「広がる」や「広げる」を英語に翻訳すると”spread”となります。

「人のうわさは知らないうちに広がる」

「視野を広げるために、海外旅行に行きたいです」

このように、「広がる」や「広げる」という表現は、日常会話で広く使われる言葉ですよね。

そんな「広がる」や「広げる」という言葉を、英語を使う外国人は”spread”の他にも細かい意味やニュアンスごとに表現を使い分けます。

この記事では、「広がる」や「広げる」を意味する色んな英語表現を例文付きで紹介します。

この記事を読み終わる頃には、「広がる」や「広げる」を意味する英語表現を、英語を使う外国人のように適切に使い分けられるようになっているのでぜひ最後まで読んでください。

「広がる」「広げる」を意味する英語表現

「広がる」「広げる」を意味する英語表現

「広がる」や「広げる」を意味する英語表現には、主に以下の表現が役に立ちます。

Spread

“Spread”は「広がる」や「広げる」を意味する代表的な英語表現です。

イメージ的には、水などの液体が床などに広がっていくイメージで、転じて物理的な広がりや情報の広がりなど、幅広い意味で「広がる」や「広げる」を伝えられる便利な表現です。

【例文】

  • News about the event quickly spread throughout the community.
    イベントの知らせは素早くコミュニティ全体に広がった。
  • She spread the picnic blanket under the shade of the tree.
    彼女は木陰に敷物を広げた。
  • The wildfire continued to spread despite the efforts to contain it.
    その山火事は、封じ込めようと努力したにもかかわらず、広がり続けた。

Expand

“Expand”も「広がる」や「広げる」を表現できる英語表現のひとつです。

“Expand”は元々「拡大する」や「拡張する」を意味する英語の動詞ですが、「拡大する」や「拡張する」の意味を拡大して考えると「広がる」「広げる」と捉(とら)えることもできますよね。

例えば、「ビジネスの範囲を拡大する」と「ビジネス範囲を広げる」とでは、ほとんど一緒の意味です。

なので「拡大する」や「拡張する」を意味する”expand”も、「広がる」「広げる」の意味として使えるわけですね。

【例文】

  • The company decided to expand its product line to reach a wider audience.
    会社はより広い視聴者層にアプローチするために製品ラインを拡大することを決定した。
  • They plan to expand their business operations into new markets.
    彼らは事業を新しい市場に広げる予定です。
  • The city has expanded rapidly in the last decade.
    その都市は過去10年で急速に拡大してきた。

Broaden

“Broaden”も「広がる」や「広げる」を表現できる英語表現のひとつです。

「広い」を意味する形容詞の“broad”に、動詞の形にする”〜en”(※)が加わって”broeden”となり「広がる」「広げる」の意味として使うことができます。

【例文】

  • Traveling broadens your perspective and enriches your life experiences.
    旅行は視野を広げ、人生の経験を豊かにします。
  • Taking up new hobbies can help broaden your interests and skills.
    新しい趣味を始めることは、興味とスキルを広げるのに役立ちます。
  • We need to find ways to broaden our understanding of different cultures.
    異なる文化に対する理解を広げる方法を見つける必要があります。

※”〜en”の形になって動詞になる英単語として、他にも”strengthen”(強化する)、”sharpen”(尖らせる)、”lengthen”(長くする)などがあります。

また、”〜en”の他にも”en~”の形で、同じく動詞になる英単語もあります。”enrich”(豊かにする)、”endanger”(危険にさらす)、”enjoy”(楽しむ)などがそうですね。

“en”が付くことで動詞になる英語はよく出てくるので、覚えておくと読み取れる英語がグッと増えますよ。

「広める」や「広まる」は英語でなんて言うの?

「広める」や「広まる」は英語でなんて言うの?

先述した「広がる」や「広がる」の他にも、意図して噂や情報を「広める」、もしくは意図せずに「広まる」という表現も使われますよね。

例えば、「商品の魅力を広めたい」とか「意図せずに悪い噂が広まってしまった」といった表現がそうですね。

こうした「広める」や「広まる」を英語で言うには、以下の表現が使われます。

「広める」や「広まる」にも使える”Spread”

前項で”spread”をお伝えした際に、”spread”が「広がる」「広げる」を幅広く意味できる英単語だとお伝えしましたね。

“Spread”は「広める」や「広まる」にも使われる英語の動詞なので、例文のように“spread”を使って「広まる」「広める」を表現することも可能です。

【例文】

  • The information spread rapidly through social media.
    その情報はソーシャルメディアを通じて迅速に広まった。
  • To foster understanding and respect for different cultures, we should spread cultural interaction.
    異なる文化を理解し、尊重するために、私たちは文化交流を広めるべきです。

宣伝などを「広める」に使える”Promote”

元々は「売り込む」や「推進する」の意味を持つ”promote”ですが、転じて広告や宣伝などを「広める」ニュアンスでも使うことができます。

「広める」というと、「誰かが意図して」広まっていくニュアンスがありますから、「売り込む・推進する」の意味になる”promote”と「広める」の意味との相性がとても良いわけですね。

【例文】

  • The company has promoted the article by sharing the post in social media.
    その会社はソーシャルメディアで投稿を共有することで記事の認知を広めています。
  • Encourage community involvement to promote social engagement.
    社会的な関わりを広めるために、地元のコミュニティでの参加を奨励しましょう。

噂などが「広まる」に使える”Go Around”

先述した「誰かが意図して広める」ニュアンスの強い「広める」に対して、「意図せず勝手に広がっていく」ニュアンスが強い「広まる」では、よく”go around”が使われます。

“Go around”は直訳すれば「行き渡る」になりますが、噂や情報が行き渡る場合は「広まる」と捉(とら)えることも出来るので、「行き渡る」のニュアンスから「広まる」が連想されるわけですね。

【例文】

  • The news about the new product release quickly went around the office.
    新製品の発売に関するニュースは、オフィス内で素早く広まりました。
  • Rumors tend to go around faster in a small community.
    うわさは小さなコミュニティでは速く広まりがちです。

まとめ

この記事では、「広がる」や「広げる」を意味する色んな英語表現を例文付きで紹介しました。

ここまでお読みのあなたは、「広がる」や「広げる」を意味する英語表現を、英語を使う外国人のように適切に使い分けられるだけの知識が十分に身についているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語表現をより豊かにできれば幸いです。