑談を始める際に役立つ “good conversation starter” の代表例をご紹介していきます。

おすすめの話題①:相手の調子を尋ねる

日本の英語教育では挨拶として有名な “How are you?” というフレーズ。これは直訳すると「あなたの調子はどうですか?」という意味なので、会話のきっかけには打ってつけの言葉なんです。

small talk での話のきっかけに困ったら、”How” で始まる疑問文で、相手の調子を尋ねてみましょう。

Aさん
How was your weekend?
訳)週末はどうでしたか?
Aさん
How was your day?
訳)今日の調子はどうですか?

おすすめの話題②:天気(weather)

日本でも、会話に詰まると「今日はいい天気ですね」などとやり取りするのが恒例ですよね。英会話でも同じです。天気の話題を振られて嫌な気分になる人は居ないので、万国共通 small talk の話題としてはピッタリなんです。

天気に関する conversation starter の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

Aさん
It looks like a nice day, isn’t it?
訳)今日は天気が良さそうですね?
Aさん
It was rainy in the morning, but the sun is coming out now.
訳)朝は雨でしたが、今は日が出てきましたね。

おすすめの話題③:趣味(hobbies)

話のきっかけはポジティブなものに越したことはありません。ということで、お互いの趣味に関する話題は間違いなし。

好きなエンタメやスポーツなどの話を引き出して、一気に心の距離を詰めてしまいましょう。

Aさん
What do you do in your free time?
訳)暇なときは何をしてますか(趣味は何ですか)?
Aさん
Are there any books you love?
訳)好きな本はありますか?

まとめ

まとめ

今回は「雑談」をテーマにお話ししてきました。

雑談を表す英語表現は “small talk”、”chat”、”chit-chat” の3種類。small talk は主に見知らぬ人同士の雑談を、chat とchit-chat は打ち解けたおしゃべりを表す際に使われます。

雑談の重要性は万国共通。今回ご紹介したことを参考に、英語でも積極的に雑談を行い、交流の輪を広げていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!