「よいアイデア思いついたよ」
「急用があったの思いついた」
ひょんなことがきっかけで、何かがぱっと心や頭に浮かんできたというときに「思いつく」という言葉を使います。
思う、考えるといった言葉とはニュアンスが違う「思いつく」って英語でどう表現するのでしょう?
そこでこの記事では「思いつく」を取りあげます。定番の表現に加え、知っていたらちょっと凄いフレーズを具体的なシーンで使える例文とともに紹介しましょう。
きちんと抑えたい英語の「思いつく」5選
「思いつく」という表現は、以下のような場面で使います。
・ある考えが心にふと浮かんだとき、考えついたとき
・忘れていたことを思いだしたとき
このため「とっさに思いつく」や「ぱっと思いつく」というフレーズで使われます。ひらめくという言葉もありますが、こちらはもっと瞬間的に考えが思い浮かぶことであり、思いつくとは分けて使います。
例えば、「アイデアがひらめいた」とは言うものの「口実がひらめいた」とは言わず、こんなときに「口実をふと思い付いた」とするんですね。口実はアイデアを得るのに考える時間がひらめきより少しかかるという捉え方ができるかもしれません。
まずは、ぜひ抑えておきたい「思い付く」の基本表現からみていきましょう。
come to mind
mind(心)や頭に何かがふっと浮かびあがってきたイメージのフレーズです。思いつくや思い浮かぶというニュアンスで覚えましょう。
What comes to mind when you think of Japanese food?
訳)日本食と言えば何を思い浮かべるかな?
外国人の友達や英語の講師にこんな風に聞いてみるのはいかがでしょう。Japanese foodをいろいろなものに差し替えれば相手の意見を聞くのが楽しいですね。
cross one’s mind
cross(横断する・渡る)を使ったフレーズは、そのまま考えなどが心や頭をよぎるというイメージです。that節を後ろにもってきて頭によぎったことを入れます。
It had crossed my mind that he might be lying to me.
訳)彼、もしかしてウソをついてるかもしれないって頭をよぎったの。
恋愛に限らず、ふとしたときにあれ?と頭をよぎる、点が線につながる瞬間、そんなことを表現できるようにしましょう。
conceive
conceive(コンスィーヴ)という単語を知っていますか?女性が子どもを身ごもる、考えや感情を心に抱くといった意味をもつ動詞です。そして、本記事のテーマである思いつくという意味でも使われます。赤ちゃんも考えも内側で形づくられるというイメージです。
心に何かを描く、着想・発想する、そして思いつくということで、新しい計画を思いついたときなどにぜひ使いたい言葉です。
People conceive new ideas, such as being a virtual interior designer.
訳)バーチャルインテリアデザイナーのような新しい発想が生まれます。
現代はインターネットを使う様々な新しいアイデアが生まれ、それが実現化しています。だからこそ、ぜひconceiveを使えるようにしましょう。
occur to
「起こる・発生する」という意味のoccurを使いoccur toにすると「心に浮かぶ・ふと思いつく」になります。考えなどが突然にふっと発生したとイメージするとよいでしょう。
An idea of a training menu suddenly occurred to me.
訳)トレーニングメニューのアイデアをふと思いついた。
トレーニングでなくても何かについて常に考えていると、情報が目に入ってきます。そこからアイデアに結びつけることが可能になることがあります。
think of
think(考える)を使うことから「考えつく」または「思いつく」「思い返す」「思い出す」と言いたいときにピッタリの表現です。think aboutになると「~について考える」になりますので混同しないよう気をつけましょう。think ofのほうがthink aboutより時間的に短いという覚え方です。
She couldn’t think of what to say to her boyfriend.
訳)彼女は彼氏に何と言えばいいのか思いつかなかった。
言葉でてこないことってありますね。そんなときのthink ofはこの例文のようにcan’tやcouldn’tと合わせて使います。
知っていたらちょっと凄い英語の「思いつく」3選
さて、「思いつく」表現を抑えたところで、ここではこんな表現を知っていたらちょっと私の英語凄いんじゃない?というようなフレーズの紹介です。もう一踏ん張りしていきましょう!
dream up
comeや thinkといった単語が多く使われるなか、「馬鹿げた口実・計画などを思いつく」と表現できる面白いフレーズです。dream(夢)のような無理のあるアイデアという感じで覚えましょう。
My friend and I dreamed up the most bizarre party plan.
訳)友達と2人でもっとも奇抜なパーティプランを思いついたよ。
concoct
concoct(カンコクト)は「仕組む・企てる」という意味から何かを思いついて「でっちあげる・捏造する」というマズい思いつきを表します。よっぽど悪い人が身近にいなければ使う機会はないものの、世間には結構いるかもしれませんよ。
でっちあげるということではfabricate(ファブリケイト)に置き換えることもできます。
Those people concocted the idea of cheating the benefit system.
訳)その人たち、給付金制度をごまかそうというアイデアをでっちあげたんです。
hatch
hatch(ハッチ)も面白い表現です。hatchと言えば、卵やヒナがかえることです。そんな可愛い印象のhatchが陰謀などの計画を目論むという意味で使われます。意外なギャップがあって覚えやすいかもしれませんね。
The three thieves hatched a plan to rob the bank over the Easter holiday.
訳)3人の窃盗団はイースターの祝日に銀行を襲う計画を目論んだ。
何かをひらめいた時
突然ふと思いつくこと、頭が冴えてアイデアが湧いてくるときってありますね。何かをひらめいたときの表現を紹介します。
come up with
「考えなどを思い付く」「考え出す」という意味のフレーズで、ideaを思いつくと言いたいときにぜひ使いたい表現になります。
I just came up with an idea for our summer plan.
訳)夏休みの計画を思いついたよ。
strike
strikeと言えば、ストライキや打つという意味で馴染みがあるかもしれません。そのstrikeを少し違った角度で使いましょう。ある人がその考えによってガーンと打たれるイメージで突然「思いつく・思い浮かぶ」として使われます。
It strikes me that her attitude is wrong.
訳)彼女はこのままではいけないと思い至ったんだ。
打開策が見つかった時
悩んできたことに対して打開策見つかることがあります。problem solvingと言って、就活における質問などで問題解決の方法を即座に答えられるか試されることが多いですね。
hit on
問題が起こったとき、どんな風にそれを解決するかが重要です。そのためには様々な案を出し解決策を思いついたときに使う表現です。
hit onと短いですが、problem solvingのための大切なフレーズです。
hit onの2つめの意味は「ナンパする」というスラングであり、onの後に人がくるときに使われます。hit onのonをuponにしてhit uponにすることもできます。
We finally hit on the solution to our problem.
訳)ようやく問題を解決する糸口がみつかったんです。
まとめ
暮らしのなか、アイデアや考えをふっと思いつくことがあります。I got an idea!も問題ありませんが、本記事で紹介したフレーズはネイティブが使うものです。どんどん使って使い慣れ、生きた英語にしていきましょう。