「卒業論文、どれくらい書いた?」
「スタンフォード大学の論文によると、日本人の睡眠時間は足りてないみたいだよ。」
大学を卒業するためにはほとんどの場合卒業論文を書く必要がありますよね。
また、最近では論文をベースにして有益な情報を配信する配信者にも動画サイトなどを通して簡単にアクセスできるようになりました。
そんな「論文」ですが、英語では何と言うのでしょうか?
この記事では、そんな「論文」についての英語での表現、そして論文について話す際に役に立つ類語表現を紹介します。
論文を表す英語表現
論文を表す英語には、主に以下の表現があります。
- Thesis
- Dissertation
- Paper
- Essay
順番に見ていきましょう。
Thesis
Thesisは「論文」を表す最もポピュラーで広い意味を持った英語表現です。
特に大学に修める論文を、公的な表現としてThesisを用いて表現します。
大学を卒業するために必要な卒業論文も、Graduation thesisと表現できます。
例文
- The college undergraduate has finally finished his graduation thesis.
学生はようやく卒業論文を完成しました。 - My master’s thesis was 150 pages long and took a year to write.
私の修士論文は150枚あって書き上げるのに1年かかった。 - He introduced a new theory in his doctoral dissertation.
彼は博士論文で新しい理論を発表しました。
Dissertation
DissertationはThesisと同様に「論文」を意味する英単語です。
ThesisとDissertationとの違いは、国によって違うので詳しくは後述します。
例文
- He introduced a new theory in his doctoral dissertation.
彼は博士論文で新しい理論を発表しました。 - I just submitted my dissertation to the university.
たった今博士論文を大学に提出した所です。 - He directed all his energies into his dissertation.
彼はすべてのエネルギーを論文に向けた
※注意 ThesisとDissertationの違い
ThesisとDissertationの違いは、ずばり論文のランクの違いです。
論文のランクとは、例えば※学士過程よりも※修士課程の方がランクが上で、修士課程よりも※博士課程の方がランクが上…といった感覚です。
※学士過程:一般的に高校卒業後に通う4年制の大学課程
※修士課程:一般的に「大学院」と呼ばれるところで受ける、修士号を取るための過程
※博士課程:大学院の中で、最高の学位である博士号を取るための過程。修士課程よりも多くの時間を研究に費やす。
問題は、ThesisとDissertationのどちらがランクが上かなのですが、これは国によって認識に違いがあることです。
一般的にはアメリカ英語では、Thesis<Dissertation。イギリス英語ではDissertation<Thesisといった感覚で使われるようです。
厳密に「〇〇論文以上がThesis(またはDissertation)だ。」という決まりはないので暗記する必要はありませんが、「国によって論文のランクで使い分ける」という認識を頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
Essay
Essayも「論文」を表すことが出来る英語表現です。
ただしThesisやDissertationよりも短いイメージです。
日本語の感覚でいうと「小論文」や、カタカナの「エッセイ」のようなイメージです。
ThesisやDissertationのような大型の論文ではなく、論文の形式で論理的な書き物といったイメージですね。
例文
- This essay is worth publishing.
この論文は出版するだけの価値がある。 - A short essay.
短い論文 - An admirable essay.
優れた論文
Paper
紙を表す「Paper」を使って論文を表現することもできます。
ThesisやDissertationよりも短いイメージで使われます。Essayよりも短いイメージです。(4~5ページくらい)
ただし、「Graduation Paper」と言えば「卒業論文」を意味するので、英文によっては大型の論文を表すこともあります。
例文
- I have to write a paper this weekend.
今週末は論文を書かないといけない。 - He published a paper on language and mind.
彼は言語と精神に関する論文を出版した。 - He has written many scientific papers.
彼は多くの科学論文を書いた。 - Graduation Paper
卒業論文
論文で使われる英語表現
論文には学術的な価値があり、論文としての体裁(ていさい)や書く際の型が求められます。
なので論文について話す際にセットで使われる表現もある程度決まっています。
ここでは論文について話される時に役に立つ表現をいくつか紹介します。
Research
Researchは「調査」を表す英語表現です。
論文の中で、何かを主張する時には必ずと言って良いほど根拠の提示が求められます。
根拠を提示する時に最も役に立つのは「調査をしてその結果を提示すること」です。
論文を読んだり、書いたりする際には必ずResearch(調査)がついてまわります。
例文
- His theory is based on careful research.
彼の理論は入念な調査に基づいている。 - Systematic investigation to establish facts.
事実を立証するための系統的な調査。
Abstract
論文で使われるAbstractは「(論文全体の)要約」を意味します。〈日本語では「抄録(しょうろく)」と書かれます。〉
Abstractという英単語自体はTOEICでも頻出で「抽象的な」を意味する形容詞ですが、論文で使われる時は「要約」の意味で使われます。
例文
- I made an abstract of a book.
本の要点を抜粋した。 - My assistant helped me abstract data for the report.
私の助手は私が報告書のデータをまとめるのを手伝った。
Reference
Referenceは論文で用いられるとき「引用文献」の意味で使われることがあります。
Referenceはもともと「参照」を意味しますが、参照した文献を指して「引用文献」の意味で使われるイメージです。
例文
- He failed to give references in his thesis.
彼は論文で出典をあげ忘れてしまった。 - A list of references
参考文献の一覧
まとめ
この記事では、「論文」を表す英語表現と、論文について話す際に役に立つ類語表現についてお伝えしました。
ここまでお読みのあなたは、もう「論文」について話す際も、適切な言葉を使って英語で話すことが出来ます。
この記事でお伝えしたことを使って、あなたの英語表現がより豊かなものになれば幸いです。