「どちらかというと、そのパーティに行きたくないな」
「どっちかって言ったら、私は犬派だよ」
2つ以上のものを比較したり、好みや意見を述べるとき、私たちは「どちらかというと」という言葉を使います。敢えていうなら、強いていうならという前置きをすることで、控えめだけれど物事や意見を相手に伝えることができます。
このような表現を英語でも使えるようになりたいと思いませんか?
この記事では、英語「どちらかというと」の表現を紹介します。ぜひ、最後までお読みください。
「どちらか」の英語表現
「どちらかというと」の英語にいく前に、「どちらか」といった比較の英語を簡単にみていきましょう。
「どちらか」の英語either
どちらか選んでね、どちらかの一方で、などというとき、2つのうち一つを選ぶシーンが想像できます。
このシーンで使える英語に「either」があります。似たものにneitherがありますね。neitherはeitherの否定形です。
I want either of these dresses.
訳)これらのドレスのどちらかが欲しいな。
2着以上の候補があるとき、どちらも買う可能性があるときに「either=どちらか」を使っています。eitherを省いてI want these dresses.という英文にすると、すでに両方とも買いたいという意思を示すことになります。
Either of the two have to give a presentation next week.
訳)来週、2人のどちらかがプレゼンをしなければなりません。
Either of the twoが主語になっています。プレゼン担当は1人だけれど、できる人、すべき人が部署に2人いるということでしょう。そのどちらかに決めてプレゼン当日を迎えることになります。
このように「どちらか」を使う会話は日常的にあります。この機会に、eitherをしっかりと使えるようになりましょう。
「どちらかと言えば」の英語表現
「どちらかというと」「どちらかと言えば」、こんな表現も日常会話に頻出します。
冒頭で述べた「どちらかというと、そのパーティに行きたくないな」や「どっちかって言ったら、私は犬派だよ」という日本語文をみてみましょう。
「どちらかというと、行きたくないな」は、行きたいか行きたくないかあえて言えば行きたくないという答えですね。言いづらかったけれどよくぞ聞いてくれました、という相手に対する気持ちも入っているかもしれません。しかし、行かないと言っているわけではなく、誰か強い立場の人に行ってくれと言われれば、結果行くことになる可能性を残しているでしょう。この微妙な感じを「どちらかというと」がうまく表現していると言えます。
「どちらかと言えば」の英語
どちらかと言えば、あえて言うなら、どうしてもどちらかを選ばないといけない場面、こんな日本語に当てはまる英語フレーズは「If I have to say」を使うことができます。
If I have to say that I don’t want to go to the party. Will you go by the way?
訳)強いて言うなら、そのパーティには行きたくないな。ところで、行くの?
もし言うのであれば、という前置きをすれば、単に”そのパーティには行きたくない”というキツい表現をやわらげる効果もあります。
If I have to say, I would prefer to stay at home today as I feel tired.
訳)どちらかというと、今日は疲れているから家にいたいな。
出かけられないわけではないけれど、むしろ家でリラックスしたいと言う状態です。preferの「~する方を好む・むしろ~したい」の使い方も覚えましょう。
If I have to say I’m a dog person. How about you?
訳)どちらかって言えば、犬派だな。あなたは?
I’m a dog personで犬派、では猫派は?はい、I’m a cat personですね。はっきりとした犬派・猫派ではないものの、あえていうなら犬派と言っている例文です。
「どちらかというと」の言い換え表現
「どちらかと言えば」はIf I have to sayというフレーズで言い表せることを紹介しました。しかし、これ以外にも言い換えられる表現がいくつもあります。強いて言えば、あえて言うならといったニュアンスを含めて表現をみていきましょう。
- would rather(むしろ~したい)
- If I had to choose(もし選ぶのなら)
- If I had to decide(もし決めないといけないのなら)
- I’d choose(あえてどちらか選ぶなら)
- I’d decide(あえてどちらか決めるとすれば)
これらのフレーズに共通するのは仮定法です。上に挙げられた「If I had」も、選ぶこと・決めることは現時点で現実的ではないことなので過去形を使っています。
さらに、最後の2つにあるI’dはI wouldの略の形ですね。これも仮定法で「~かもしれない」になり、選ぶかもしれない、決めるかもしれないという意味になります。
I would rather drive than take the train.
訳)私は電車に乗るより車のほうがいいな。
どちらの方法でも良いのだけど、どちらかと言えば車で行くほうが便利であり電車じゃない方がいいなといった、控えめに希望を述べている会話です。荷物が多くあったり、海外でも気ままな旅をしたい場合は車がおすすめです。
「どちらかの」の英語
続けて「どちらかの」「どっちかの」というときの英語表現を紹介しましょう。
前出の「どちらか」が複数あるなかの一つを限定せずに示すものである一方、どちらかのケーキを選んでねといったように選ぶ必要があるときに使うのが「どちらかの」でしょう。
「どちらかの」の英語
どっちかのケーキ、どちらかの方法と言いたいときには、以下のような表現を使うことができます。
- between(どちらかの)
- one of(〜のうちのどちらか)
以下、例文で使い方をみてみましょう。
Can I choose a time between 1pm and 3pm?
訳)午後1か午後3時のどちらかの時間を指定していいですか?
I would buy one of those bicycles.
訳)それらのどちらかの自転車を買うかな。
「何が言いたいかというと」の英語表現
どちらかというと○○だ、と相手に話した場合、それをもっとはっきりと伝えたいときに「いやさ、つまり何が言いたかっていうと」と付け加えることがあります。
そんなときの英語表現も紹介しましょう。
「I mean」と言った一言フレーズをまず覚え、その後にもう少し長い表現「My point is XX」や「What I just wanted to say」というものにも慣れていきましょう。
「何が言いたいかというと」の例文
If I have to say, I don’t want to go to the party.
訳)強いて言うなら、パーティに行きたくないんだ。
Oh why? What happened?
訳)なんで?何が起きたの?
ここから2つの返事の仕方を紹介します。
I don’t feel like going, I mean, I don’t like talking to people I meet for the first time.
訳)行きたくないというか、何が言いたいかと言うと初対面の人と話すのが苦手だから。
What I just wanted to say is that I don’t like talking to people I meet for the first time.
訳)何が言いたかったかと言うと、私は初対面の人と話すのが苦手だってことなのよ。
まとめ
教科書ではなかなか学べないような普段の会話に使うフレーズが多くあります。
本記事で紹介した「どちらかといったら」もその一つでしょう。これらのフレーズを使えるようになって、コミュニケーションに役立てていきましょう。