今回のテーマは「奇跡」です。奇跡を英語で何と言うかについて、詳しく解説していきます。
また、記事の後半では少々マニアックな、奇跡を表すかっこいい言い方についても取り上げているので、ぜひ参考にしてください。
それでは、早速始めていきましょう!
「奇跡」は英語で何て言う?
「奇跡」は英語で “miracle” と言います。発音記号は【ˈmɪrəkəl】で、カタカナ表記すると「ミラクル」です。日本語でもカタカナ英語としてよく使われるので、聞き馴染みのある人も多いでしょう。
miracle の語源は、ラテン語で「驚く」を意味していた mirari という言葉です。ここから、miracle の根底には驚きの感情があることがわかります。
ただし、一括りに驚きといっても、ネガティブなものは miracle の対象外です。ポジティブでびっくりするような出来事であれば、基本的には miracle で表現できます。
たとえば、「自動車で事故に遭ったのに無傷だった」となれば、誰しも驚きますよね。これは miracle を使う非常によい例でしょう。
Yesterday, I had an accident, and the car was completely wrecked, but my body was unharmed.
訳)昨日事故って車が大破したけど、身体は無傷でした。
That’s an event we should call a miracle.
訳)それは奇跡と呼ぶべき出来事だね。
また、「10回連続で信号が青だった」となれば、ほとんどの人がポジティブに驚きます。事故に比べれば奇跡と呼ぶには些細な出来事かもしれませんが、これも miracle と表現して問題ありません。何をもってそれを miracle とするかは、各々の価値観次第です。
This morning, on my way to work, I got green lights at traffic signals 10 times in a row.
訳)今日の朝は、通勤中に10回連続で信号が青信号だったよ。
What’s that? It’s a miracle!
訳)何それ奇跡じゃん。
「奇跡が起きる」は英語で何て言う?
「奇跡が起きる」は英語で “a miracle happens”、あるいは “miracles happen” と言います。
a miracle happens と言う場合は、1つの奇跡が起きることを意味します。“a miracle happened(奇跡が起こった)” と過去形で使うことも多いです。
I didn’t study at all, but I got 100 on the test.
訳)ノー勉だったのにテスト100点だった。
A miracle happened.
訳)奇跡が起こったね。
一方の miracles happen は、一般論として「奇跡は起きる」ことを意味します。「夢は叶う」を意味する “dreams come true” に似た構造なので、併せて覚えておくとよいでしょう。
Miracles always happen!
訳)奇跡は必ず起こる!
Just hearing that sounds suspicious.
訳)それだけ聞くと胡散臭いな。
「奇跡を起こす」は英語で何て言う?
「奇跡を起こす」は英語で “perform a miracle”、あるいは “work a miracle” と言います。
perform には「困難な仕事などを実行する、やり遂げる」という意味が、work には「努力して仕事や任務を行う」という意味があります。どちらも、普通ならあり得ない出来事である奇跡を起こすには、打ってつけの動詞だといえるでしょう。
Bottom of the 9th, 2 outs, bases loaded… Looks like it’s over…
訳)9回裏2死満塁、もうダメか…。
No, having me as the batter here means I’m going to work a miracle!
訳)いや、ここでバッターが僕ってことは、奇跡を起こしてみせるよ!
「奇跡的」は英語で何て言う?
「奇跡的な」は英語で “miraculous(ミラキュラス)” と言います。
たとえば「奇跡的な確率」なら “miraculous probability”、「奇跡的な出会い」なら “a miraculous encounter” という具合です。
When I dropped three erasers on the floor, they stacked up vertically.
訳)消しゴムを3つ床に落としたら、縦に積み上がった。
What’s that miraculous probability.
訳)何その奇跡的な確率。
また、「奇跡的に」と副詞として表現する場合は “miraculously(ミラキュラスリー)” を使います。慣れないうちは発音しにくいので、実際の音声を聞いて練習しておくことをおすすめします。
知っていたらかっこいい! ミラクル以外の奇跡を表す英語表現
ここからは、知っていたらかっこよくて周りにちょっと自慢できる、奇跡に関する英語表現を2つご紹介します。
英語での表現の幅を広げたい人や、miracle だけでは飽きてきたという人は、ぜひ参考にしてください。
かっこいい奇跡①:against nature
“against nature(アゲインスト ネイチャー)” は、物理的に起こる可能性の低い奇跡を表す決まり文句です。
against は「~に反して」、nature は「自然」なので、直訳すると「自然に反して」となります。そこから、物理法則などに一見違反するような、超科学的な奇跡を表現する際に使われます。
I jumped from the 10th floor, yet I came out completely unharmed without even a fracture.
訳)10階から飛び降りたのに、骨折すらせず無傷でした。
It’s against nature!
訳)自然法則を無視した奇跡!
かっこいい奇跡②:narrow escape
“narrow escape(ナローエスケープ)” は、危ないところを生き延びたという意味の奇跡を表します。
narrow は「狭い」、escape は「逃亡、脱出」を表すので、narrow escape を直訳すると「狭い場所からの逃走」という意味になります。そのイメージから、普通なら難しいようなシチュエーションでの、奇跡的な脱出を指して使われます。日本語だと「九死に一生」とほぼ同じニュアンスです。
While going downhill on the slope, my bicycle brakes broke, but I had a narrow escape at a dangerous moment.
訳)坂道を下りているときに自転車のブレーキが壊れたけど、危ういところで九死に一生を得た。
まとめ
今回は「奇跡」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
奇跡は英語で “miracle” と言います。日常に点在する小さな奇跡から、命にかかわるような大きな奇跡に至るまで、すべて miracle 1つで表せます。
また、against nature や narrow escape など、奇跡を表すおしゃれでかっこいい言い方もあるので、表現の幅を広げたい人はぜひ使ってみてください。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!