今回のテーマは「狼」です。英語で狼を何と表現するのか、その鳴き声なども含めて詳しく解説していきます。

また記事の後半では、「狼男」や「人狼ゲーム」、「男はみんな狼」など、狼に関する表現を英語で何と言うかもご紹介します。

これを読めば、英語での狼に関する言い回しをたくさん覚えられますよ。

それでは、早速始めていきましょう!

「狼」は英語で何て言う?

「狼」は英語で何て言う?

「狼」は英語で “wolf” と言います。発音記号は【wʊlf】で、日本語でよく言う「ウルフ」より「ウーフ」のように聞こえます。

また、wolf の複数形は wolfs ではなく、wolves となるので注意しましょう。

Aさん
Dad, I want to see a wolf!
訳)お父さん、わたし狼が見たい!
Bさん
Is that so? But, you know, wild wolves are an endangered species and hardly ever seen.
訳)そうかい。でも、野生の狼なんて絶滅危惧種でめったに見られないよ。

 

Aさん
Really? What about the zoo?
訳)そうなんだ。動物園には居る?
Bさん
Yes, there might be some at the zoo. Shall we look it up?
訳)そうだね、いるかもしれない。調べてみようか。

 

狼ってどんな動物?

狼は、犬科に属する肉食動物です。現存する犬科の動物の中では最大といわれ、主に群れをつくって生活しています。

もともとは北半球の多くの土地に生息していたようですが、近年ではその数が減り、絶滅危惧種の1つとされています。

狼は、その見た目のかっこよさや強さ、忠誠心の強さ、はたまた凶暴な性格などから、多くの文化で善から悪までさまざまな象徴として扱われてきました。

Aさん
Dad, the wolves at the zoo were cool!
訳)お父さん、動物園の狼かっこよかったね!
Bさん
Yeah, they were. But remember, wolves can be fierce animals, so you should be careful in case you encounter one unexpectedly.
訳)そうだな。でも狼は凶暴な動物だから、万一遭遇したら気を付けなきゃいけないよ。

 

Aさん
Strong and fierce, just like you, Dad!
訳)強くて凶暴なんて、お父さんみたいだね!
Bさん
(Is that a compliment…?)
訳)(これは褒められてるのか…?)

 

狼の鳴き声は英語でどう表現する?

狼の鳴き声を英語で表すと “howl(ハウル)” となります。犬が行う遠吠えも同じく howl で表されます。

また、会議室などでマイクを使用した際、音が大き過ぎて「キーン」や「ピー」などと鳴る現象をハウリング(howling)と言いますが、これも狼の鳴き声が元になっています。

Aさん
Dad, don’t wash your underwear together because they’re dirty!
訳)お父さんのパンツ、汚いから一緒に洗濯しないで!
Bさん
Oooowhoooooo!!
訳)ウオーン!

 

Aさん
Whoa, Dad just howled!
訳)うわ、お父さんがハウリングした!

なお、狼の鳴き声を擬音として表すとなると、決まった言い方はないようで、”Owoooo”“Oooowho” などが使われます。日本語でも「ワオーン」や「「ウオーン」などと色々な表現があるのと似ていますね。

「狼男」など、狼の関連表現を英語で言ってみよう!

「狼男」など、狼の関連表現を英語で言ってみよう!

ここからは、「狼男」や「人狼ゲーム」など、狼に関連する日本語表現を英語で何と言うか、1つずつ確認していきましょう。

「狼男」in English

「狼男」は英語で “werewolf(ワーウルフ)” と言うのが一般的です。

were はラテン語で「男」を意味していた言葉なので、直訳すると「男狼」となります。また、そのまま “wolfman(ウルフマン)” と言っても通じます。

ヨーロッパでは、古来から満月が人を狂わせると思われていて、それにまつわる神話や伝承が多く作られました。その中で最も有名なのが「狼男伝説」です。

狼男は、作品によって詳細に多少の差はありますが、たいていは満月を見て理性を失い、凶暴化すると描かれています。

Aさん
When I look at the full moon, I feel like my tail is about to grow.
訳)満月を見ていると、なんだか尻尾が生えてきそうな気分になるの。
Bさん
You’re not a werewolf, are you? Wait, are you…a guy?
訳)狼男じゃあるまいし。いや、お前…まさか…男だったのか。

 

「オオカミ少年」in English

「オオカミ少年」は英語で “the boy who cried wolf” と言います。直訳すると「狼を叫んだ少年」ですね。これはイソップ童話にある同名のお話が元になっています。

お話の中では、ある少年がいつも「狼が来るぞー!」と嘘ばかりついていたので、実際に本物の狼が村にやってきたとき、誰にも信じてもらえませんでした。

このことから、the boy who cried wolf は「嘘ばかりつく人」を表すスラング的な表現として使われます。

また、動詞の部分 “cry wolf” だけを抽出して「嘘をつく」の意味で使うこともあります。

Aさん
Dad, what were you like when you were a kid?
訳)お父さんは小さい頃、どんな子供だったの?
Bさん
I was always telling silly lies, so they used to call me the “The boy cried wolf”.
訳)いっつもくだらない嘘ばかりついていたから、「オオカミ少年」って呼ばれてたよ。

 

「人狼ゲーム」in English

「人狼ゲーム」は英語で “werewolf game” と言います。人狼は先述した狼男と同じ意味で、それを模したゲームということですね。

人狼ゲームは、内容をざっくり説明すると、プレイヤー同士で会話と推理をしていく中で、あらかじめ仕込まれている人狼役の人を見つけ出すというゲームです。

このとき、人狼役は常に嘘をつかなければいけないので、この辺りにオオカミ少年の要素も組み込まれている感じがしますね。

人狼ゲームはもともと、アメリカのゲームメーカーが発売した “Are you Werewolf?(汝は人狼なりや?)” というゲームがオリジナルです。その後、類似ゲームが多数販売されたことから、一躍世界中で人気になりました。

Aさん
Let’s play Werewolf game!
訳)人狼ゲームやろうよ!
Bさん
Sure, let’s do it! I wouldn’t want to be the werewolf, though.
訳)やろうやろう!人狼役にはなりたくないなー。

 

「一匹狼」in English

「一匹狼」は英語で “lone wolf” と言います。lone は lonely と同語源で「1人、孤独」を表すので、日英でほぼ同じ構成になりますね。

その表す意味も同様で、lone wolf は基本的に単独で行動する人や、周囲から孤立している人を表します。

自立しているというポジティブなニュアンスから、非社交的というネガティブなニュアンスまで、幅広い意味で使われます。

Aさん
Dad, you seem cool, like a lone wolf.
訳)お父さんって一匹狼って感じでかっこいいよね。
Bさん
I just don’t have many friends, that’s all.
訳)単に友達がいないだけだけどね。

 

「男はみんな狼」in English

しばしば、女性視点の戒めの言葉として「男はみんな狼」という言い方がされますが、これは英語だと “All men are beasts” となります。

直訳すると「男はみんな獣」となり、狼より更に辛辣な感じに響きますね。wolves を使っても良いですが、beasts の方がよく聞かれる言い回しです。

Aさん
Listen, sweetheart, since all men are beasts, you need to be careful.
訳)いい?男なんてみんな野獣なんだから、気をつけないとダメだよ。
Bさん
Daughter, that’s a line I should be telling you, you know.
訳)娘よ、それは本来俺が君に言うべきセリフだ。

 

ちなみに、タイプの女性を見て男性が「ヒュー」と鳴らす口笛を “wolf-whistle” と言います。そのまま「狼の笛」ということですね。

現実世界では滅多に見ない光景ですが、日本語の「男は狼」に通ずるニュアンスで面白い表現です。

「狼に変身する」in English

「狼に変身する」は英語で “turn into a wolf” と言えば通じます。turn は change や transform などに変えてもOKです。

日常生活で人が狼に変身することはあり得ないですが、物語の中で使われたり、それをもじって比喩的に使われたりすることがあるので、ぜひ覚えておきましょう。

Aさん
I’ve just turned into a wolf, haha.
訳)わたし、狼に変身しちゃった(笑)
Bさん
Are you serious? You’re actually a wolf? What is this, a prank?
訳)マジ?本物の狼?何これドッキリ?

 

まとめ

今回は「狼」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

狼は英語で “wolf” です。狼は日本語でも英語でも、いろいろな意味で象徴的に使われる存在なので、今回ご紹介したことを参考に、ボキャブラリーを増やしていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!