「TOEICのスコアって、どうして5点刻みなの?」
「正解数とスコアは完全に一致しないって本当?」
TOEICを受験したことがある人なら、一度はこんな疑問を持ったことがあるはずです。
英語のテストと聞くと、「何問正解したか=点数」と考えがちですが、TOEICは少し特殊な採点方式を採用しています。
実際、
- 同じ正解数でもスコアが違う
- 毎回問題が違うのにスコアは比較できる
- 結果は必ず5点刻みで表示される
といった特徴があります。
この記事では、
- TOEICがなぜ5点刻みなのか
- どのような採点方式・スコア制度が使われているのか
を、専門用語を避けながら、初心者にもわかりやすく解説します。
仕組みを理解することで、「何点を目指すべきか」「1問の重みをどう考えるべきか」が明確になり、学習効率も大きく変わります。
TOEICスコア刻み|なぜ5点刻みで表示されるのか?

TOEICのスコアは、リスニング・リーディングともに
5点刻み(5〜495点)
合計で10〜990点の範囲で表示されます。
これは偶然ではなく、TOEICの採点方式と深く関係しています。
5点刻みの理由は「正解数=点数」ではないから
TOEICでは、
「正解数をそのまま点数に換算する」方式は採用されていません。
代わりに、
- 問題の難易度
- 受験者全体の正答状況
- テスト全体のバランス
などを考慮して、スコアが調整されます。
その結果、1点単位の細かい点数ではなく、統計的に安定した5点刻みでスコアが算出される仕組みになっています。
つまり、TOEICのスコアは「細かすぎない」「誤差が出にくい」設計なのです。
1問=何点?はあくまでも目安
よくある誤解が、「1問○点だから、あと何問正解すればいい」という考え方です。
しかしTOEICでは、
- 簡単な問題
- 標準的な問題
- 難しい問題
それぞれのスコアへの影響度が同じではありません。
そのため、「1問=◯点」とは決められず、結果として5点刻みのスコア表示になっています。
TOEICの採点方式|正解数だけで決まらない理由

TOEICの採点方式は、「毎回違う問題でも、スコアの価値が同じになる」ように設計されています。
これにより、
- 簡単な回
- 難しい回
どちらを受けても、スコアの価値は同じになります。
問題の難易度による調整が行われている
TOEICでは、試験ごとに問題の内容が異なります。
もし「正解数=点数」だった場合、
- 簡単な回 → 高得点が出やすい
- 難しい回 → 低得点になりやすい
という不公平が生じてしまいます。
そこでTOEICでは、問題の難易度を考慮した採点調整が行われています。
これにより、
- 難しい問題が多い回
- 易しい問題が多い回
でも、最終的なスコアは公平に比較できるのです。
また、4択問題なので、当てずっぽうで解いても
250点は取れそうだと考える人も多いかもしれません。
しかし、TOEICの試験は正確に英語力を測定するために、以下のような取り組みをしています。
TOEIC L&Rスコアは正答1問につき5点といった単純な方法で出しているわけではなく、こういったChance Scoreにも対応した特別な換算表を使ってTOEIC L&Rスコアを算出しています。 そのため、たとえ正答数が4分の1であってもそこから算出されるTOEIC L&Rスコアは4分の1の250点どころか6分の1にも満たないような非常に低いものです。(中略)
TOEIC L&Rの作成には言語学の専門家に加え、心理学や統計学の専門家が加わりそれぞれの立場からテストを実施した際に起こるであろうと予測される問題の解決にあたっており、それだけテストとして完成度が高いものになっているということです。 TOEIC L&Rは単純な確率論を期待したような解答に対しては、それなりの低いスコアしか出てこないような設計になっているのです。
参照:IIBC|よくあるご質問
つまり、でたらめに解答しても、4分の1である250点が取れないように調整されているのです。
全問不正解でも0点にはならない
TOEICには「0点」は存在しません。
リスニング・リーディングそれぞれ最低5点が保証されており、合計の最低スコアは10点です。
これは、「英語力がゼロかどうか」を測る試験ではなく、「どのレベルに位置しているか」を測る試験であるためです。
また、全問正解した場合は990点満点になりますが、一部ミスがあっても満点相当になるケースもあります。
このような柔軟な採点方式も、5点刻みというスコア表示につながっています。
TOEICのスコア制度|リスニングとリーディングは別々に採点される

TOEIC L&Rテストのスコアは、リスニング495点+リーディング495点=合計990点という構成になっています。
重要なのは、リスニングとリーディングは完全に別採点という点です。
たとえば、
- リスニング:400点
- リーディング:200点
このように、どちらか一方が極端に低くても合算されます。
そのため、総合点だけでなくパート別スコアを見ることが、今後の学習方針を決めるうえで非常に重要です。
なぜ合算方式なのか?
TOEICは「総合的な英語運用力」を測る試験です。
リスニングだけ、リーディングだけが得意でも、ビジネス現場では英語を十分に使いこなせません。
そのため、「聞く力」と「読む力」の両方を評価するために、2技能を合算するスコア制度が採用されています。
TOEICの点数はどう計算?|何問正解で何点になるのか?
結論から言うと、TOEICでは「何問正解=何点」とは決まっていません。
よくある質問に、「リスニングで何問正解すれば300点?」「600点を取るには何問必要?」というものがありますが、正確な答えは存在しません。
正解数が同じでも点数が変わる理由
TOEICでは、
- 問題の難易度
- 全受験者の正答率
- テスト全体のバランス
をもとに、スコアが調整されます。
そのため、同じ正解数でも
- 難しい問題を多く正解した場合
- 簡単な問題を中心に正解した場合
で、最終スコアが異なることがあります。
この仕組みによって、どの回の試験を受けてもスコアの価値が同じになるよう設計されています。
学習者が意識すべき考え方
点数計算を細かく気にするよりも、
- どのパートが弱いか
- どのレベルの問題でミスが多いか
を分析する方が、スコアアップには直結します。
特に初心者のうちは、「何点取れたか」より「どの問題でつまずいたか」に注目することが重要です。
TOEICスコアレンジ|5点刻みでみるレベル感

TOEICのスコアは5点刻みですが、実際の評価や目標設定では、ある程度の幅(レンジ)で考えられています。
よく使われるスコアレンジの目安
- 300点台:英語基礎段階
- 400点台:中学〜高校基礎レベル
- 500点台:基礎英語が身についてきた段階
- 600点台:実務で英語に触れられるレベル
- 700点台:業務で英語を使い始められる
- 800点台:英語中上級者
- 900点台:高度な英語運用力
企業や大学では、独自の評価基準を設けており、「615点」「735点」のような細かい点数ではなく、「600点台」「700点以上」といったスコア帯で評価するケースもあります。
5点刻みに振り回されないことが大切
「あと5点足りなかった…」と落ち込む人も多いですが、TOEICにおいて5点差は誤差の範囲と考えて問題ありません。
重要なのは、
- 次のスコア帯に届いているか
- 弱点が改善されているか
という点です。
まとめ|TOEICの5点刻みを理解して効率よくスコアアップ
TOEICが5点刻みでスコアを表示しているのは、採点の公平性と信頼性を保つためです。
TOEICでは、
- 正解数=点数ではない
- 問題の難易度が考慮される
- リスニングとリーディングは別採点
という仕組みが採用されています。
この構造を理解していないと、「何問間違えたからダメだった」「今回は運が悪かった」と、学習の方向性がブレてしまいがちです。
一方で、スコア制度を正しく理解すれば、
- 今の自分のレベル
- 次に狙うべきスコア帯
- 強化すべきパート
が明確になります。
強化すべきパートが判明したら「TOEIC® L&Rトレーニング」を使って対策をしましょう。
日々の学習では、5点の増減に一喜一憂するのではなく、スコアレンジとパート別の伸びに注目しましょう。
TOEICは、仕組みを理解して正しく対策すれば、誰でも着実にスコアを伸ばせる試験です。

