ニワトリの鳴き声といえば、「コケコッコー」を思い浮かべる方が多いでしょう。
絵本や童謡、幼児向けアニメなどでは頻繁に登場するので、子どもから大人まで、日本で知らない人はいないほどよく知られた表現ですね。

さて、このニワトリの鳴き声である「コケコッコー」は、英語ではどのように言うのでしょうか。
今回は、誰もが聞いたことのある擬音語「コケコッコー」の英語表現と例文、そして他の動物の鳴き声も一緒に紹介していきます。

「コケコッコー」は縄張り争い

「コケコッコー」は縄張り争い

「コケコッコー」とは、ニワトリの鳴き声を表す擬音語で、日本では定番の表現です。
一般的には朝を告げる鳴き声として知られており、おんどり(オスのニワトリ)が周囲に縄張りを主張して、入ってこないように警告するために鳴いています。

大人になったおんどりが、「ここは自分のテリトリーだから入ってくるな!」と、ライバルたちにアピールするのが、大音量の「コケコッコー」なのです。

野生のニワトリも、家畜のニワトリも規模の大きさにかかわらず、必ず縄張り争いというものが存在します。
これは本能的な習性によるものなので、鳴かせないということはできません。
たとえ小さな小屋の中で育てられているニワトリでも、他におんどりがいれば、そこでは熾烈な縄張り争いが繰り広げられるのです。

「コケコッコー」と鳴くのはおんどり

「コケコッコー」と鳴くのはおんどり

「コケコッコー」と鳴くのはおんどりだけで、めんどり(メスのニワトリ)やヒヨコ(ニワトリの子ども)は、「コケコッコー」とは鳴きません。
「俺の陣地!」と言わんばかりの大きな声で縄張り争いをするおんどりの中でも、朝一番に声を上げるのが、群れの中で最も強いボスのおんどりです。

ニワトリには人間のように厳しい縦社会があり、朝「コケコッコー」と鳴く順番が厳格に決まっているといわれています。
ボスのおんどりが鳴き始めると、他のおんどりたちも順に鳴き始めるのだそうです。
一つの小屋に複数のおんどりを入れると、最初は総当たり戦のような突き合いを繰り広げますが、数日すると自分が何番目に強いかがわかり、順序良く鳴くようになります。

朝一で聞こえる「コケコッコー」は、群れの争いを勝ち抜き、1番強いと認められたボスの鳴き声なのです。
ボスが第一声を上げることで、周りへ縄張りを知らせ、無駄な争いを避けるような習性を持っています。

ちなみに、めんどりは「コケコッコー」とは鳴きませんが、小さめのボリュームで「コッコッ」と鳴きます。
養鶏場で飼育されているめんどりがそろって「コッコッコッコッ」と鳴いているのをイメージしてもらえるとわかりやすいでしょう。

「コケコッコー」の英語

おんどりの鳴き声「コケコッコー」は、英語で”cock-a-doodle-doo”です。

cock-a-doodle-doo
the long call that a male chicken makes
おんどりが発する長い鳴き声

参考:Cambridge Dictionary

“cock-a-doodle-doo”は、英語圏において、おんどりが鳴く声を表現した擬音語です。
読みは「クックドゥードゥー」で、日本語の「コケコッコー」とは全く異なります。

使い方は「コケコッコー」と同じように、絵本や童話などでおんどりの鳴き声として用いられています。
朝一番の鳴き声から連想して、晴れた朝や明るい朝などをイメージさせる比喩表現として使用されることもあります。
“cock-a-doodle-doo”は語感やリズムが良いので、楽しい気持ちで元気よく読み上げるのがポイントです。

“cock-a-doodle-doo”を使った例文

"cock-a-doodle-doo"を使った例文

おんどりの鳴き声、”cock-a-doodle-doo”の例文を声に出して練習してみましょう。

次の例文は、おんどりの鳴き声を説明した表現です。

Aさん
Roosters primarily crow “cock-a-doodle-doo” to claim their territory.
訳)おんどりは主に「コケコッコー」と鳴いて縄張りを主張します。
Aさん
A rooster’s crow, “cock-a-doodle-doo,” can be heard from far away.
訳)おんどりの「コケコッコー」という鳴き声は、遠くからでも聞こえます。

「コケコッコー」と聞こえてきたときには次の表現を使ってみましょう。

Aさん
There is a rooster in a cage, crowing cock-a-doodle-doo.
訳)ケージの中のおんどりがコケコッコーと鳴いています。
Aさん
We heard our first “cock-a-doodle-doo” of the day outside.
訳)外から今日最初の「コケコッコー」が聞こえました。

コケコッコーと鳴く様子や動作を表現した例文も覚えておくと便利ですよ。

Aさん
“Cock-a-doodle-doo!” said my neighbor’s rooster as he flapped his wings and flew up onto the fence.
訳)近所のおんどりは「コケコッコー!」と鳴いて羽ばたき、フェンスの上に飛び上がりました。
Aさん
“Cock-a-doodle-doo!” crowed the white rooster in front of me just now.
訳)ついさっき、目の前にいた白いおんどりが「コケコッコー!」と鳴きました。

“cock-a-doodle-doo”と鳴くおんどりは”rooster”、めんどりは”hen”、子どものヒヨコは”chick” と表現するので一緒に覚えておきましょう。

めんどり(hen)の鳴き声は”cluck cluck”と表記し、「コッコッ」とおんどりよりも控えめで小さく短いのが特徴です。

Aさん
“Cluck, cluck,” the hen clucked at her chicks.
めんどりは、ひなたちに向かって「コッコッ」と鳴きました。
Aさん
Hens are usually more docile than roosters and they crow, saying “cluck, cluck.”
めんどりはおんどりよりもおとなしく、「コッコッ」と鳴きます。

動物の鳴き声一覧

動物の鳴き声一覧

最後に、「コケコッコー」などさまざまな動物の鳴き声を一覧で紹介します。
身近な鳥をはじめ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタなど動物の鳴き声を想像しながら、まねしてみてはいかがでしょうか。

動物 鳴き声
ニワトリ(オス) cock-a-doodle-doo(クックドゥードゥー)
ニワトリ(メス) cluck(コッ)
ヒヨコ cheep(チープ)、chirp(チャープ)
ハト coo(クー)
カラス caw(コー)
アヒル quack(クワック)
カッコウ cuckoo(クークー)
フクロウ hoot(フートゥ)
イヌ bow wow(バウワウ)
ネコ meow(ミャオ) 、 mew(ミュー)
ウシ moo(ムームー)
ブタ oink(オインク)
ウマ whinny(ウィニィ)、neigh(ネーイ)
ロバ bray(ブレーィ)
ヒツジ baa(バー)
ライオン roar(ロァ)
オオカミ howl(ハウル)
サル screech(スクリーチ) 、ooh-ooh (ウーウー)、ah-ah(アーアー)
ヘビ hiss(ヒス)
カエル croak(クローク)、ribbit(リビッ)
ネズミ squeak(スクィーク)
ハチ buzz(バズ)

まとめ

誰もが知っている擬音語「コケコッコー」の英語表現と例文、他の動物の鳴き声を一覧で紹介しました。

おんどりの鳴き声で知られる「コケコッコー」は、英語で”cock-a-doodle-doo”と表現します。

朝一番で鳴く”cock-a-doodle-doo”は、ニワトリの鳴き声としてだけでなく、早朝や快晴、目覚め、明るい様子などを示す表現としても使われています。
子ども向けの絵本や童話などで出てきたときは、元気よくリズミカルに読むと一層楽しく、物語が盛り上がりますよ。

動物の鳴き声は、日本語と英語で似ているものもあれば全く違うものも多いので、ぜひ英語の発音をまねして練習してみてくださいね。

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