“among”は「~の間に」といった意味で使われる英語表現です。前置詞として使用されます。

英文や英会話の中でも頻繁に目や耳にする”among”ですが、「なんとなく意味はわかるが使い方や他の表現との違いはわからない。」という方も多いのではないでしょうか?

「”among”についていまいちわからない。」という方に向けて、“among”の基本イメージ、意味や使い方、”among”に似た英語表現の意味や使い方について例文付きで詳しく解説しています。

本記事を読んでいただければ、”among”に関することは一通りおさらいできますよ。
”among”について復習した方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

“among”の基本イメージ

”among”の基本のイメージは「複数のものに囲まれている」です。

集合しているものやグループ等の何かに囲まれている状態を示します。

囲んでいる何かは、個別のものではなく曖昧で不特定です。

“among”の意味や使い方

“among”の意味や使い方

「~の間に、~囲まれて」、「~の中で」、「~の間で」を意味する前置詞です。

複数の人や物に囲まれているときに使う表現です。

多くの場合、3者以上の複数に対して使用されます。

本質的な”among”のイメージ通り、曖昧で特定できない何かに囲まれていることを表します。

  • 「~の間に」
  • 「~の中で」
  • 「~に囲まれて」

それぞれ、例文付きで使い方を確認しましょう。

「~の間に、~に囲まれて」

Aさん
There is a high school among the tall buildings.
訳)高層ビルに囲まれた高校があります。

上記の例文では、高校の周りに複数の高層ビルがあることが想像できます。

”among”を「~の間に」という日本語訳で覚えていると、複数のものに囲まれている状態のニュアンスが抜け落ちてしまいます。

囲んでいる人やものをひとつの集合体として扱うイメージを持ちましょう。

Aさん
He was sitting among the girls. 
訳)彼は女の子たちに囲まれて座っていました。

Aさん
My mother  began searching among her papers.
訳)母は書類の中を探しはじめました。

「~の中で」

Aさん
Her father is among Japan’s greatest singers.
訳)彼女の父は日本で最も偉大な歌手の一人です。

Aさん
My daughter was chosen from among the volunteers.
訳)志願者から娘が選ばれました。

志願者の人たちを同種のまとまりとして、その中から選んだというイメージです。

”from amog”は「~の中から」という意味でよく使う表現です。

「~の間で」

人や物が全体に広がっていることを表すときに使用する表現です。

Aさん
This cafe is popular among the students.
訳)このカフェは学生の間で人気があります。

Aさん
This singer is really popular among youngsters.
訳)この歌手は若者に本当に人気があります。

“among”に似た英語表現

“among”に似た英語表現

「~の間に」を意味する単語に”between”があります。

“between”の意味や使い方、”among”の違いを例文付きで詳しく見てみましょう。

”between”の意味や使い方

「~の間に」、「~の中間で」を意味する前置詞です。

”between”の基本イメージは「2つのはっきりとしたものの間にある」です。

明確にひとつひとつが区別できるものであれば、人・物・時間・期間にも使用することができます。

Aさん
I am sitting between Nick and John.
訳)ニックとジョンの間に座っています。

Aさん
The train doesn’t stop between Tokyo and Yokohama.
訳)その電車は東京・横浜間は止まりません。

Aさん
I have to hand in the document between Monday and Wednesday.
訳)その書類を月曜日と水曜日の間に提出しないといけません。

上記例文のように”between”は、はっきりとしたものに挟まれていることを表すことができます。

Aさん
They have to choose between Italian food, Chinese food, and Japanese food.
訳)彼女たちはイタリアンか中華か和食か選ばなければいけないです。

Aさん
Czech Republic lies between Germany, Poland, Slovakia and Austria.
訳)チェコはドイツ、ポーランド、スロバキア、オーストリアの間にあります。

“between”は2つのものに対して使用することが多いですが、明確に区別できる場合は3つ以上のものに対して使うこともできます。

“among”と”between”の違い

“among”と”between”の大きな違いは、不特定な人・物もしくは明確な人・物に対して使うかです。

対象とする個数ではないので、注意が必要です。

  • “among”

不特定な複数の人・物に対して使用します。

漠然としたひとかたまり、グループとして扱うことができるものが対象です。

  • ”between”

明確な人・物に対して使用します。

例文で各々のニュアンスの違いを確認しましょう。

Aさん
I’m trying to decide between the gray jacket, the blue jacket, and the black jacket.
訳)グレーか青か黒か、どのジャケットにしようか決めようとしています。

Aさん
I’m trying to decide among these jackets.
訳)これらのジャケットのうちどれにしようか決めようとしています。

明確に選択肢のジャケットが決まっている場合は、”between”を用います。

2つ目の例文では、漠然と複数のジャケットがあるところから選ぶというニュアンスが含まれています。

次の例文ではどうでしょうか。

Aさん
The ladybug is between the leaves.
訳)てんとう虫は葉の間にいます。

Aさん
The ladybug is among the leaves.
訳)てんとう虫は葉の間にいます。

上記の1つ目の例文は、てんとう虫が2枚の葉の間にいる様子を表しています。

一方、2つ目の例文では、てんとう虫が葉に囲まれている様子を示しています。

“between”と”among”を「~の間に」と訳すと、全く同じ日本語訳です。

同じ日本語訳の言葉も英語に含まれるニュアンスが異なるので注意が必要です。

まとめ

“among”の基本イメージ、意味や使い方、”among”に似た英語表現の意味や使い方について解説しました。”among”について理解は深まりましたでしょうか?

よく意味のわからない単語を見つけたら、意味や使い方を調べるだけでなく類義語も同様に調べましょう。細かな使い方の違いやニュアンスを学ぶことができ、自分の英語表現の幅が広がりますよ。

使いこなせる単語や表現が増えると自ずと英語力が向上します。地味で面倒な作業ですが、地道に積み重ねることが英語力のアップにつながります。