現代のビジネス社会において、国際化や多国籍化が進むと共に、英語力や英語でのコミュニケーションスキルがますます重要になっています。
特に、海外での企業の競争力を高める狙いで、新人社員に対する研修プログラムに英会話トレーニングを組み込む企業も増えています。
この記事では、新人研修プログラムに英会話トレーニングを導入するメリットや、どんな新人研修プログラムが有用かについてわかりやすく解説します。
新人研修プログラムに英会話トレーニングを取り入れるメリット
新人研修プログラムで英会話トレーニングを取り入れるメリットには主に以下の点が挙げられます。
- 多国籍展開へのチャンスにつながる
- 採用プロセスでアピールポイントになる
順番に見ていきましょう。
多国籍展開へのチャンスにつながる
新人研修プログラムに英会話トレーニングを取り入れることで、多国籍展開へのチャンスにつながります。
今や英語はアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランドなどの英語を母国語とする国だけではなく
日本を含んだ全世界にとって「国際公用語」となっています。
日本を含んだ世界各国が、外国を相手にビジネスをする時、英語を使うわけですね。
外国企業を相手に商談をしたり、海外に支店を置く、社内に海外を相手にする部署を作るなど、ビジネスを多国籍展開する際に英語は不可欠と言って良いでしょう。
将来的に、国際的なビジネスチャンスを視野に入れるのであれば、新人研修にて英会話トレーニングを導入して、社員が英語を使って海外とのコミュニケーションができるようになれば、ビジネスの多国籍展開のチャンスに必ず繋がります。
採用プロセスでアピールポイントになる
新人研修プログラムに英会話トレーニングを導入することで、採用プロセスでのアピールポイントになるというメリットもあります。
なぜなら、就職活動や転職活動に挑む人材の中でも、キャリア形成意識の高い人材は特に、キャリアアップのために英語を学びたい意欲が高い傾向があるからです。
例えば、就職活動や転職活動で最も重視される英語力の指標は※TOEICのスコアだと言えるでしょう。
※TOEIC:アメリカに本部を置く非営利財団である、ETSが実施する英語力検定
TOEICを運営しているETSの資料(英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019)によると、企業、団体が考える重要なスキルとして「英語」が第一位として挙げられています。(同資料4ページ)
問題解決力やリーダーシップ力、コミュニケーションスキルを抜いて「英語」が1位になっているわけですね。
そして、キャリア形成に意欲のある人材ほど、「英語」の有用性を知っていて学習意欲が高いと言えます。
採用プロセスで「弊社には研修プログラムで英会話トレーニングがあります」とアピールできれば、キャリア意識の高い人材に効果的なアピールができるでしょう。
【補足】社内のコミュニケーションが増え、社員の人脈形成に役立つ
英会話トレーニングの導入を「新人研修」に絞らなければ、レッスンにて社内のコミュニケーションが増え、社員の人脈形成に役立つという実例もあります。
例えば、会社の福利厚生で英会話トレーニングを導入したところ、若手の新人とベテランの社員が一緒にレッスンを受けることで、社内だけでは生まれにくいコミュニケーションが生まれて社員の人脈形成に役立ったという事例もあります。
若手社員とベテラン社員、部署の違う社員や、階級が違って普段はコミュニケーションが生まれにくい社員同士にも、コミュニケーションを取るチャンスが巡ってくるメリットもあります。
普段は教える立場のベテラン社員が、逆に教えてもらう立場になったり、部署の違う同僚同士で教え合う機会に恵まれるなど、社内の風通しが良くなることも期待できるでしょう。
新人研修プログラム|外国人顧客対応訓練とは?
ホテルやショップ、美容室など、店舗を伴った接客業においては、新人研修プログラムで「外国人顧客対応訓練」を導入すると役立つでしょう。
「外国人顧客対応訓練」は、名前の通り外国人のお客さんに対しての接客を学ぶ研修プログラムだと言えます。(「インバウンド研修」とも呼ばれます。)
例えば、言葉の壁があるお客さんに対して、ジェスチャーを使ってご要望を理解してコミュニケーションを取る方法や、接客に特化した英語のフレーズを学ぶなど、「外国人を相手にした接客」に特化した研修だと言えるでしょう。
新人研修プログラムでも人気のオンライン語学講座
新人研修プログラムでオンライン語学講座を導入する企業も増えています。
オンライン語学講座は、ここ数年で人気となった語学講座の形態で、代表的なものに「オンライン英会話」があります。
「オンライン英会話」では、インターネットを使ったビデオ通話でレッスンが行われるので、スクールに通学する手間が省けたり、好きな時間にレッスン予約をできるので、時間と場所にとらわれずにレッスンを受けられる点が人気となりました。
時間と場所にとらわれずにレッスンを受けられるメリットは、研修を提供する企業側にもあります。
例えば、オンライン語学講座では、研修を受ける生徒側が英会話スクールに通学する手間がないので、会社側は社員に交通費を支給する必要がありません。
また、英会話講師側が企業のオフィスに来てレッスンを行う形式もありますが、講師がオフィスに来る手間が省けるので価格を安く抑えられることが多いです。
さらに、自分から時間を管理してレッスン予約ができるので、業務時間の合間を縫って、都合の良いタイミングでレッスンを受けることもできます。
以上の点から、新人研修プログラムで英語レッスンを導入する際に、オンライン語学講座が人気となっているわけですね。
新人研修プログラム|グローバル対応教育
新人研修プログラムでは、英会話トレーニングと「グローバル対応教育」をセットにして導入すると効果的です。
グローバル対応教育とは、英語などの語学力にとどまらず、国際社会での振る舞い方を養うプログラムです。
例えば、以下のような「グローバル対応教育」があります。
- 「異文化理解研修」
異なる文化を持つ相手とのコミュニケーションスキルを養う - 「国際ビジネス研修」
多国籍チームでの効果的なプロジェクト管理、国ごとの法律の違いなど、国際的にビジネスを行うのに必要なスキルを養う - 「海外駐在員向けプログラム」
駐在先の国に特化して、文化や振る舞い、商談のやり方を学ぶ
国際社会のビジネスシーンで必要になる「語学以外」のスキルに特化して養うプログラムだと言えますね。
まとめ
この記事では、新人研修プログラムで英語や国際化を促(うなが)すプログラムを導入するメリットや、具体的にどんなプログラムがあるのかを以下の点からお伝えしました。
- 新人研修プログラムに英会話トレーニングを取り入れることで、国際化や多国籍化を図りビジネスチャンスが広がることが期待できる
- 新人研修プログラムに英会話トレーニングを取り入れることで、キャリア形成意識の高い人材に効果的なアピールができる
- 店舗を伴った接客業では、「外国人顧客対応訓練」(インバウンド研修)という「外国人の接客」に特化したプログラムもある
- 時間や場所にとらわれずにレッスンを受けられる「オンライン語学講座」は、企業にとっても主にコスト面でメリットがあり、社員にとっても時間の面で研修を受けやすいメリットがある
- 語学以外の国際スキルに特化した「グローバル対応教育」を、英語と一緒に取り入れると大変効果的
この記事でお伝えした内容が、英語を使ってビジネスチャンスを広げたいビジネスパーソンにとって有益なものになれば幸いです。