日本語で「羽」と言うと、一言でさまざまな羽を言い表せますよね。

たとえあ、羽毛布団や鳥の羽、扇風機の羽など……幅広いモノを表現できるでしょう。

しかし、英語で「羽」を表現する場合、いくつかの単語を使い分ける必要があります。

そこで今回は、「羽」の英語表現を紹介していきます。
何の羽を伝えたいのかよって選ぶべき単語が変わるので、ぜひ参考にしてくださいね。

「羽」の基本の英語表現

「羽」を英語で表現する際、最初に思い浮かぶのが「feather」ではないでしょうか。

featherは日本語でも「フェザー」と聞くことがあるため、イメージしやすいでしょう。

ただ、「羽」の英語表現にはいくつか選択肢があり、feather、down、wingも羽を表現するのに使われます。

どの単語を選ぶかによって、表現する「羽」が変わるので一つずつ解説していきます。

feather

featherを使って表現される羽は、羽のイメージそのものを表現する場合です。

というのも、featherは羽の中でも鳥の翼部分の羽を指すのです。

羽の真ん中に軸があり、軸を起点に毛が生えているもののことで、赤い羽根共同募金の羽、羽ペンなどをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。

Aさん
This is a red feather given to a person who contributes to the community chest.
これは、共同募金に寄付をする人がもらえる赤い羽根です。
Aさん
This is a pen made from a bird’s feather.
これは鳥の羽から作られたペンです。
Aさん
The icon is designed in the motif of a bird’s feather.
そのアイコンは鳥の羽をモチーフにしています。

down

羽を表現する際、featherという単語の他にdownが使われることもあるでしょう。

日本語でも「ダウンジャケット」「ダウンコート」など冬用のアウターで言葉が使われていますよね。

英語ではfeather・downという言葉には、違いがあります。

downは水鳥の胸に生えている羽を指します。

featherで表現されるような羽の見た目ではなく、タンポポの綿毛のようなふわふわとした見た目が特徴です。

羽毛布団やダウンコートには、水鳥の胸毛が使用されているため、downという単語を使うのが適切ですよ。

羽毛布団:down comforter
ダウンコート:down coat

また、水鳥とは、水に触れている部分にのみ毛が生えているのが特徴で、保温性が高く寒さから身を守るのに優れた羽が生えています。

一羽の水鳥から採れる羽の量はたった10~20gしかないため、羽毛が使用されているダウンコートや羽毛布団は高額になるのです。

wing

羽を表現する際、wingという単語が使われているケースもあるでしょう。

wingは日本語で表現すると「翼」のニュアンスが強く、「鳥の翼」「飛行機の翼」「翼を広げる」といった表現に使われます。

また、wingは名詞で「翼」「(昆虫の)翅」などの意味があるのに加え、動詞で「飛んでいく」「~を進ませる」といった意味もあります。

Aさん
The bird spread its wings.
鳥は羽を広げました。
Aさん
The bird’s wing was broken.
鳥の翼が折れていました。
Aさん
An airplane wing was broken.
飛行機の翼が折れていました。

「羽」と「羽根」の違い

「羽」と「羽根」の違い

そもそも「羽」と「羽根」には明確な違いがあります。

混同しがちですが、どのように違うのか確認しておきましょう。

まず、「羽」は鳥や昆虫の器官を指し、飛ぶためのものを指します。

そのため、「鳥の羽」が代表的な表現ですが、飛ぶことから派生して「飛行機の羽」「羽を広げる」などと表現します。

一方、「羽根」は、羽が抜け落ちたものまたは、羽を加工して作ったものを指します。

たとえば、鳥の羽が抜けて道に落ちていたら、羽根と表記するのが適切なのです。

また、羽を加工してものとしては、「バトミントンの羽根」「扇風機の羽根」などがありますね。

「羽」の関連英語

「羽」の関連英語

一口に「羽」といっても、英語ではfeatherやdown、wingなどの表現を使い分けなければならないのがわかりましたよね。

ここでは、「羽ばたく」や「羽を伸ばす」など、羽に関連する表現を紹介していきます。

バトミントンの羽根

バトミントンの羽根はshuttlecockと言います。

featherやdownが使われていませんよね。

shuttlecockの語源は、もともとバトミントンの羽が「ニワトリ=cock」の羽で作られていたことが由来です。

現在ではプラスチックを使って製造されているものもありますが、昔はニワトリの羽を半球型のコルクに指して作られていたのです。

また、shuttlecockのshuttleは「~を往復する」「折り返しの」といった意味があります。

shuttlecockを直訳すると「折り返しのニワトリ」となり、「バトミントンの羽」という意味合いで使われるようになったのです。

扇風機の羽根

扇風機の羽根は「an electric fan blade」となります。

プロペラなどの羽根にはbladeという単語が適切です。

飛ぶための羽ではなく、加工して作られた羽根のためfeatherやdownなどの表現は使わないのです。

bladeを使う場合、機械のファンなども表現できます。

羽ばたく

「未来に羽ばたく」「将来に羽ばたく」というように、前向きな様子で新しいステージに進む様子を日本語では「羽ばたく」と言いますよね。

たとえば、英語で「世界に羽ばたく」というニュアンスを表現する場合は、「to make one’s way in the world」というフレーズを使います。

「make one’s way to」は前進するという意味があり、「羽ばたく」のニュアンスに含まれる前向きな様子を表現できるのです。

Aさん
I’d like to make my way in the world.
私は世界に羽ばたきたい。

羽を伸ばす

仕事に疲れたてゆっくり休みたい、何かに縛られているのを開放したいというのを、「羽を伸ばしたい」と表現することがあるでしょう。

「羽を伸ばす」を英語で表現すると「let one’s hair down」となります。

「let one’s hair down」は、「仕事中に縛っていたかみをほどく」という意味ですが、この様子から「緊張している状態から解放される」という意味合いがあります。

Aさん
I want to let my hair down next week.
来週は羽を伸ばしたい。
Aさん
This is a small party so let your hair down and relax.
少人数のパーティーなので、羽を伸ばしてリラックスしてください。 

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「羽」の英語表現を紹介しました。

「羽」の基本表現にはfeatherやdown、wingが挙げられますが、それぞれ意味合いが異なります。
どのような羽を表現したいのかによって、適切な単語を使うようにしましょう。

また、「羽や広げる」というのは「let one’s hair down」というフレーズがぴったりです。

日常会話でも出てくる表現なので覚えておきましょう。

ぜひ今回の記事を参考に、「羽」に関する英語表現を覚えてみてくださいね。