「〜の中で」は英語でも日本語でも日常的によく使う表現。簡単でとても身近ですが、それが意味するものにはさまざまです。
「場所の中」だったり、「時間の中」だったり、「ものの中」だったり。
「~の中」という表現は表すものにより使い分けが必要です。
今回は、そんな「~の中」の使い分けをご紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。
「場所の中で」を英語でいうと?
まずは「場所の中で」の表現を確認しましょう。
囲まれた空間を表すin
場所にかかわらず、「~の中」を意味する英語という「in」が思い浮かびますね。
「場所の中」の表現も基本的に「in」を使います。
例文で確認しましょう。
彼は自分の部屋の中にいます。
彼女は海で泳ぐのが好きだ。
わたしは東京に住んでいます。
彼女と初めて会ったのは映画館の中だった。
場所を表す代表的な前置詞は「in」「at」「on」
場所を表す代表的な前置詞はほかに「at」と「on」があります。
基本的に at は「(お店など)特定の場所」を、on は「ものがくっついていること」を表し、場所により使い分けます。
次の角を右に曲がってください。
テーブルの上に本があります。
「in」と「at」の違い
次の例文を確認してください。
①She was at the station.
②She was in the station.
どちらも正しい英語で訳すと「彼女は駅にいた」となりますが、実は in と at の違いため、少しニュアンスが異なります。
①She was at the station.
この場合、the stationを特定の場所としてとらえています。そのため、彼女は駅にはいますが、構内にいるとは限らず、駅周辺にいる可能性もあります。
②She was in the station.
一方、こちらはthe stationを空間としてとらえています。そのため、彼女は駅の構内におり、外にはいないという意味です。
話し手のthe stationのとらえ方により、伝わるものが変わるということに注意しましょう。
外から中へ向かう動きはinto
into を使うと外から中へ向かう動きを強調して伝えることができます。
例文で確認しましょう。
どうぞダイニングルームにお入りください。
その男の子は教室へ駆け込んだ。
わたしはネコが家へ入るところを見た。
境界がはっきりした「中」はinside
内側と外側の境界がはっきりした場所の内側を強調したいときはinsideを使います。
黄色い線の内側には入らないでください。
家の中では靴をぬぎます。
病院の中で待ちますか?
「時間の中で」を英語でいうと?
「時間の中で」の表現にも「in」を使うことができます。
「in」を使うと「~以内に」という期限のニュアンスが加わる場合があります。
時間を表す in
はっきりとした時間ではなく、「午前中」とか「午後の間」のような表現には「in」が使われます。
わたしの祖父は午前中に新聞を読む。
わたしは午後の間に家を出発するつもりです。
「in」は期限を表すこともできる
「in」を使い、期限を表現することもできます。
この仕事、1日以内に(=1日の中で)終えることができますか?
彼はコンピュータの使い方を3週間で学ばなくてはならなかった。
whileで「~の中で」を表現しよう
whileも時間とともに使い、「(時間)の中で」を表現できます。
その場合、「〜の中で」ではなく「〜のあいだに」と訳すとしっくりきます。
公園を散歩のあいだに財布を見つけました。
日本にいるあいだに彼女は多くの寺を訪れた。
わたしが料理しているあいだに彼は眠ってしまった。
whileに続く節では進行形を用いることが多いのがポイントです。
duringを使った「~のあいだに」
during を使って「~のあいだに」を表現することもできます。during を使う場合はあとに名詞が続きます。そこがwhileとの違いです。
わたしたちはランチの間にたくさん話をした。
ニューヨークの滞在中に美術館をたくさん訪れました。
わたしは授業中に眠ってしまった。
「モノの中で」を英語でいうと?
「ものの中で」を表現するときに使う英語はその「もの」の数により変化します。
ものが2つならbetween
between は「もの」と「もの」のあいだにあることを表す英語です。日本語に訳すと「〜の間」となります。
タロウはリサとケイティの間に座った。
図書館は銀行とレストランの間にあります。
ものが3つ以上ならamong
3つ以上の「もの」の場合は、among を使います。
この本は若い人の間で人気があります。
わたしは人混みの中で彼を見失った。
まとめ
それぞれ「場所」、「時間」、「もの」を表現するときに「中で」を確認しました。この表現は日常生活でとてもよくでてくるものです。
日本語にはない表現もあり、ちょっと戸惑うこともあるかもしれませんが、ゆっくり慣れていけば大丈夫。たくさんの英語に触れて少しずつ表現の幅を広げていきましょう!