「走る」を英語で表現する際、runを使って表現するのが一般的でしょう。

しかし、どのような状況やシーンで「走る」のかによって、適切な英語表現が変わります。

たとえば日本語でも「走った」と言う場合と「ダッシュした」と言う場合があるでしょう。

英語でも状況によってはrun以外の表現の方が適切な場合もあり、使い分けできると表現の幅が広がります。

そこで今回は、「走る」の英語表現について紹介していきます。

ぜひ参考にしてくださいね。

走るは英語で?

走るは英語で?

ここでは、「走る」を表現するのに使える英語表現を6つ紹介していきます。

run以外の表現についても解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。

run

最初に押さえておきたいのはrunでしょう。

runは「走る」の代表的な表現であり、ある一定方向に継続して動く際に使われます。

なお、runは「走る」のほか「(水が)流れる」「(選挙に)出馬する」「逃げる」「落ちる」「続く」と言った意味でも使われます。

日本語に訳そうとすると10種類以上の意味がありますが、 “ある一定方向に継続して動く様子” というニュアンスは変わらないでしょう。

名詞のrun

名詞としてrunを使う際、冠詞の「a」を前に付けると「伝線」という意味になります。

「a run」=「伝線」という意味になるのです。
ストッキングや靴下が伝線しているときに使える表現です。

一定方向に動く様子というニュアンスは変わっていませんよね。

Aさん
There is a run in her socks.
彼女の靴下は伝線している。

スラングのrun

runが「runs」という形で、なおかつ名詞として使われている場合は「下痢」を意味しています。

この表現も一定方向に動く様子というニュアンスは伝わるでしょう。

なお、下痢の名詞は「diarrhea」ですが、この場合かなり重症なニュアンスになります。

軽くお腹を壊しているといった意味合いの「下痢」の場合は「runs」が使われるケースが多いので覚えておきましょう。

Aさん
I had a bad case of the runs yesterday.
わたしは昨日ひどい下痢をしました。

jog

ゆっくりと走っている様子を表現する際は、jogという単語を使います。

日本語で「ジョギング」と言うのと同様のニュアンスです。

Aさん
I jog before breakfast every morning.
わたしは毎朝朝食前にジョギングをしています。

scurry

あちこち動き回ったり、小走りで走ったりするのを表現する際はscurryという単語を使います。

小動物が驚いて慌てて走り去る様子や、階段を慌てて駆け上がる様子を表現する際に使われるのをイメージすると分かりやすいでしょう。

Aさん
I can see small animals scurrying all over the place.
あちこちで小動物がちょこちょこ走っているのが見える。

sprint

日本語で短距離走選手を「スプリンター」と言うのと同様のニュアンスで、動詞のsprintは「全力疾走する」という意味になります。

なおsprintは名詞で「全力疾走」という意味でも使われるので覚えておきましょう。

短距離走選手は「sprinter」となります。英語がそのまま日本語になっているのがわかりますね。

Aさん
He sprinted to catch the train.
彼は電車に乗るために全力疾走しました。

dash

早く走っている様子を表現する際、dashという単語が使われることもあります。

dashは動詞で「~にぶつかる」「~を打ち付ける」という意味があり、名詞では「突進」「競争」などの意味があります。

速く走るというニュアンスがあるという点ではsprintもdashも同じですが、異なるポイントもあります。

sprint:短距離を全力疾走する
dash:急いで速く走る

つまり、dashは距離にかかわらずとにかく急いで走る様子、sprintは短い距離に限定して全力疾走するシーンで表現が使い分けられているのです。

Aさん
He sprinted 100 m.
彼は100mを全力疾走しました。
Aさん
He dashed to catch the train.
彼は電車に乗るために急いで走りました。

「走る」に関連する英語表現

「走る」に関連する英語表現

一口に「走る」といってもさまざまな意味合いがありますよね。

たとえば、雷が落ちる様子を「稲妻が走る」と表現することがあるでしょう。

ここでは、単純に走っている様子を表現しているのではないときの英語表現を紹介していきます。

悪事千里を走る

「悪事千里を走る」という日本語のことわざがありますよね。

悪行はすぐに世間に広まるという意味のことわざですが、英語ではどのように表現するのでしょうか。

英語では「bad news travels fast」で「悪事千里を走る」と同じ意味合いを表現できます。

travelというと「旅行する」という意味がメインですが、「伝わる」「進む」「動いていく」といった意味もあります。

そのため、「bad news travels fast」で「悪い噂は速く伝わる」となり「悪事千里を走る」と同じニュアンスになるのです。

稲妻が走る

「稲妻」は英語でlightning、「稲妻の一本」は英語で「a bolt of lightning」と言います。

「稲妻」という意味のlightningを使って、「稲妻が走る」は「a lightning flash」「a flash of lightning」となりますよ。

flashは「閃光」「パッと光る発火」などの意味があります。

Aさん
I saw a flash of lightening across the sky.
わたしは稲妻が空を走ったのを見ました。

衝撃が走る

ある出来事で強い印象や影響を受ける様子を「衝撃は走る」と言いますよね。

たとえば、芸能人のビッグニュースやだれかの言葉を聞いて、「衝撃が走った」などと表現することがあります。

英語で同様のニュアンスを表現する場合、「shocked」や「impact」といった単語が使われます

日本語でも「ショックだった」「インパクトがすごかった」などと言う場合があるので、ニュアンスを理解しやすいでしょう。

ただ、英語のshockedは驚きと物理的な衝撃の両方、impactは物理的な衝撃に使われる点で違いがあります。

Aさん
I was shocked by the announcement.
わたしはその知らせに衝撃が走った(衝撃を受けた)。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「走る」の英語表現について紹介しました。

「走る」=runを基本表現として覚えておくのはもちろん、どのような状況かによって単語は使い分けできると表現の幅が広がります。

sprintやdashはニュアンスが似ていますが、「短距離に限定して全力疾走している様子」がsprint、「距離に関係なく速く走っている様子」がdashだと覚えておきましょう。

また、物理的に早く移動している意味の「走る」から派生した意味合いの表現も紹介しました。

ぜひ今回の記事を参考に「走る」の英語表現を覚えてみてくださいね。