今は多様性の時代なんて言われていますよね。2021年の東京オリンピックのテーマも「多様性」でした。では、英語ではこの「多様性」は何と言うのでしょうか。そして、性の多様性が注目されていますが、LGBTQIAの頭文字はそれぞれ英語で何を表しているのでしょうか。言葉だけは知っていても、実は内容を説明せよと言われたらわからない人もいるのでは?今回は、英語と同時にLGBTQIAという性の多様性についても学んでいきましょう!

「多様性」は英語でdiversity

まずは「多様性」を英語で言えるようにならないといけませんね。これは英語でDiversityと言います。慣れないと難しい単語ですが、今後ますます使われる機会が多くなっていきそうなので今覚えておきましょう。

多様性とは、性に限らず色々な暮らしの中で用いられる考え方のことで、簡単に言ってしまえば「視野を広く持ち、色々な考え方や生き方があること」を知ろうというようなイメージですね。

自覚している性別が男か女かの2択ではないように、生き方や暮らし方だってその人の数だけあるのです。今までは皆と一緒の「普通」の生き方をしていないと出る杭は打たれる風潮が強かったわけですが、多様性が認められるようになってきたことで、ありのままの自分でいられる世界にしようという動きが高まってきています。

LGBTQIAの頭文字はどんな英語?

LGBTQIAの頭文字はどんな英語?

LGBTQIAは最近よく聞く言葉になってきました。自分の性が、生まれた時から今まで男か女かどちらかで定まっている人はあまり意識しないので、LGBTは知っているけど、QIAはわからないという人もいるでしょう。これらは英語でどんな単語になるのでしょうか。

SOGIを知ろう

LGBTQIAについて知る前に、まずはSOGIを知っておきましょう。性的少数者のことを英語では「Sexual Minority」と言います、日本でもカタカナで言ったりするので、これは案外よく聞く部類に入りますね。

そして性的志向は英語で「Sexual Orientation」と言い、性自認は「Gender Identity」と言います。この2つの頭文字を取ったのがSOGI。

性的志向とは、どのような性別の人を好きになるかということ、そして性自認は、自分の性を自分で何だと感じているかということです。

そしてLGBTQIAは、性的志向と性自認の2つを、さらに細かく分けたものです。これでLGBTQIAを知る事前知識は得られました。

LはLesbian

レズビアンは、身体の性と心の性は一致していますが、性的志向が男性ではなく女性である人のことを指します。

もう日本語でもレズビアンとして周知されていますし、性的マイノリティの中では理解している人が比較的多いです。

GはGay

ゲイももう日本語になっていて、むしろ和訳する方が難しいかもしれない単語です。こちらもレズビアンと同じく身体と心の性は一致していますが、恋愛対象が女性ではなく男性になる人を指します。

アメリカなどでは性的マイノリティは理解が進んでいるようですが、そのゲイのアメリカ人が日本に来るととても息苦しさを感じるそうです。多様性をテーマに東京オリンピックをした日本ですが、まだまだ遅れていると言えるでしょう。

BはBisexual

バイセクシャルは身体と心の性は一致していますが、恋愛対象が女性でもあり男性でもある人のことを言います。日本語訳をすると両性愛者なんて言ったりもしますね。

有名人ではお笑い芸人のカズレーザーさんがバイであると言っていました。身近に性的マイノリティはいないと思っていても、あえてそのような話をする機会がなかっただけということだってありますし、知らなかっただけで実は自分が性的マイノリティに当てはまっていたりすることもあります。

TはTransgender

トランスジェンダーは、身体の性と心の性が合致していない人のことを言います。身体は男性でも心は女性、身体は女性でも心は男性ということですね。

このような場合、多くの人が心の性に従って生きていきたいと思うとされており、手術を受けにタイに行く人もいますし、その後名前を変えて生まれた時とは違う性として歩んでいく人もいます。

QはQuestioning

ここからはQIAとなるため、あまり知られていないかもしれませんね。QはQuestioningと言い、言葉通り自分の性がわからない人、まだ決まっていない人のことを言います。

性的志向がわかっても、性自認がわからない場合もあります。男性のことを好きになるなら自分は女性であるとは限らないわけです。

IはIntersex

Intersexは、生まれつき男女両方の身体的特徴を持つ人のことを言います。ですから、Intersexは性的志向や性自認がどうであるかというよりは、生まれつきの特徴に注目している点が他とは違いますね。

AはAsexual

アセクシャルやアセクシュアル、エイセクシャルなど、カタカナにするとまだ定まっていないのですが、Asexualは無性愛者のことです。誰に対しても恋愛感情を抱かない人のことです。

正確には、アセクシャルは性的欲求を抱かない人のことで、恋愛感情を抱かない人はアロマンティックと言ったりもするのでこの辺りの定義はまだ厳密ではありません。

LGBTQIA+とは?

LGBTQIA+とは?

LGBTQIAの頭文字の英語がわかると、それぞれの意味もわかるのでどのような性的マイノリティかが理解できます。ところで、皆さんはLGBTQIA+という表現を知っていますか?これは、まだ名前がついていない性的マイノリティを含むという意味を「+」で表したものです。

Facebookの性別を選ぶ欄は、アメリカだとなんと50以上もあったりするそうです。それだけ自分の性について選べるようになっているので、多様性が進んでいる時代だとわかりますよね。

そういう性的マイノリティもあるんだと知ることで、自分はこれに合致すると気付く人もいます。今までなんとなく違和感を感じていたけれど、その正体が何だかわからなかった人にとっては、自分以外にも同じ人がいたんだと思えるだけで心が軽くなることでしょう。

ですから、大人になって随分経ってから自分の性がやっとわかったなんて人も出てきています。自分の身体だけを見て、男なのか女なのかと判断する時代は終わりを告げようとしています。ところが日本はまだ学力テストに性別を書かせたり、性別とまったく関係名ないところで異常に男女を意識して差別する若い人がいたりと、まだまだ多様性が認められていません。もともと皆と一緒が好ましい、出る杭は打たれる文化の日本が多様性を本当に認められるようになる日は来るのでしょうか。

まとめ

「多様性」は英語でDiversityと言うのでしたね。今回は特に性の多様性について学習してきましたが、LGBTQIA+のそれぞれの頭文字が英語で何を表しているのか、そしてどんな意味を持つのかはもう理解できたでしょうか。他にももっと種類はあるのですが、あまり細かくなりすぎることに否定的な人達もいて、これから多様性がどう整理されていくかは見守りたいところですね。海外と日本との差を知る機会があれば、ぜひその違いも意識してみてください。皆が自分を隠さず生きやすくなる、より視野の広い世界が来ることを祈っています。