皆さんは、英語で「成長する」と言いたい時にどんな単語を使いますか?一般的な動詞はGrowですが、イディオムでGrow upというものも学びましたよね。また、他にも「成長する」と言う時に使える英語はあるので今回はこれらをご紹介していきたいと思います。日本語では同じ訳になっても、英語だとニュアンスが異なる単語はたくさんあります。類義語としてまちまりで覚え、芋づる式に覚えてしまいましょう!

grow up

Grow upは、「成長する」という意味で教科書に載っているものですが、成長と言っても子どもから大人へと成長することに限定された意味になっています。

英英辞書だと「to develop from being a child to being an adult」と書かれており、能力の向上や精神的な成長は意味しないことがわかりますね。

Aさん
This is my son, Henry.
訳)これが息子のヘンリーね
Bさん
Is he!? He grew up so fast!
訳)彼が!?すごく大きくなったね!

grow

grow

ではGrowはどうなのかというと、植物が成長した時や、サイズが大きくなる時、人数が増えた時など、Grow upよりもっと広い意味で使えます

こちらも英英辞書で調べてみると、「to become bigger, taller etc over a period of time in the process of becoming an adult」と書いてあります。和訳は「大人になるつれて、体が大きくなったり、背が大きくなる」です。

色々使えて便利なGrowではありますが、子どもから大人になる成長に限定してみると身体的な成長を表すだけだということもわかりますね。

Aさん
I wanna grow some herbs. Do you have any ideas?
訳)ハーブを何種類か育ててみたいんだけどな。何かいいアイデアある?
Bさん
I don’t know much about it. How about ask your uncle?
訳)私は知識がないから。おじさんに聞いてみたら?

raise

成長する側がいれば育てる側もいますが、「育てる」という意味で使うのがRaiseです。こちらは他動詞なのでそのままRaiseの後に目的語を置きます。

人を育てる時にも使えますし、植物をを育てる時にも使える便利な動詞なので覚えておきましょう。前置詞などがいらず覚えやすいです。

bring up

こちらもRaiseと同じく「育てる」という意味ですが、親が子を育てるという意味合いが強いので人に対して使います。基本的には植物には使えません。

こちらも他動詞ですが、Bring upというようにイディオムとなっているので前置詞もセットで暗記しておかなくてはなりません。Grow upもそうですが、「成長する」も「育てる」も、何かが上に大きくなっていくイメージなので、Upを用いているのだと理解すれば覚えやすいと思いますよ?

make progress

make progress

Make progressは、「成長する」という意味の他に「進化する」というニュアンスを含むイディオムです。先ほど解説したGrowは単に「成長する」という意味ですが、その先を見込したのがMake progressという感じですね。

Progressという単語を使うなら、技術や能力、学習の習得が良くなっている時に使うのが適切です。何かスキルを伸ばす時にぴったりで、そういうった意味での成長を表します。

ですから、英語を学習して成績が上がったとか、TOEICのスコアが良くなったと言いたいならGrowではなくMake progressが正解です。進化したのですから、ネガティブな意味で使われはしません。良い意味での成長を表します。

Aさん
Hey mum! I made huge progress in my writing! Look!
訳)ママ!ライティングスキルがすごく上がったんだよ!見て!
Bさん
Wow! You did great, sweetheart.
訳)おー!すごいじゃん、よくやった

improve

improve

Improveは、「上達する」や「向上する」という意味を含んだ「成長する」という動詞だと理解しておきましょう。ちなみに名詞形はImprovementです。

Make progressとよく似ていて、技術や能力が上達した時に使います。どちらを使っても差し支えないため、同じような意味でも色々なバリエーションがあるのだと理解しておいてください。

Imporoveは「改良する」や「改善する」という意味も辞書に載っていますね。「improve something 」で「~ を向上させた」という表現もあります。

Aさん
I want to improve speaking skill. How should I study?
訳)スピーキングスキルを上達させたいんですが、どうやって勉強したらいいですか?
Bさん
You mean TOEIC? I’ll show you a good textbook.
訳)TOEICのだよね?いい教科書を見せてあげる

How far I’ve come.

こちらは「成長する」という意味の英単語ではありませんが、ネイティブがよく使う表現なのでぜひここで紹介しておきたかった表現です。日本語訳にすると「どれだけ遠くまで来たか」という意味です。

つまり、頑張って努力してスキルを磨き続けて、最初は何もできなかったのが、最終的に今はここまで来たという感慨深さを物語った表現になります。

英語が何一つがわからなかった小学生の時に比べて、中学・高校を経て今に至り、社会人になってまた英語を学習し始めてスキルアップした過去を振り返る時にHow far I’ve come.と言えますね。Farというのは「遠く」という意味なので距離を表すのですが、成長してきた時間軸を距離に置き換えた表現です。

大きな夢を抱いていた子ども時代を振りかえり、夢を叶えた人にぴったりな表現だと思いませんか?まだまだ道半ばなら今はあえて使わず、この言葉を使えるように頑張っていくのも良いですね!

まとめ

「成長する」という単語は、基本的にはGrow upやGrowがよく使われますが、学生時代にあまり焦点を当ててもらえなかった意味がここでわかりましたね。Grow upは子どもが大人に成長するという意味で使われるのに対し、Growは人だけでなく植物など、色々なものを対象にすることができるのでした。また、成長と言っても進化やスキルアップのための成長であれば、Make progressやImporoveが使えるのでしたね。日本語だと、子どもが大きくなることもスキルアップすることもどちらも「成長する」と言ってしまいますが、英語では明確に単語を分けることに注意していきましょう!