皆さんは「リカバリーウェア」という言葉、あるいはその製品をすでに使っているでしょうか。

「着て寝るだけで疲れが取れる」という魔法のようなキャッチコピーで、2025年にはビジネスパーソンからアスリートまで幅広い層に普及しました。

こちらの記事では、この「リカバリーウェア」の具体的な仕組みや英語表現、なぜ今これほど注目されているのか、そして新語・流行語大賞ノミネート語30に選ばれた背景まで、最新の情報を交えてわかりやすく整理していきます。

リカバリーウェアの意味は何?

リカバリーウェアの意味は何?

まずは、この画期的な衣類の定義と仕組みから見ていきましょう。

着るだけで疲労回復を促す衣類

「リカバリーウェア」とは、その名の通り「休養(Recovery)専用のウェア」のことです。

従来のスポーツウェアが「着圧」で筋肉をサポートするものだったのに対し、リカバリーウェアは「非着圧」でリラックス状態を作り出し、睡眠中や休息中の疲労回復を効率化することを目的としています。

いわゆるパジャマの用途と同じで寝る時に使うのが一般的ですが、その着心地の良さから「家ではずっとリカバリーウェアを着ている」という人も少なくないそうです。

仕組みは「遠赤外線」による血行促進

なぜ着るだけで疲れが取れるのかというと、多くの製品には特殊な機能性繊維が使われているからです。

繊維に練り込まれた鉱石などが、人体から発せられる熱(遠赤外線)を吸収・輻射することで、体を内側から温め、血行を促進します。これにより、コリの緩和や疲労物質の除去がスムーズになるとされています。

着るだけで血行を促進し、疲労回復※や筋肉の疲労軽減※をサポートする衣類をリカバリーウェアといいます。仕事や家事の合間、
睡眠中などあらゆるシーンに着用することで、日常の疲れをケアすることが期待されています。

MTG OnlineShopより引用

リカバリーウェアを英語でどう言う?

リカバリーウェアを英語でどう言う?

続いて、この日本で進化した健康グッズを英語でどう表現するかについてです。

“Recovery clothing”と表現するのが自然

「リカバリーウェア」は和製英語に近い響きがありますが、英語圏でも概念は浸透しつつあります。より自然に伝えるなら“Recovery clothing”(回復のための衣類)という表現がベストです。

  • Recovery:回復、修復
  • Clothing:衣類

単に”Recovery wear”と言っても通じますが、”Clothing”や”Garment”を使った方が「衣服であること」が明確になります。

ただ「回復」「ウェア」と単語のみ日本語できいても、何となく物がイメージできるのは英語でも同様なのです。

英文でさくっと説明してみよう

その効果について友人と話すシーンを想定してみましょう。

Aさん
I sleep in “recovery clothing” to improve my sleep quality.

訳)睡眠の質を上げるために、リカバリーウェアを着て寝ているんだ。

パジャマとして使うなら”Recovery sleepwear”

多くの人が就寝時に着用しているため、“Recovery sleepwear”(リカバリーパジャマ)と表現するのも非常にわかりやすいです。

Bさん
海外では、Under Armourなどのスポーツブランドが”Recovery Sleepwear”という名称で展開しているケースもあります。

リカバリーウェアを外国人に説明する

訪日外国人や海外の友人にこの話題を説明する場合、これが「ハイテクなパジャマ(High-tech pajamas)」であることを伝えるとスムーズです。

①血行を良くする服だと伝える

まずは、機能面を説明します。

Aさん
“Recovery wear” is special clothing designed to improve blood circulation using far-infrared rays.

訳)「リカバリーウェア」は、遠赤外線を駆使することで、血行を良くするために設計された特別な服だよ。

②着て寝るだけでケアできると補足する

次に、その手軽さを伝えます。

Aさん
Just by wearing it while you sleep, it helps relieve fatigue and muscle stiffness.

訳)寝ている間に着ているだけで、疲労や筋肉の凝りを和らげるのを助けてくれるんだ。

日本人は忙しくてマッサージに行く時間もないから、「寝ている時間をメンテナンスに充てる(Using sleep time for maintenance)」という発想が生まれたんだ、と伝えると納得度が高まります。

リカバリーウェアが流行語大賞に?

「オールドメディア」が流行語大賞に?

さて、そんな現代人の救世主「リカバリーウェア」ですが、2025年の流行語大賞の候補にも入りました。

なぜこのタイミングで話題になっているのか、詳しく見ていきましょう。

『2025 新語・流行語大賞』のノミネート語30に選定

年末に近づくにつれ多くの方が気になるであろう「流行語大賞」というイベントが今年も実施予定です。詳細は以下の通りとなります。

自由国民社がその年1年間に発生した「ことば」のなかから選考し、その「ことば」に関わった人物、団体を顕彰するとされている賞。2004年(平成16年)からは「『現代用語の基礎知識』選 ユーキャン新語・流行語大賞」に、2025年からは「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」に改称している。

ウィキペディアより引用

2025年度からは引用の通り名称が変わり「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」という名前になりました。より詳しく知りたい方は、以下公式HPをご覧ください。

「リカバリーウェア」も候補入り

今回記事に取り上げている「リカバリーウェア」についても、流行語大賞の候補30選に選ばれました。候補の中では「No.30」の位置づけとなっておりますが、順位が29位というわけではありません。

「TENTIAL(テンシャル)」や「VENEX(ベネクス)」といったブランドが牽引し、さらにユニクロやワークマン、無印良品なども参入したことで市場が拡大。「睡眠の質」への投資が当たり前になった2025年を象徴する言葉として選出されました。

「トランプ関税」や「ほいたらね」なども候補に

「リカバリーウェア」のほかにも、今年は色々な言葉がノミネートされています。

経済への影響が懸念された「トランプ関税」や、朝ドラで話題となった癒やしの挨拶「ほいたらね」

また、世界的な争奪戦となったキャラクター「ラブブ」など、経済、文化、エンタメと多岐にわたるジャンルの言葉が並んでいます。

現在候補に挙がっている30個はまさにサラダボウルのような状態であり、何が大賞を取るのか最後まで目が離せません。

まとめ

こちらの記事では「リカバリーウェア」の意味や英語表現、そして健康トレンドとしての背景から流行語大賞ノミネートの話題までご紹介しました。最後に一緒に復習していきましょう。

  • リカバリーウェアは英語で”Recovery clothing”
  • 遠赤外線などの効果で血行を促進する衣類
  • 「睡眠の質」を高めるための投資としてブームに
  • 2025年の新語・流行語大賞ノミネート語30にも選ばれた

これから「流行語大賞」やトップ10の発表も行われることになりますので、ぜひ「リカバリーウェア」がどこまでランクインするのか、一緒に情報を追いかけていきましょう。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。