「穏やか」という日本語は、いろいろな事柄を表すために使われます。

人柄のことを表現するのにはじまり、日々や時間、天気、または眠りなどと結びつきますよね。

それらを英語で伝えるときは、何の言葉と繋がるのかによって、異なる英単語が必要になります。

この記事では、「穏やか」の英単語を、表現する対象別にいくつかご紹介します。

基本の英単語のニュアンスの違いを掴んで、英会話に役立てて下さいね。

「温厚な人柄」を表す基本英単語

「温厚な人柄」を表す基本英単語

それではまず、人柄を表す時に使う「穏やかな」についてみていきましょう。

「穏やかな人」といったり、「温厚な人」ともいいますね。

「温厚な人」は噛み砕くと、下記の意味合いが考えられます。

「滅多に怒ることがない」ことと、「優しく、人を思う気持ちを持っている」こと。

もしくは、「静かでおとなしい」と言いたい場合にも使われます。

それらの意味合いに沿った英語の表現を考えていきましょう。

calm

“calm”は、人の性格や感情、行動などが穏やかなときに使えます。冷静で落ち着いていることを表します。

「穏やかな人」=「滅多に怒ることがない、些細なことにイライラしない」という意味合いで使う場合はピッタリです。

 

Aさん
He is usually calm but today he seems disturbed.
訳)彼は普段は温厚だが、今日は何かに苛立っている様にみえる
Aさん
she is a calm and patient person and rarely gets angry. 
訳)彼女は穏やかで辛抱強い人で、怒ることはほとんど無い

代わりに“relaxed”を使って、”He is a relaxed person”とすることも出来ます。

または“easy-going”(楽天家)も会話でとてもよく使われる表現です。

さらに似た様な言葉で“composed”がありますが、自分の感情をコントロールできる人だという意味合いがより強まります。

ところで、単語の意味をとらえるとき、対義語も調べると理解が深まるのでおススメですよ。

“calm”の反対の言葉には、”stressed” “emotional” “anxious” “nervous”などがあります。

gentle

“gentle”は、性格が穏やかで優しいことを示します。「暴力的でない」という意味合いで使われます。

「穏やかな人」=「もの柔らかな人、気の優しい人、大人しい人」という場合に使えます。

Aさん
He is a gentle boy and not rough at all. 
訳)彼は気の優しい男の子で全く乱暴ではない
Aさん
She has a strong but gentle character.
訳)彼女は強くも、優しい人だ

噛みついたりしない、穏やかな性質の動物を表す場合にも”gentle”が使えます。

Aさん
Don’t worry my dog is very gentle. He won’t bite.
訳)大丈夫、私の犬は穏やかだから。噛んだりしないよ

類義語には”soft” や”kind”、反対の言葉には”aggressive”や “rough”などがあります。

quiet

“quiet”は、音や動きがあまりないことを表します。

“quiet person”というと、物静かで物事にあまりアクションをとらない人という印象を受けます。

「穏やかな人」=「物静かな人」というニュアンスです。

Aさん
He is a quiet and shy person.
訳)彼は物静かでシャイな人だ

warm

“warm”は温かいの意味ですが、”warm person”というと「心が温かい人」を示します。

「穏やかな人」=「思いやりのある心の温かい人」という意味を込める場合に的確です。

Aさん
A warm person makes you feel welcomed.
訳)心の温かい人は相手を歓迎された気持ちにさせる

「穏やか」な人柄を伝えるその他の英単語

その他、「穏やかな人」を表すには、実際には下記の様に色々な表現がなされます。

すぐに使わなくとも、まずは頭に入れておいてみてください。

特に、”soft-spoken”は日常会話でも良く耳にしますよ。

  • soft-spoken 言葉遣いが穏やかな物柔らかな
  • mild-mannered 振る舞いが柔らかな、物腰の柔らかな
  • level-headed 分別のある、冷静な
  • grounded 分別のある
  • mellow 大人な、落ち着きのある
  • laid back リラックスした、落ち着きのある

「穏やかな」 日々や時間を表す英単語

次に、「日々・時間」と連結するときの「穏やかな」についてみていきましょう。

calm

“calm”は、活動の少ない状態、とりわけ心配事に結び付く様な出来事が少ないことを示します。

Aさん
I hope you all have calm days.
訳)皆様穏やかな日々を送られています様に

peaceful

“peaceful”は、事件・騒ぎなどが起きず、落ち着いた状況を表します。

Aさん
It was so quiet and peaceful out there.
訳)そこはとても静かで穏やかだった

“quiet”自体、「静かで穏やかな」という意味で使えますが、“quiet and calm”“quiet and peaceul”という風に使われることも多いです。

この様に英語では、「強調」するために、同じ様な意味の言葉を2つ並べることがよくあります。

その他「穏やかな〇〇」の英語表現

その他「穏やかな〇〇」の英語表現

最後に、「人柄」、「時間」以外に、「穏やかな」に結び付く言葉を確認しましょう。

穏やかな天気・気候

適度な気温・コンディションの天気は、“mild weather”です。

Aさん
We will have calm weather with mild temperature this week.
訳)今週は適度な気温の穏やかな天気が続きます

「穏やかな気候」は“mild climate”“mild winter”といいます。

代わりに“moderate”を使うこともできます。

穏やかな眠り

穏やかな眠りは“peaceful”で表現します。

Aさん
I drifted into a peaceful sleep.
訳)穏やかな眠りに落ちた

穏やかな海

海や、風、川、そして天気などが、一時的に静かで穏やかな時は“calm”で表します。

Aさん
The sea was calm with no waves at all.
訳)その海は穏やかで波一つなかった

穏やかな風景

穏やかな風景は、”calm” や”peaceful”でも表現できますが、少し硬めの言い方で、“serene” “tranquil”という言葉と結びつくことが多いです。

風景以外にも、町、山、海、人の表情にも使われます。

Aさん
The scenery was so serene and beautiful.
訳)その風景はとても穏やかで美しかった
Aさん
The house has a tranquil view from the balcony.
訳)その家はベランダから穏やかな景色が見られる

まとめ

この記事では、「穏やか」の英単語について意味合いに分けてご紹介しました。

「人柄」や「日々・時間」にはじまり、「天気」や「眠り」、「風景」など「穏やか」となる対象は様々です。

色々な英単語が考えられますが、”calm” や”gentle” 、” peaceful”などの基本単語でだいたいのことは表現できます。

それぞれの英単語のニュアンスを捉えて、相性の良い言葉選びを目指しましょう。