すべての色の基本となる「白」。ひとくちに白といっても、ニュアンスやイメージによって、実はその色合いはさまざまです。そんな白の違いを、英語ではどのように表現するのでしょうか。
ということで、今回のテーマは「白」です。英語で白を表す言葉を、ニュアンスやイメージ、かっこよさに応じてたくさん紹介していきます。
また、白に関連する慣用表現についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
それでは、早速始めていきましょう!
英語で「白」を表すかっこいい言い方とは?
英語で「白」を表す単語は言うまでもなく “white” ですが、白の微妙な色合いの差やイメージによって、実際はさまざまな言い方が存在します。
英語らしくかっこいい表現から、日本人の感覚では色のイメージが掴みにくいものまで、ここでは9種類の表現について確認していきましょう。
白を表す英語①:eggshell
淡く黄みがかった白のことを “eggshell(エッグシェル)” と言います。
egg は卵、shell は殻なので、eggshell はもともと「卵の殻」という意味。確かに、動物の卵の殻ってよく見ると黄みがかっていますよね。
ちなみに、日本語でも同じように、鶏卵の卵の色を模した色で「鳥の子色」という表現が存在します。
白を表す英語②:ivory
淡く黄みがかり、やや灰色を帯びた白のことを “ivory(アイボリー)” と言います。
ivory はもともと「象牙」を意味する言葉です。象牙も卵の殻と同じく動物由来の素材なので、基本のテイストは似ていますが、圧倒的な厚みの差が灰色要素として出ています。
象牙を焼いて作る “ivory black” という黒い顔料があるため、差別化するために “ivory white” と言うこともありますが、表す色は ivory と同じです。
ちなみに、日本語では同等の色を指して「象牙色」と呼んでいます。
白を表す英語③:milky white
不透明に濁った白のことを “milky white(ミルキーホワイト)” と言います。
milky は「牛乳(milk)のような」という意味なので、milky white はまさに牛乳の色そのものを表す言葉です。
ちなみに、同じ色を日本語で表すと「乳白色」となります。発想はまったく同じですね。
白を表す英語④:oyster white
淡く赤みがかり、やや灰色を帯びた白のことを “oyster white(オイスターホワイト)” と言います。
oyster とは「牡蠣(カキ)」のこと。牡蠣の身の白さが名前の由来になっています。一般的には前述の ivory とほぼ同義で使われますが、おしゃれな人は洋服の色などでキッチリ呼び分けている印象です。
ちなみに、日本語にも「胡粉色(ごふんいろ)」という牡蠣由来の白の表現がありますが、こちらは牡蠣の殻を粉末にした色が由来。同じ牡蠣由来でもちょっと違うところが面白いですね。
白を表す英語⑤:pearl white
milky white と似た色ながら、独特の艶を帯びた白のことを “pearl white(パールホワイト)と言います。
pearl は「真珠」のことなので、pearl white はそのまま「真珠の白」という意味。主にアクセサリーなどの光沢のあるものを形容する際に使われます。
ちなみに、pearl white は日本語で表すと「真珠色」です。そのままですね。
白を表す英語⑥:snow white
少し青みがかった白のことを “snow white” と言います。
snow white は見ての通り「雪のような白」という意味。「雪なのになぜ青が入ってるのか?」と疑問に感じますが、一説によると、雪が空の青さを映しているからだとか。なんともかっこいい発想ですよね。
ちなみに、snow white の日本語版は「白雪色」かと思いきや、あまり一般的ではない様子。「雪色」という表現もありますが、こちらは「せっしょく」と読み、雪景色の美しさを表す際に使われます。
白を表す英語⑦:pure white
ここまで見てきた白はどれも、黄や赤、青などが混ざった色合いでしたが、まっさらな白を表す場合は “pure white(ピュアホワイト)” と言います。
pure は「純粋」という意味なので、pure white は「純白」という日本語と同義ですね。
白を表す英語⑧:off white
pure white に1%くらい黄色をプラスしたような色が “off white(オフホワイト)です。読んで字のごとく、白さを少し差し引いた(off)色という意味。
off white は真っ白に比べて肌に馴染みやすいため、洋服の色によく使われます。また、先述の ivory ほど黄色くないので、白さの順は「pure white > off white > ivory」という関係になります。
白を表す英語⑨:ecru
厳密に言うと英語ではありませんが、かっこいい白の表現で欠かせないのが “ecru(エクリュ)” です。
ecru はもともと「生の」という意味で、漂白していない自然な白さを表します。日本語だと「生成り」が同じ意味の表現です。
フランスといったら「おしゃれの国」ということで、ecru は主に洋服の色を指して使われます。off white より黄みが強いとも言われますが、実際にはほぼ同じ色と捉えて問題ありません。「生成り≒ ecru ≒ off white」といったイメージです。
white を含む英語の慣用表現
日本語の「白」には「純白」「清廉潔白」などのプラスのイメージもあれば、「顔面蒼白」「白々しい」などのマイナスのイメージもあります。それと同じように、英語の “white” もプラスからマイナスまでさまざまな慣用句で使われます。
ここでは、その中でも代表的なものを3つ取り上げて確認していきましょう。
「白」の慣用表現①:whiter than white
“whiter than white” は直訳すると「白より白い」という意味。前述の pure white のような「純白」を表すこともありますが、比喩表現として「間違ったことは何もしない」というイメージでも使われます。日本語だと「清廉潔白」「聖人君子」などが近いです。
My family all regard you whiter than white.
訳)私の家族はみんな、あなたのことを聖人君子のように思っているわ。
Oh, thank you.(I can’t do anything wrong…)
訳)そうなんだ、ありがたいね。(悪いことは何もできないな…)
「白」の慣用表現②:white water
無色透明の水のことを “white water” と表現します。
英語の white には字義通りの「白」という意味に加えて、「純粋」という意味もあるため、「不純物の入っていない水」という意味で white water が使われます。日本語の「白湯」と同じイメージですね。
しかし、white water にはもう1つ「急流などで泡立った水」という意味もあります。こちらの場合は「白波」などと同じように、「真っ白な水」というイメージになります。
How was the white-water rafting?
訳)急流下りはどうだった?
It was very beautiful. I felt like embraced in the whitest water in the world
訳)とても美しかったよ。世界一純粋な水に抱かれているような気分だった。
I see. We use the same word as different meanings.
訳)なるほど、話がかみ合ってないね。
「白」の慣用表現③:as white as a ghost
ショックや恐怖などで顔が青ざめることを “as white as a ghost” と表現します。
これは直訳すると「幽霊のように白い」という意味。日本でも「顔面蒼白」と言いますが、青(蒼)さの要素が見当たらないところを見ると、さらに真っ白な顔色が想像されますね。
My father’s face went as white as a ghost, when my mother found out letters from his exgirlfriends.
訳)母が元カノ達からの手紙を見つけたとき、父の顔は幽霊のように真っ白になりました。
まとめ
今回は、「白」をテーマにお話ししてきました。
ひとくちに白といっても、eggshell や ivory、ecru などと、色のニュアンスやイメージに応じて、英語にはさまざまな表現が存在します。
今回ご紹介したことを参考に、身の回りの「白」をかっこよく表現してみてくださいね。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!