TOEICの勉強を始めようと思っても、書店には似たような問題集がずらり。
「どれを選べばいいの?」「初心者はどこから手をつけるべき?」と迷ってしまう方も多いでしょう。
実は、TOEICのスコアアップはどの問題集を選ぶかよりも、どの順番で使うかが重要です。
正しい順で進めるだけで、同じ勉強時間でも伸び方が大きく変わります。
この記事では、初心者から700点以上を目指す方に向けて、

  • 本番に最も近い公式問題集の活用法
  • 実力アップに最適なおすすめ問題集
  • 効果的な使い方と勉強手順
  • 最新版の特徴と選び方のポイント

を徹底的に解説します。

TOEIC公式問題集は「本番模試」そのもの|最終仕上げの1冊

TOEIC公式問題集は「本番模試」そのもの|最終仕上げの1冊

TOEICの問題集選びで欠かせないのが、「公式問題集」です。
これは、TOEICの運営元であるETS(Educational Testing Service)が制作している唯一の公式教材。
実際の試験と同じ構成・音声スピード・ナレーターで収録されており、本番の試験と全く同じ環境で練習できます。

公式問題集の魅力

  • 音声・設問・難易度すべてが本番と同一
  • 最新の出題傾向を反映(ビジネス・旅行・日常会話などの話題)
  • リスニングのアクセント(アメリカ・イギリス・オーストラリア)が実際の比率で再現

本番の流れを完全に再現できるため、試験直前の「実力チェック」「時間感覚の確認」に最適です。
特に最新版の「TOEIC公式問題集12」(2025年度版対応)は、語彙の自然さや設問の切り口がより実践的になっています。

効果的な使い方

  1. まずは本番同様に2時間通して解く
    → スコアではなく、時間配分や集中力を確認。
  2. 間違いを分析する
    → 「聞き取れなかったのか」「単語を知らなかったのか」を区別。
  3. スクリプト精読+音読練習
    → 音声を聞きながら、英文を目で追って理解を定着。
  4. 2回目は“時間短縮”を意識して再挑戦
    → 本番スピードに慣れる。

学習順序のポイント

初心者がTOEICに取り組む場合、いきなり公式問題集から始めるのはハードルが高めです。
最も効率的な順番は次の3ステップです。

  1. 全パートをひとつひとつわかりやすく。」(基礎を固める)
  2. 「究極の模試600問+」(最初の1冊。出題の流れとクセを理解)
  3. 「公式問題集」(実戦練習と総仕上げ)

「究極の模試」で問題形式と出題傾向に慣れてから、公式問題集で本番対応力を磨くのが理想です。
この順序なら、基礎→実戦→本番対応と自然にステップアップできます。

TOEIC問題集おすすめ5選|目的別に選ぶ最強ラインナップ

「勉強になりました」を英語で伝える!感謝と学びを表現するおすすめフレーズ

TOEICの問題集は数多く出版されていますが、全てを手に取る必要はありません。
重要なのは、自分のレベルと目的に合った1冊を選び、繰り返し使い込むことです。
ここでは、初心者から中級者までが最短でスコアアップできる5冊を紹介します。

1. TOEIC L&Rテスト 全パートをひとつひとつわかりやすく。

TOEICの出題形式をゼロから理解したい人に最適な入門書。
イラストや図解が豊富で、リスニング・リーディングともに基礎をやさしく解説しています。

  • 各パートの解き方をステップ形式で学べる
  • 中学レベルの英語から復習できる
  • これ1冊で全体の構成がつかめる

「英語が苦手」「文法を忘れてしまった」という人は、まずこの1冊でTOEICの全体像を理解しましょう。

2. 【音声DL付】TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+

初心者から中級者まで、最初の1冊に最もおすすめの模試問題集。
本番3回分の模試が収録されており、出題のクセ・設問形式・時間配分を完全に再現しています。

  • 本番そっくりの模試3セット付き
  • 詳細な解説で「なぜそうなるか」が理解できる
  • 音声DLでリスニング練習にも活用可能

「究極の模試600問+」は、最初にやるべき問題集です。
この1冊で本番の流れを体に叩き込み、その後に公式問題集へ進むことで学習効果が倍増します。

3. TOEIC Listening & Reading 公式問題集

TOEICの運営元ETSが制作した唯一の公式教材。
実際の試験と同じナレーター・構成・問題難易度で作られており、模試としての精度が圧倒的に高いのが特徴です。

  • 本番と全く同じ形式で練習できる
  • 最新の出題傾向・語彙を完全反映
  • 模試+スクリプトで復習効果も高い

「究極の模試」で慣れた後、この公式問題集で実戦演習を重ねれば、試験本番で動じない力がつきます。

4. TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

Part5・Part6対策の定番中の定番。
文法問題を集中的に解くことで、リーディング全体のスピードと正答率を一気に底上げできます。

  • 実際の出題傾向を網羅
  • 問題ごとの難易度・出題率が明示
  • 解いて理解する構成で復習がしやすい

リーディングの得点を安定させたい人には欠かせない1冊です。

5. TOEIC L&Rテスト 精選模試リスニング3

リスニングに特化した模試形式の問題集。
アメリカ・イギリス・オーストラリアなど、TOEIC特有の多国籍英語に慣れるのに最適です。

  • Part1〜4をまんべんなく収録
  • 実際の試験より少し難しめで、実力を引き上げられる
  • スクリプトと訳が充実しており復習に最適

リスニングスコアを上げたい人は、この1冊を繰り返し使いましょう。

TOEIC問題集の使い方で差がつく|スコアアップ勉強法

同じ問題集を使っていても、結果が出る人と出ない人がいます。
その差を生むのは「使い方」。
ここでは、スコアを最短で上げるための実践的な学習手順を3ステップで紹介します。

Step1:1セット通しで解いて全体の流れをつかむ

まずは1回分を本番と同じ条件で解いてみましょう。
リーディング75分、リスニング45分の合計2時間をしっかり確保し、途中で止めずに通しで挑戦するのがポイントです。
初回は点数よりも、「時間配分」と「集中力の持続」を確認することを目的にします。
解き終えたら、Partごとの得意・苦手を分析。
「リスニングが聞き取れない」「Part5の文法でつまずく」など、弱点を明確にしましょう。

Step2:間違いの原因を分析し、言語化する

答え合わせをしたら、「なぜ間違えたのか」を必ず確認します。

  • 単語の意味が分からなかったのか
  • 文構造が理解できなかったのか
  • 音の連結(リエゾン)のせいで聞き逃したのか

このように原因をいくつかに分類すると、次の対策が立てやすくなります。
また、間違えた問題をノートやアプリにまとめ、「自分専用の弱点集」を作ると効率的です。

Step3:復習・音読・シャドーイングで定着させる

TOEICは「解いて終わり」にしてしまうと効果が半減します。
特にリスニングは、スクリプト精読 → 音読 → シャドーイングの3ステップで復習するのが鉄則です。

  • スクリプト精読:英文を見ながら意味を理解し、単語・文法を確認
  • 音読:リズムとイントネーションを意識して声に出す
  • シャドーイング:音声に合わせて同時に発音する

これを1セット15〜20分で繰り返せば、音の聞き取り精度が格段に上がります。

目標は「1冊3周」

1周目で全体を理解し、2周目で苦手を克服、3周目で完璧に定着させる。
同じ問題を3回解くことで、英語のパターン認識力が鍛えられ、応用問題でも素早く反応できるようになります。

最新版を選ぶべき理由|出題傾向の変化に即対応

TOEIC問題集の使い方で差がつく|スコアアップ勉強法

TOEICの出題傾向は、実は数年おきに少しずつ変化しています。
リスニングではナレーターの国籍比率や音質、リーディングではテーマや語彙レベルがアップデートされており、極端に古い問題集だけで学習していると本番とのズレが生まれるのです。

出題傾向の変化例

  • リスニング
    近年はアメリカ英語だけでなく、イギリス・オーストラリア・カナダなど多国籍のアクセントが増加。
    また、会話スピードが自然体になり、発音の省略や言い換えがよりリアルになっています。
  • リーディング
    メール・オンライン広告・ビジネス記事など、現代的なテーマが中心に。
    文体が以前よりも口語的で、語彙も日常+ビジネス寄りに変化しています。

公式と市販の問題集の違い|使い分けがスコアアップの鍵

TOEICの問題集は、大きく分けて「公式問題集」と「市販問題集(民間出版社)」の2種類があります。
どちらも学習効果は高いですが、目的と使うタイミングを間違えると成果が半減してしまいます。
ここでは、それぞれの特徴と効果的な使い分け方を整理します。

公式問題集の特徴

  • 制作元:TOEIC運営機関のETS(Educational Testing Service)
  • 内容の正確性:実際の試験と同じ構成・難易度・音声を採用
  • 目的:本番の流れ・時間感覚・問題形式を完全に再現

いわば「本番の縮図」であり、模試練習として最も信頼できる1冊です。
特に試験前1〜2か月の仕上げに取り組むことで、試験のスピード感や出題傾向に慣れることができます。

市販問題集の特徴

  • 制作元:出版社や有名講師チーム
  • 特徴:出題傾向を分析した模擬問題を多数収録
  • 目的:問題量を増やして演習力・対応力を高める

市販の模試本は、解説のわかりやすさや出題分析の丁寧さで優れています。
特に「究極の模試600問+」は本番3回分の模試が収録され、実戦形式での練習に最適です。

まとめ|TOEIC問題集は「順番」と「繰り返し」がスコアアップの鍵

TOEICで結果を出す人は、やみくもに多くの問題集を解いているわけではありません。
彼らに共通しているのは、目的に合った順番で問題集を使い、1冊を徹底的にやり込んでいるということです。
最も効率的な学習ステップは次の3段階です。

  1. 「全パートをひとつひとつわかりやすく。」で基礎を固める
    TOEICの構成や出題形式を理解し、解答の型を身につける。
  2. 「究極の模試600問+」で本番の流れを体に覚え込ませる
    最初の1冊として、本番のスピード感・設問パターン・出題のクセをつかむ。
  3. 「公式問題集」で実戦力を磨く
    本番と同一形式の問題を通して、実力を仕上げる段階。

この順番で学習を進めることで、無理なくスコアを積み上げることができます。
また、どの問題集を使う場合でも重要なのは「繰り返し」。
1冊を3周以上やり込み、間違いの原因を分析・復習することで、確実に得点力が定着します。

効率的に学習を進めるために

最近は、短時間でTOEIC全パートを学べるオンライン講座も増えています。
TOEIC® L&Rトレーニング」のように、1回5〜10分でパソコンやスマホから受講できる講座を併用すれば、問題集で学んだ内容をスキマ時間に定着させることが可能です。

最後に

TOEICのスコアアップは、才能ではなく正しい学習設計によって決まります。
まずは1冊に集中し、解く→分析→復習を繰り返す。
その積み重ねこそが、600点・700点・800点への最短ルートです。
今日選んだ1冊が、あなたの英語力を確実に変える第一歩になります。