研究者などがよく使う「検証」という言葉。これを英語で言えたらカッコよくありませんか?ちょっと難しいのでなかなか覚える機会もありませんが、実は英語では2つメインの単語があり、この違いがよくわからないという人が続出しています。ここでは、その2つの単語の違いを明確にし、その後に他で「検証する」という意味で使われる英語の動詞をご紹介していきます。身近では、テレビ番組などで視聴者が持ってきた問題を検証したりするものがあるので、研究者でなくても使う場面は意外とありますよ?

verify

Verifyは、まさに日本語の「検証する」という意味とぴったり合う言葉です。特にITの開発や運用をする時に使われる単語なので、IT業界にいればこの言葉は英語でよく使うことになるでしょう。

他の「検証する」という動詞と比べると、もう少し真剣に検証するというニュアンスがある他、何かが本物か偽物か判定する時にもVerifyを使います。

Verifyの名詞形はVerificationで「検証」となります。ソフトウェア開発でよく使われる単語で、書類などで確認をし、それに準じた製品が開発されているかを確認することを指します。

Aさん
We need verification by a professional.
訳)私たちにはプロによる検証が必要だ
Bさん
I can introduce you.
訳)紹介できますよ

Verficationを使う熟語には、「operation verification」などがあります。こちらは「動作検証」という和訳が最も合いますね。Operarionが「動作」という訳になっているところに注意して暗記しましょう。

また、「verification results」と言えば「検証結果」という意味になります。Resultは「結果」という意味ですから、これは覚えやすいですね。

validate

validate

Verifyと似ていて混乱する人が多いのが、Validateという単語です。こちらは「妥当性を確認する」という訳にもなりますが、やはり要は「検証する」という意味になりますよね。名詞になるとValidationと言います。

VerifyとValidateの違いがわからないというのは、実はおかしなことではありません。なぜなら、ネイティブもこの両者の違いをよくわからずに使っていることが多いのですから!日本人も同じように、似ている日本語の区別は意識せず使っていることがありますから、ネイティブレベルでそうならあまり意識しないというのも手ですけどね。

ただ、英語学習者だと一度気になりだしたら正確に理解したいもの。ということで簡単に言うと、Validateは検証するだけでなく、その妥当性の確認をして有効だと認めるところまで含んでいます。一方でVerifyは、ただ検証するという行為だけを指しています。

つまり、Verifyはよりシンプルにただ検証すると言いたい時に使える単語で、Validateは検証の先のことまで見据えた言い方ができる単語だと言えます。

ITに強い人だと聞いたことがあるかもしれませんが、バリデーションという言葉があります。これは、入力されたデータが正しいか確認し、データを有効と認めることを指します。これは単なる検証ではなく、その先を含み有効性を認めるところまで含んでいますよね。だからバリデーションと言うのです。

Aさん
We need to discuss how to validate user input.
訳)どのようにユーザー入力の妥当性を確認するか話し合わなければならない
Bさん
When do you set the meeting?
訳)会議はいつに設定しますか?

inspectは広い意味での「検証する」

inspectは広い意味での「検証する」

さて、VerifyとValidateの「検証する」というメインの2つの動詞をご紹介したところで、他にも実は「検証する」という意味を持つ動詞があることを解説していきましょう。

そのひとつがInspectです。こちらはVerifyやValidateよりももっと広い意味で使われる単語ですね。VerifyやValidateの違いがわかりづらいなら、Inspectを使うという手もアリです。

名詞形はInspectionと言い、工場での検証作業などは「factory inspection」と言います。メインとして使われるVerifyとValidateに比べたら、もう少しカジュアルに言える単語です。

examineは調査し「検証する」

Examineのメインとなる意味は「調査する」ですが、これは「検証する」という意味にもなりませんか?検証するには調査しなければいけないのですから。ということで、Examineも派生すれば「検証する」という意味で使えます。

意味をよく考えれば似たような意味だなとわかるのですが、しかしこれが英語の文章になった途端頭が混乱してしまうのはよくあることです。できれば日本語を介さず理解してほしいのですが、それが難しいのであればExamineが「調査する」という意味で使われているのか、それとも「検証する」という意味で使われているのか、内容が理解できる方を選んで消去法で正解を追求していく方法もあります。

一番良いのは、「検証する」という言葉をイメージにして頭の中に落とし込むことですね。日本語は使わず、検証するという行為そのものを思い浮かべるのです。ここに英単語をくっつけて覚えれば、日本語の介入なしにイメージで英語を覚えられます。こうすることで、いちいち日本語訳を考えなくて良くなるため、リスニング能力やリーディング能力が飛躍的にアップします。

まとめ

「検証する」という英語、もっと簡単に覚えられると思っていたら、今回はちょっと苦労が多くてびっくりしたかもしれませんね。とりあえず、Verifyは単に検証するという行動を示すだけの動詞であり、Validateは検証し、それが有効であると認定するまでを含む動詞であると覚えておきましょう。ネイティブでさえこの2つの違いをあまり理解せず使っていることから、そんなに厳密に覚える必要はなさそうとも言えますけどね。