TOEICのリスニングは、45分間・100問構成という長丁場。
しかも音声は一度しか流れないため、集中力と慣れが何より重要です。
「聞こえているのに意味が分からない」
「設問を読んでいる間に音声が進んでしまう」
そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。
リスニングは英語力だけでなく、聞き方の技術が問われるパートです。
正しい方法でトレーニングを積めば、短期間でもスコアを大きく伸ばすことができます。
この記事では、初心者でもすぐに実践できる
- 効果的なリスニング勉強法
- スコアアップにつながるコツ
- 各パートの問題攻略法
- 1ヶ月で100点上げる実践プラン
を徹底的に解説します。
「英語を聞くのが苦手…」という方でも、読み終えるころには聞き取れる耳を育てるイメージが明確になるはずです。
TOEICリスニング勉強法|初心者でも聞ける耳を育てる3ステップ

TOEICのリスニングで点数を伸ばすためには、
まず「正しい勉強の順序」を理解することが大切です。
やみくもに音声を聞いても伸びません。
聞ける耳を育てるには、リスニングの仕組みを理解し、音の特徴に慣れ、毎日続ける習慣を作ることが最短ルートです。
以下の3ステップで進めていきましょう。
Step1:リスニングの型を知る
TOEICのリスニングは、Part1〜Part4の4セクションに分かれています。
まずは、それぞれの特徴をつかむことから始めましょう。
どのパートも「聞く前の準備」が結果を左右します。
特にPart3・4では、設問を先に読む先読みの習慣がスコアアップの第一歩です。
Step2:音を「理解する」より「慣れる」
初心者が最初に意識すべきは、完璧に理解しようとしないこと。
最初のうちは「何を言っているか分からない」のが普通です。
それよりも大事なのは、
- 英語のリズム
- イントネーション
- 単語のつながり(リエゾン)
に慣れること。
たとえば、
- going to → 「ゴーナ」
- want to → 「ワナ」
のように、実際の発音は想像よりずっと速く、音が変化します。
まずは、「音を聞き取る耳を育てる」ことに集中しましょう。
おすすめは、YouTubeやPodcastを活用すること。
BBC Earth、VOA Learning Englishなどの教材は、聞きやすく学習者向けに最適です。
Step3:毎日15分の耳トレを習慣化
リスニングは「一夜漬け」が効かないパートです。
毎日少しずつ英語に触れることで、耳が徐々に反応するようになります。
おすすめは、以下の3つのトレーニングを日替わりで行うこと。
- シャドーイング(Shadowing)
→ 音声を聞きながら、同時に声に出す練習。リズムと発音が定着。 - ディクテーション(Dictation)
→ 聞いた英語を書き取る練習。聞き取れない箇所を可視化できる。 - リピーティング(Repeating)
→ 1文ずつ区切って復唱。記憶と発音を強化できる。
1日15分でも、「聞く→真似る→確認する」を繰り返すことで、
1ヶ月後には驚くほど音が聞き取れるようになります。
TOEICリスニングのコツ|スコアが伸びる人がやっている5つの習慣

TOEICのリスニングで着実にスコアを伸ばす人たちは、勉強量よりも聞き方の質を意識しています。
同じ時間勉強しても結果が変わるのは、音をどう捉え、どんな姿勢で聞くかの差。
ここでは、リスニング上級者が共通して行っている5つの習慣を紹介します。
① 聞く前に「どんな話か」を予測する
音声が流れる前に、状況をイメージしておくことが集中力を高めます。
登場人物・場所・目的などを頭の中で想定しておくと、内容を「意味のある会話」として理解できるようになります。
たとえば「会話かスピーチか」「職場なのか日常会話なのか」など、シーンを予測する癖をつけましょう。
② 一語ではなく「かたまり」で聞く
TOEICの音声は、単語単位で追うとすぐに置いていかれます。
“take a look at” や “in charge of” のようなフレーズ単位で意味をとらえる癖をつけることが重要です。
語彙力よりも「英語の流れをまとめて理解する」感覚を身につけましょう。
③ 音ではなく意味の変化をつかむ
リスニングでは、文中の転換語(but, however, actually, so)に注目。
話の流れが変わる瞬間を聞き逃さないことで、話の要点がつかみやすくなります。
「何を言っているか」よりも「何が変わったか」に意識を向けるのがコツです。
④ 聞いた内容を頭の中で要約する
長い会話や説明文を聞いた後、頭の中で10秒以内に要約する癖をつけましょう。
たとえば「注文に問題があって、担当者が対応している」といった一文でまとめられれば、
理解が整理され、Part3・4での正答率が大きく上がります。
⑤ 聞き流しではなく「集中して聞く時間」を作る
英語の音をBGMにするより、短時間でも集中して聞くほうが効果的です。
1日10〜15分でも、音声に100%意識を向ける時間を確保することで、
脳が英語の音に反応しやすくなります。
TOEICリスニングの上達は、量ではなく意識の質。
どう聞くかを変えるだけで、同じ教材でも成果がまったく違ってきます。
今日からこの5つを意識して、英語を「ただの音」ではなく「意味のある言葉」として聞ける耳を育てましょう。
TOEICリスニング問題の全体像|Part1〜4の特徴と攻略ポイント

TOEICのリスニングは、全100問・約45分間で構成されています。
リーディングより短時間ですが、集中力を保ち続ける必要があり、実は得点差がつきやすいパートです。
ここでは、Part1〜Part4の出題内容と、各パートで意識すべきポイントをまとめます。
Part1:写真描写問題(6問)
画面に1枚の写真が表示され、4つの英文が読み上げられます。
その中から写真の内容を最も正確に説明している文を選ぶ形式です。
攻略ポイント
- 動作動詞(sit, hold, look at, point to など)を中心に覚える
- 単語を一語ずつ聞き取るよりも、「場面をイメージ」しながら聞く
- 人物だけでなく、背景や物の配置にも注目する
学習のコツ
写真を見て瞬時に「この人は何をしているか」を英語で言えるようにする練習が効果的です。
Part2:応答問題(25問)
1つの質問や発言に対して、3つの応答文の中から最も自然な答えを選ぶ形式。
冒頭から重要な情報が流れるので、集中力が試されるパートです。
攻略ポイント
- 疑問詞(who, what, when, where, why, how)を聞き逃さない
- 「Yes / No」で始まらない自然な応答が多い点に注意
- 「I’m not sure」「Let me check.」などの曖昧返答も正解になることがある
学習のコツ
音声を一文ずつ止めて、質問→答えの流れを口に出して練習する。
実際の会話のテンポを体で覚えることが重要です。
Part3:会話問題(39問)
2人または3人の会話が流れ、その内容について3問ずつ解答する形式。
設問が3つずつまとめて出るため、先読みと情報整理力が求められます。
攻略ポイント
- 音声が流れる前に、必ず設問を読んでおく(先読み)
- 会話の流れ:「目的 → 問題 → 解決策」を意識して聞く
- 数字・日付・名前などはメモを取る
学習のコツ
会話の流れをドラマの1シーンのようにイメージすると理解しやすいです。
また、会話中の「転換語(however, actually, by the way)」は話の変化を示すサインになります。
Part4:説明文問題(30問)
アナウンスやスピーチなど、一方向の音声を聞いて設問に答える形式。
Part3と同じく設問3問がセットになっています。
攻略ポイント
- 数字・日付・場所などの具体情報を逃さない
- 音声の冒頭で「誰が・どこで・何を話すか」を把握する
- So, to summarize In conclusion などのまとめ表現に注目
学習のコツ
ラジオやポッドキャストを使って、「流れのある説明を聞き取る」練習をすると効果的です。
内容全体を理解しようとせず、必要な情報を拾う意識を持ちましょう。
TOEICリスニングスコアアップ法|1ヶ月で100点上げる実践プラン

TOEICのリスニングは、正しい学習ステップを踏めばわずか1ヶ月でも100点アップが狙えるパートです。
「英語の耳ができていない」「聞いても意味がつかめない」という人でも、
段階的に聞ける耳を作ることでスコアを大きく伸ばすことができます。
ここでは、1ヶ月で成果を出すための4週間集中プランを紹介します。
Week1:音声+スクリプトで「聞き取れない原因」を分析
まずは、聞けない理由を明確にすることから始めましょう。
TOEIC公式問題集などを使い、音声を聞きながらスクリプト(英文)を確認します。
- 聞こえない単語は知らない単語なのか、発音が変化しているのかを分類
- リエゾン(音の連結)や弱音化(発音の省略)をチェック
- 聞き取れなかった箇所をノートに書き出して弱点リストを作成
この段階では、理解よりも「どの音を聞き逃しているかを知ること」が目的です。
Week2:音読&シャドーイングで英語のリズムを体に覚え込ませる
次のステップは、「聞ける音を増やす」トレーニング。
音声を真似して発音することで、リスニングとスピーキングの両方を鍛えます。
- 毎日15分、同じ教材を繰り返し音読
- シャドーイング(音声に合わせて発音)でリズムと抑揚を習得
- 自分の声を録音して、ネイティブの発音と比べる
音を発することで、脳が音の構造を記憶しやすくなり、聞き取り精度が大幅に向上します。
Week3:倍速リスニングで「本番スピード」に慣れる
TOEICの音声は日常会話より速く感じるため、スピード耐性をつけることが重要です。
- 音声を1.2倍、慣れたら1.5倍速で再生
- 倍速で練習すると、通常速度がゆっくりに感じるようになる
- 模試を45分通しで解いて、集中力を鍛える
倍速学習は、スマホやPCでも簡単に設定できるトレーニングです。
「速く聞いて、ゆっくり解く」感覚を身につけることが、本番での安定したスコアに直結します。
Week4:復習と弱点補強で得点を定着させる
最後の1週間は、これまでの学習を定着させる期間。
特に苦手なパート(Part2やPart3)を集中的に復習します。
- 間違えた問題を3回以上繰り返して解く
- 聞き取れない部分をディクテーション(書き取り)で確認
- 正解の根拠を声に出して説明できるようにする
「聞いて理解できる」だけでなく、「理由を説明できる」ようになることで、リスニング力は一段階上に上がります。
この4週間プランを実践すれば、
英語を音で理解する力が身につき、リスニングスコア100点アップも十分可能です。
リスニングは勉強量よりも習慣化がすべて。
1日15分でも、毎日英語の音に触れる時間を確保することが成功の鍵です。
TOEICリスニング対策まとめ|効率的に聞き取れる力をつける方法
TOEICのリスニングは、勉強時間よりも勉強の質がスコアを左右します。
スコアを伸ばす人は、ただ聞くだけでなく目的を持って聞く練習を継続しています。
まずは、毎日15分でも英語を耳に入れる習慣を作りましょう。通勤時間や寝る前など、短時間でも「聞かない日を作らない」ことが上達への第一歩です。
また、聞いた音を声に出して真似るシャドーイングやリピーティングを取り入れると、英語のリズムや抑揚が体に染み込み、自然と聞き取れるようになります。
さらに、学習を継続するには環境づくりが大切です。最近は「TOEIC® L&Rトレーニング」のように、スマホやPCで1回5〜10分から学べるオンライン講座もあり、スキマ時間でリスニング力を鍛えることができます。
日々の積み重ねこそが、確実なスコアアップにつながります。

