「ESAT-Jのスコアって、結局どこを見るんですか?」
「点数?グレード?レポートが2枚あるって聞いたけど…」
ESAT-Jを受験したあと、生徒や保護者から最も多く寄せられるのが「スコアの見方が分からない」という相談です。
ESAT-Jは、一般的なテストのように「○点/100点」と単純に示される試験ではありません。
この記事では、ESAT-Jのスコアレポートの仕組みと正しい読み取り方を、現場目線で解説します。
ESAT-J スコアレポート|令和7年度からは「個人レポート」と呼ばれる

ESAT-Jの結果は、現在 「スコアレポート」ではなく「個人レポート」という名称で配布されています。
この個人レポートには、重要な特徴があります。
個人レポートは「2枚」配布される
ESAT-Jの結果が記載された個人レポートは、生徒1人につき2枚、中学校宛てに送付されます。
- 本人用(1枚)
生徒本人に配布され、各自で保管します。 - 都立高校提出用(1枚)
中学校で保管され、都立高校の第一次募集・分割前期募集の出願時に提出されます。
都立高校を受験しない生徒や、提出が不要な高校を受検する生徒については、後日この提出用レポートが本人に返却されます。
「都立高校提出用」は見た目が違う
都立高校提出用の個人レポートには、右上に赤字で「都立高校提出用」と明確に記載されています。
ただし実際の現場では、
- 都立高校一般入試を受ける生徒は、願書と一緒に学校側で提出される
- 生徒本人がそのレポートを目にしない
というケースも多く、「そもそも2枚あることを知らなかった」という生徒も少なくありません。
ESAT-J スコアの見方|個人レポートに書かれている内容とは
ESAT-Jの個人レポートには、単なる点数だけでなく、スピーキング力を多角的に示す情報が記載されています。
主な内容は以下の通りです。
- ESAT-J GRADE(A〜F)
高校入試で用いられる評価の中心。 - スコア
試験全体の到達度を数値で示したもの。 - 参考CEFR-Jレベル
英語力を国際的な指標に当てはめた目安。 - 該当GRADEに係るCAN-DO STATEMENTS
「この評価の生徒は何ができるか」を文章で説明。 - 学習アドバイス
今後どのような学習をすると良いかの指針。 - CAN-DO STATEMENTS一覧
各レベルごとの到達目標。
ここで重要なのは、ESAT-Jは「点数だけを見る試験ではない」という点です。
評価(GRADE)+スコア+CAN-DOの内容をセットで読むことで、「今、どこまで話せているのか」「次に何を伸ばすべきか」が分かる設計になっています。
ESAT-J 平均スコア|開始以降の推移から見えるESAT-Jの変化
ESAT-Jの平均スコアは、制度開始以降、年々はっきりと上昇傾向にあります。
「スピーキングテストは難しい」「点数が取りづらいのでは」と不安に感じる保護者の方も多いですが、実際のデータを見ると、その印象とは異なることが分かります。
ESAT-J 中学3年生の平均スコア推移
| 年度 | 学年 | 平均スコア |
|---|---|---|
| 2023年度(令和5年度) | 中3 | 65.2点(令和4年度から上昇) |
| 2024年度(令和6年度) | 中3 | 68.3点(前年度比+3.1点) |
| 2025年度(令和7年度) | 中3 | 74.9点(前年度比+6.6点) |
この数値を見ると、ESAT-Jが「年々難しくなっている試験」ではなく、取り組み方が共有され、結果を出しやすくなってきている試験であることが分かります。
なぜ平均スコアはここまで伸びているのか
現場で指導している感覚とも、この推移は一致しています。
平均スコアが上昇している主な理由として、次の点が考えられます。
- ESAT-Jが都立高校入試の一部として定着し、事前対策を行う生徒が増えた
- 学校や塾で、試験形式や評価のポイントが共有されるようになった
- 「完璧な英語」ではなく、「話し切る姿勢」が評価されることが浸透してきた
特に近年は、音読で沈黙しない、Q&Aで短くても答え切る、意見問題で1〜2文を最後まで話す、といった基本を押さえた生徒が増えており、それが平均スコアの大幅な上昇につながっています。
ESAT-J スコアレポート なくした場合の対応|まずは中学校へ相談

ESAT-Jの個人レポート(スコアレポート)について、実際の現場で意外と多いのが「レポートをなくしてしまった」という相談です。
特に多いケースは、
- 本人用レポートを受け取った後に紛失
- そもそも2枚あることを知らなかった
- 推薦入試だからいらないと思った
といったものです。
紛失した場合の基本対応
スコアレポートを紛失した場合は、まず在籍している中学校に問い合わせるのが原則です。
その際に、「個人レポートの提出に係る申告書」の記入を求められることがあります。
ESAT-J スコアレポート 再発行はできる?
ここで注意したいのが、スコアレポートの「再発行」は原則として行われないという点です。
そのため、
- 本人用レポートは必ず保管しておく
- 都立高校提出用は学校が管理しているか確認する
ことが非常に重要になります。
現場では、「もっと早く知っていれば大事に保管していたのに…」という声も少なくありません。
万が一、紛失してしまった場合は、在籍中学校に相談し対応をしてもらいましょう。
高校提出用で個人レポートが必要な場合、中学校側から直接、高校に送ってもらっている場合もありますので、確認をしてみてください。
ESAT-J スコア分布|実際に多い点数帯とは

ESAT-Jのスコアは、単純な合否ではなく分布で見ることが大切です。
近年の平均スコアの推移(65点台 → 70点台)を踏まえると、
- 60点台後半〜70点台前半が最も多いゾーン
- 事前対策をしている生徒は70点台に集まりやすい
- 80点以上は「しっかり準備した層」
という傾向が見えてきます。
実際に指導した中学3年生15名を見ても、
- 対策なし → 60点前後
- 基本対策あり → 65〜75点
- スピーキング練習を継続 → 75点以上
と、練習量がそのままスコアに反映されていました。
ESAT-J スコアの見方|点数だけで一喜一憂しないことが大切

ESAT-Jのスコアを見る際に、最も大切なのは「点数だけを切り取らない」ことです。
個人レポートには、
- ESAT-J GRADE(A〜F)
- スコア
- CEFR-Jレベル
- CAN-DO STATEMENTS
- 学習アドバイス
がセットで示されています。
特に重要なのは、CAN-DO STATEMENTS(何ができるか)の部分です。
ここを見ることで、
- なぜこの評価になったのか
- 次に何を伸ばせばよいのか
が具体的に分かるようになっています。
現場でも、「点数よりも、このコメントを見て今後の学習を決めた」というご家庭の方が、結果的に伸びやすい印象があります。
まとめ|ESAT-Jスコアは「現在地」を知るための道しるべ
ESAT-Jのスコアは、
- 高校入試で使われる重要な評価
- 同時に、英語スピーキング力の現在地を示す指標
という2つの役割を持っています。
平均スコアが年々上昇していることからも分かるように、ESAT-Jは「才能の試験」ではなく、準備と練習で結果が変わる試験です。
スコアレポートを正しく読み取り、今後の学習につなげていくことが何より重要です。
そのためには、
- 日常的に英語を話す環境を作る
- 間違いを恐れず発話量を増やす
ことが欠かせません。
ESAT-J対策として、Kimini英会話のようなオンライン英会話を活用し、「英語を話すこと」を特別なイベントではなく、日常の一部にしていきましょう。

