皆さんは「二季」という言葉を英語でどう表現するかご存じでしょうか。

日本と言えば美しい「四季(Four seasons)」があることで有名でしたが、近年の異常気象により、春と秋が一瞬で過ぎ去り「夏と冬しかない」と感じる人が急増しました。

こちらの記事では、この少し皮肉めいた「二季」の英語表現や、日本の気候変化を外国人に説明するためのフレーズ、そして新語・流行語大賞ノミネート語30に選ばれた背景まで、最新の情報を交えてわかりやすく整理していきます。

二季を英語でどう言う?

二季を英語でどう言う?

まずは、この言葉を英語でどう表現するかを見ていきましょう。

“Two seasons”と表現するのが一般的

「二季」は結論からいうと、英語でそのまま“Two seasons”と表現します。

日本の伝統的な「四季(Four seasons)」と対比させる形で使われるため、非常にシンプルですがインパクトのある表現です。

  • Two:2つの
  • Seasons:季節

英文でさくっと説明してみよう

この言葉を使って、日本の今の気候を説明するシーンを想定するとこんな感じです▼

Aさん
Japan used to have four seasons, but now it feels like we only have two seasons.

訳)日本にはかつて四季がありましたが、今はまるで「二季」しかないように感じます。

あえて皮肉を込めるなら”Summer and Winter only”

また、具体的に何と何が残っているのかを強調したい場合は、“Summer and Winter only”(夏と冬だけ)と付け加えると、春と秋の不在がより明確に伝わります。

Bさん
「春と秋はどこへ行ったの?」というニュアンスを含ませることができるので、会話ではこちらの方が実感がこもるかもしれません。

むしろトレンド入りしたきっかけはこちらの皮肉の方が大きいかもしれませんね。

そもそも二季とは?

そもそも二季とは?

英語表現がわかったところで、そもそもなぜこの言葉が生まれ、2025年に社会現象になるほど話題になったのか、その背景を確認しておきましょう。

「春」と「秋」の消失

「二季」とは、地球温暖化の影響により、過ごしやすい季節である「春」と「秋」が極端に短くなり、一年の大半が「暑い夏」か「寒い冬」になってしまった日本の気候状態を指す造語です。

特に2025年は、11月まで夏日が続いた直後に急激な寒波が到来するなど、季節の変わり目(グラデーション)がほぼ存在しない一年でした。

SNSでの共感と諦め

ネット上では、「衣替えのタイミングがない」「トレンチコートを着る期間が3日しかない」といった嘆きと共に、「もう日本は四季じゃなくて二季だ」という投稿が相次ぎました。

かつての「四季折々の情緒」が失われつつあることへの寂しさと、過酷な気候に対する諦めが入り混じった言葉として定着したのです。

二季を外国人に説明する

二季を外国人に説明する

訪日外国人や海外の友人にこの話題を説明する場合、日本が本来「四季」を大切にしていた国であることを前提に伝えるとスムーズです。

①日本は本来「四季」で有名だったと伝える

まずは、過去の常識を伝えます。

Aさん
Japan is famous for having four distinct and beautiful seasons.

訳)日本ははっきりと美しい四季があることで有名です。

②今は「夏と冬」しかないと伝える

次に、現状の変化を説明します。

Aさん
However, due to climate change, spring and autumn have become extremely short. So people jokingly say Japan now has “Two seasons.”

訳)しかし、気候変動のせいで春と秋が極端に短くなりました。だからみんな、冗談めかして日本は今「二季」だと言っているんです。

海外の方も「今年の夏は異常だった」と感じているケースが多いので、「いきなり冬が来る(Winter comes suddenly)」と補足してあげると深く共感してもらえるでしょう。

二季が流行語大賞に?

さて、そんな気候変動への皮肉を込めた「二季」ですが、2025年の流行語大賞の候補にも入りました。

なぜこのタイミングで話題になっているのか、詳しく見ていきましょう。

『2025 新語・流行語大賞』のノミネート語30に選定

年末に近づくにつれ多くの方が気になるであろう「流行語大賞」というイベントが今年も実施予定です。詳細は以下の通りとなります。

自由国民社がその年1年間に発生した「ことば」のなかから選考し、その「ことば」に関わった人物、団体を顕彰するとされている賞。2004年(平成16年)からは「『現代用語の基礎知識』選 ユーキャン新語・流行語大賞」に、2025年からは「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」に改称している。

ウィキペディアより引用

2025年度からは引用の通り名称が変わり「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」という名前になりました。より詳しく知りたい方は、以下公式HPをご覧ください。

「二季」も候補入り

今回記事に取り上げている「二季」についても、流行語大賞の候補30選に選ばれました。

候補の中では「No.17」の位置づけとなっております。

「長袖をください」と同様に、異常気象が私たちの生活や文化(四季)を脅かしていることを、短く的確に表現した言葉として評価されました。

「チャッピー」や「国宝」なども候補に

「二季」のほかにも、今年は色々な言葉がノミネートされています。

AIを友人のように呼ぶ若者言葉「チャッピー」や、映画の大ヒットでトレンド入りした「国宝(Kokuho)」

また、行政による新しいクマ対策として話題になった「緊急銃猟」など、環境問題からエンタメまで幅広いジャンルの言葉が並んでいます。

現在候補に挙がっている30個はまさにサラダボウルのような状態であり、何が大賞を取るのか最後まで目が離せません。

まとめ

こちらの記事では「二季」の英語表現や、日本の気候変化の背景、そして流行語大賞ノミネートの話題までご紹介しました。最後に一緒に復習していきましょう。

  • 二季は英語で”Two seasons”
  • 日本の「四季」が失われつつあることへの皮肉
  • 春と秋が短く、夏と冬ばかりの気候を指す
  • 2025年の新語・流行語大賞ノミネート語30にも選ばれた

これから「流行語大賞」やトップ10の発表も行われることになりますので、ぜひ「二季」がどこまでランクインするのか、一緒に情報を追いかけていきましょう。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。