鴨といえば、毎年春から初夏にニュースで取り上げられる「カルガモ一家の引っ越し」を思い浮かべる人は多いでしょう。カルガモの赤ちゃんが母鳥の後ろを懸命についていく姿がなんともかわいらしいですよね。都心で警察官たちが見守る中、引越しをする様子をニュースで見守った方も多いのではないでしょうか。

さて、カルガモも含め、鴨って英語でなんて言うのでしょうか?今回は鴨にまつわる単語やフレーズを色々紹介します。

 

鴨は英語でなんて言う?

「鴨」は英語で「duck」「wild duck」といいます。特に野生の鴨を指す場合は「wild duck」を使うと良いでしょう。鴨というのは、カモ科の鳥類の内で体が小さくて首が長くないものの総称であり、とくに分類分けされているわけではないそうです。
鴨の冬羽は雄と雌で色が異なりますが、カルガモの場合、余り両者の色に差がなく、一緒にいる状態でないとなかなか見分けがつかないといわれています。

 

カルガモのお引越しって英語でなんて言う?

毎年ニュースで見かける「カルガモのお引越し」ですが、英語ではなんて言うんでしょう?
小さな体で高い場所から飛び降りるのを見ていると、こちらの方がハラハラしてしまいますよね。コガモが怖がってなかなか飛び降りられないのを見ると、「頑張れ!」と声を出してしまう人も少なくないでしょう。そんなカルガモの引っ越しについて、ここでは会話形式で確認してみましょう。

Aさん
Did you see the news about the duck family moving out?
訳)カルガモ親子のお引越しのニュース見た?
Bさん
Yes! They were so cute. I cheered in front of the TV.
訳)見た見た!可愛いよね。テレビの前で応援しちゃったよ

カルガモは、一般的なカモと違い、旅をすることがありません。引っ越しはするものの、年間を通して同じ場所で暮らしています。引越しをする理由は、産卵する場所と育児をする場所が異なるためです。産卵の際は、卵を隠すのに適した場所に移動し、育児をする際には餌を取りやすい場所に移動します。そのために引越しをするわけですね。また、せっかく引っ越しても、そこに天敵がいた場合にはまた引っ越すこともあるそうですよ。

 

マガモって英語でなんて言う?

マガモって英語でなんて言う?

鴨は「duck」や「wild duck」で表すことができますが、とくに「マガモ」を指す場合には「mallard(マラード)」という単語を使うこともできます。マガモの生息数は減少傾向にあり、NPO法人バードリサーチが1971年から行っている生育調査によると、約2.9%の減少率だそうです。この調査は毎年1月に8000か所以上の記録地点で行われており、鴨や雁の種類別の生育状況を調べています。実際、市販されている鴨肉のほとんどが、アヒルか合鴨であるといわれています。
ガンやカモの個体数変化に興味がおありの方は、ぜひ下のリンクから調査結果をチェックしてみてください。
参考:NPO法人バードリサーチ「ガンカモ類調査 > 個体数変化の分析」

 

アヒルって英語でなんて言う?

duck

「アヒル」は英語で「duck」といいます。みなさんは、あれ?「鴨」と同じ?と思われたことでしょう。そうなんです。アヒルと鴨は英語では同じ「duck」で表します。
これはアヒルの原種がマガモで、生物学的にはマガモと同種だから、またアヒルはマガモを家禽化して飼いならしていくうちに変化したものだからという理由だと考えられます。
マガモが約60センチなのに対して、アヒルは50〜80センチと大きいのも特徴です。
ちなみに「家禽のアヒル」のことは「domestic duck」といいます。

 

北京ダックはアヒルなの?鴨なの?

炉の中であめ色に焼かれた北京ダックは、皮がパリパリしていて、それを甜面醤やきゅうりと一緒に春巻きのような皮で包んで食べると最高に美味しいですよね。
鴨とアヒルが同じ「duck」で表されるなら、北京ダックってアヒルなの?鴨なの?と思われるのではないでしょうか。答えはアヒルです。日本では皮だけを食べさせるお店も多いですが、お店によってはお肉を出すところもあります。お肉もとても美味しいですよ。

 

合鴨って英語でなんて言う?

「合鴨」は英語で「duck」または「Cross between Wild and Domestic Ducks」といいます。
合鴨は、野生のマガモとアヒルとの交配種です。ただ、そもそもアヒルはマガモが家禽化していくうちに変化したものであるため、どちらも生物学的にはマガモの1品種に変わりはありません。ただ、この合鴨の誕生は画期的なものだったようです。
お肉の味が良い鴨と、お肉がたくさん取れるアヒルをかけ合わせて生まれた合鴨は、美味しいお肉がたくさん取れる、まさにハイブリッドな存在といえます。

 

鴨肉って英語でなんて言う?

鴨肉って英語でなんて言う?

「鴨肉」は英語で「duck meat」といいます。「鴨のむね肉」であれば「duck breast」 になります。
鴨肉はオレンジソースで食べても最高に美味しいですよね。ローストした鴨肉にオレンジソースを添えた料理であれば、「roasted duck meat on an orange sauce」と表すことができます。

Aさん
You can choose your main dish from beef, chicken and duck.
訳)メインディッシュはビーフ、チキン、鴨からお選び頂けます
Bさん
I see. I’ll have a duck then.

訳)なるほど。では鴨にします

「いいカモ」って英語でなんて言う?

「いいカモ」って英語でなんて言う?

だましやすい人のことを「カモ」とよくいいますが、英語ではそのような「カモ」のことを「easy mark」とか「easy target」といいます。また、「カモにされる」ことは「be duped」を使って表すことができます。

Aさん
Look. He lost again. He must have lost a lot of money.
訳)見てよ。彼、また負けてる。大金を失ったに違いないよ
Bさん
Why doesn’t he realize that he is a sucker?
訳)何でカモられてるって気づかないのかな

オレオレ詐欺って英語でどう説明する?

オレオレ詐欺をニュースで見るたび、「どうしてそんな話しを信じるんだろう?」と思ってしまいがちですが、実際、お子さんやお孫さんが可愛くて仕方ない高齢者の方は「何とかしてあげたい」と思ってしまうんでしょうね。そんな人のやさしさにつけこむオレオレ詐欺は許せません。ではそんなオレオレ詐欺を英語でどう説明すれば良いでしょうか。ここでは会話形式で確認してみましょう。

Aさん
Many elderly people have been victims of a phone scam where the scam artist pretends to be a family member.
訳)家族を装った電話詐欺の被害に遭われた高齢者の方は少なくありません。
Bさん
Elderly people tend to be good dupes. But I can’t allow them to take money from them.
訳)高齢者はいいカモにされがちです。でも高齢者からお金を巻き上げるなんて許せません

まとめ

今回は鴨にまつわる単語やフレーズをいろいろ紹介しました。

鴨とアヒルが生物学上は同じ種類であること、そのために英語では同じ単語になることなど、調べてみると興味深い事実がたくさん見つかりますね。

また鴨についての表現はもちろんですが「カモにする(される)」の英語表現も、英会話にきっと役立つと思います。ぜひ機会を見つけて英語で説明してあげましょう。ニュースを英語で話せると英語力もぐんとアップしますよ。

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