みなさんこんにちは。今回は「インサイト」という単語についてご紹介していきます。
「インサイト」という言葉は、ビジネスやマーケティングの分野で頻繁に使われるカタカナ表現です。英語での正しい使い方を理解することは、英語での効果的なコミュニケーションにおいて重要です。本記事では、まず「インサイト」の基本的な意味を確認し、その英語表現を解説します。さらに、マーケティングにおける「インサイト」の特別な意味についても見ていきます。それでは見ていきましょう。
「インサイト」の基本の意味とは?
早速、「インサイト」の基本の意味を見ていきましょう。
「インサイト」は、日本語で「洞察」を意味し、物事の本質を見抜く能力や、表面的な情報から深い理解を得る力を指します。これは単なる「情報」や「データ」とは異なり、深い分析と知識に基づいた判断力を示します。
例えば、「人間の性格や本性」などが良い例となります。
人間の性格や本性は、他人が理解するためには長い時間がかかりますし、本人次第でいくらでも取り繕うこともできます。
この人間の性格や本性を見抜く力は「洞察」といえるでしょう。
「インサイト」の英語表現とは?
続いては、「インサイト」の英語について見ていきます。「インサイト」のスペルは”insight“となります。
“insight“は主に名詞の役割を果たし、意味は、「洞察力」となります。
また、「インサイト」を動詞として表現したい場合は、“to gain insight”(洞察力を得る)や”to have insight“(洞察力を持つ)といった表現がよく使われます。
その他にも”to use insight“で「洞察力を使って」という表現もできます。
以下に”insight“を用いた例文を記載しておりますので、イメージを深めてみましょう。
英語の例文:
「洞察力」を意味する”insight“
訳)彼女の会社の課題に対する洞察力は、戦略計画において非常に価値があった。
訳)彼はそのプロジェクトの潜在的なリスクに関する貴重な洞察力を提供しました。
訳)彼女はチームの協力を改善する方法について洞察力を提供しました。
訳)彼の国際政治に対する洞察は、会社の拡大計画において重要でした。
「洞察力を得る・使う」を意味する”insight“
訳)顧客の思考に対する洞察を得ることで、より良い販売戦略が生まれます。
訳)長年の経験から得た洞察が、彼を優れたメンターにしました。
訳)消費者行動に対する深い洞察を持っていたため、会社は将来のトレンドを予測できました。
マーケティングの分野における「インサイト」の意味とは?
続いては、マーケティングの分野における「インサイト」の意味をご紹介します。
「インサイト」はマーケティングの領域で特殊な意味を持っており、非常に頻出の意味となっています。
マーケティングにおける「インサイト」とは、「消費者の購買行動の核心や動機のこと」です。特に、「消費者自身も気付いていない潜在的なもの」というのが「インサイト」の特徴になります。
マーケティングにおける「インサイト」は「消費者インサイト」や「カスタマーインサイト」、「マーケティングインサイト」などのように頭にワードが付くことが多いです。
形ないものなので、イメージすることが少し難しいですが、マーケティングにおける「インサイト」の意味が誕生した背景を知ると、理解が深まります。
マーケティングにおける「インサイト」という言葉が生まれた背景とは?
なぜ、「消費者の購買行動の核心や動機」のような形ないものに「インサイト」という名前が付いているのでしょうか?
理由は、インサイトが「現代においてモノを売るために重要な要素」だからです。現代は昔と比べて、モノが売れなくなりました。先進国では便利なものであふれ、製品での差別化も難しくなってきました。そこで重要視されるのはマーケティングで、特に「いかに消費者の購買意欲を刺激し、モノを買ってもらえるか」を考えることが重要になりました。
つまり、「購買意欲」の核心である「インサイト」が重要な要素となったわけです。
マーケティングにおける「インサイト」の例とは?
次にマーケティングにおける「インサイト」の例を見て、イメージを深めてみましょう。
コンビニでおにぎりを買う例で考えてみましょう。おにぎりを買う時、鮭のおにぎりを買ったり昆布のおにぎりを買ったりなどの経験があると思います。
明確にこれが食べたいと思って買うこともありますが、「今日は鮭でいいかな」のようになんとなく買うことがあると思います。一見、「なんとなく買う」という行動には深い理由がないように思えますが、ここにマーケティングのインサイトが隠れています。
「なんとなく」行った選択の背後には、手軽さやいつもの味を求める消費者の無意識の心理が潜んでいるかもしれません。こうした隠れたニーズや感情を見抜くことが「インサイト」です。
この「インサイト」に対して、モノを買わせたい企業はあれやこれやの手を使って策を講じていきます。これがマーケティングとなります。
「インサイト」と「ニーズ」の違いとは?
続いては、マーケティングにおける「インサイト」と「ニーズ」の違いです。
非常に類似している「インサイト」と「ニーズ」ですが、「インサイト」は消費者自身が認知しておらず、「ニーズ」は消費者自身が認知していることを意味します。消費者は「~したい」「~がほしい」など明確に言語化することができます。
これが「インサイト」と「ニーズ」の違いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「インサイト」は、「洞察力」という意味だけでなく、マーケティングの分野で「購買意欲の核心や動機」という意味があるということをご紹介しました。どちらの意味も海外では浸透している言葉ですので、ぜひ覚えていただければと思います。
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