エプロンは、料理などをする際に洋服が汚れないようにする布のことですね。ご家庭で料理をする人にとっては必需品なのではないでしょうか。

私の場合、ほとんど料理をしないのですが、以前一目ぼれしてデニム製のエプロンを購入したことがあります。

あれから早数年。未だに新品同然のままなので、早く料理デビューをしなければと思う今日この頃です。

ということで、今回のテーマは「エプロン」です。

エプロンというカタカナ語で浸透していますが、英語でもそのままエプロンで通じるのか、通じないとしたらどんな表現が適切なのか、詳しく確認していきます。

また後半では、日本語で昔エプロンを何と言っていたか、エプロンの別名についても紹介するので、豆知識としてぜひ参考にしてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「エプロン」は英語で何て言う?

「エプロン」は英語で何て言う?

「エプロン」は英語で “apron” と言います。

発音記号は「éɪprən」、カタカナだと「エイプラン」が近いでしょう。日本語風にエプロンと言っても通じないので要注意です。

エプロンとは、服に汚れが付着するのを防ぐために着用する前掛けのこと。そのため、料理をするとき、食べるとき、作業するときと、いろいろなシチュエーションで着用しますが、英語でもすべて apron でOKです。

Aさん
These days, there’re many cute aprons sold in the shops.
訳)最近では、かわいいエプロンがたくさん販売されています。

「エプロン」の語源は?

エプロン(apron)の語源は、ラテン語で「布、ナプキン」を意味する “mappa” という単語だと言われています。mappa はその後、中世のころに “napron” という形に変化しました。なお、”napkin” も同じルーツを持っています。

そして、不定冠詞 a を付けた “a napron” が “an apron” と取り違えられた結果、現在のように “apron” と読み書きされるようになりました。

確かに、発音してみると「ア ネイプロン」と「アン エイプロン」は非常に似ていますね。単語と単語の間にスペースを入れるルールが曖昧だったことも、原因の1つになっていそうです。

ちなみに、オリジナルである “napron” という単語は、もはや存在しません。本来は誤用であった “apron” の方が多く使用されるようになったことで、廃れていってしまったようです。正しいものが生き残るとは限らないということですね。

Aさん
Oh, this apron is too cute.
訳)うわ、このエプロン可愛すぎ!
Bさん
Hey, your way to use the word “too” is incorrect. “Too” means negative meanings.
訳)ねえ、君の「~過ぎ」の使い方は間違ってるよ。「~過ぎ」は否定的な意味なんだ。

 

Aさん
That’s old fashioned. Young people usually use “too” as both of positive and negative meanings.
訳)それはもう古いよ。若者は「~過ぎ」を肯定的にも否定的にも使うのが普通だよ。
Bさん
Really? I’m getting confused about what is correct.
訳)そうなの? 何が正しいのかわからなくなってきたよ。

 

赤ちゃん用のエプロンは “bib” が正解

食事の際、赤ちゃんが衣服を汚さないように付けさせるエプロン(よだれかけ)は、英語だと “bib” と言います。発音記号はそのまま 「bíb」、カタカナでも「ビブ」でOKです。

英語の apron は主に大人が着用するものなので、赤ちゃんが着用するものを apron と呼ぶと不自然な印象を与えてしまいます。

Aさん
Wait, let me put the bib on you.
訳)待って、よだれかけ付けてあげる。
Bさん
Goo goo gaga
訳)バブー。

 

ちなみに、「ビブ」と聞くとスポーツなどで着用する「ビブス」を思い起こす人も多いのでは。

お察しの通り、ビブスの語源は bib。なぜ複数形になっているかは不明ですが、着用したときの姿が、よだれかけを付けた赤ちゃんに似ていることから、その名前が付けられたようです。

英語の場合も、同様のものを指して “race bib”、あるいは単に “bib” と呼ぶことがあります。日本語に引っ張られて “bibs” と複数形にすると、1枚の場合は不自然になるので注意しましょう。

Aさん
I usually wear bibs when I play soccer.
訳)サッカーをするときは、たいていビブスを何枚も着ているよ。
Bさん
Why? Don’t you feel hot during the games?
訳)何で? 試合中暑くないの?

 

「エプロンを着る(付ける)」「エプロンを脱ぐ(外す)」は英語で何?

エプロンを「着る(付ける)」場合は “put on” を、「脱ぐ(外す)」場合は “take off” を使って表します。

“put on” は、直訳すると「(身体の)上に乗せる」という意味。エプロンに限らず、衣服全般を着る行為を表す際に使われます。

なお、「着ている」という状態を表す場合は “wear” の方が自然です。

Aさん
I’m putting an apron now.
訳)私は今エプロンを着ています。
Bさん
I already wear the one.
訳)僕は既に着ています。

 

また、”take off” は、直訳すると「(身体から)離して取る」という意味。こちらも、エプロンだけでなく衣服全般を脱ぐ行為に使うことができます。

Aさん
I awoke to find myself wearing an apron.
訳)目が覚めたら、エプロンを付けたままだったんだ。
Bさん
You forgot to take off it last night.
訳)昨日の夜、外すのを忘れたんだね。

 

日本でのエプロンの昔の言い方、別名は何?

日本でのエプロンの昔の言い方、別名は何?

エプロンというのはカタカナ語であり、本来の日本語には無かった表現。では、エプロンを英語から仕入れる以前、日本語では何と言っていたのでしょうか。

ここでは、そんなエプロンの昔の言い方、別名について、詳しく確認しておきましょう。

前垂れ、前掛け

かつて日本ではエプロンのことを、「前垂れ」あるいは「前掛け」と呼んでいました。

「垂れ」は下がイメージされるため、前垂れは主に腰まわりに垂らす布を意味します。一方「掛け」は上がイメージされるため、胸元に掛ける布のことを表します。現在でも、酒屋さんなどが腰に巻いている布は、昔ながらに「前垂れ」「前掛け」と呼ばれることがあります。

上っ張り、割烹着

また、詳細はエプロンとちょっと異なるものの、「上っ張り(うわっぱり)」や「割烹着(かっぽうぎ)」も似たような意味を持っています。

「上っ張り」は、着ている衣服を汚さないよう、その上に着るもの。「ちゃんちゃんこ」や「半纏(はんてん)」のようなものです。前垂れや前掛けとの違いは、上半身すべてを覆うところにあります。

「割烹着」は、割烹(料理)をする際に、着ている衣服を汚さないために着用されるもの。ほとんどの割烹着が白い布でできています。昭和以前の時代を描いたドラマや映画などで見たことがある人も多いのでは。

割烹着と前垂れ、前掛けとの違いは、袖が付いているかどうか。また、上半身すべてを覆う上っ張りとは異なり、背中の部分が開いていて紐で結ぶ構造のものが多いです。

まとめ

今回は「エプロン」について、英語と日本語の両面から詳しく確認してきました。

エプロンは英語由来の表現で、綴りはそのまま “apron” です。ただし、発音は「エイプラン」が近く、日本語通りに「エプロン」と言っても通じないので注意しましょう。

また、エプロンと似たものを表す日本語として、「前垂れ」や「前掛け」という言葉もあります。すべてエプロンでも事足りますが、日本語ではそれぞれを言い分けてみるのも粋なものでしょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!