日本語でも「データ」という言葉を使ったり、聞いたりすることがあるでしょう。
ただ、英語でなんていうかご存じでしょうか。

今回は「データって英語でなんていうの?」をテーマにデータを表す英語表現について解説します。さらに、法律や法令に関する英語も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

データとは

データと聞くと、どういった意味を想像されますか。

数値や解析結果などをイメージされる方が多いのではないでしょうか。

ただ、実際にどのように定義されているか正確には知らないという方もいるでしょう。

ここでは、データの定義を解説します。

辞書や辞典による解説

まずは、「図書館情報学用語辞典 第5版」の解説をみてみましょう。

既知の事項や判断材料.研究活動においては,調査や実験により得られ,考察の材料となる客観的な結果である.一方,情報処理システムの処理対象でもある.また,データは情報を生み出す材料とみなされることがあり,評価の加えられたデータを情報と定義し,データ,情報,知識という階層関係を強調する立場がある.データを情報といいかえても差し支えない場合も多く見られ,こうした関係付けの一般化には十分な根拠はないが,これにより潜在的な情報(データ)と実際に受容された情報とを便宜的に区別することができる.

 

次に「ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典」での解説を紹介します。

材料,資料,論拠という意味の datumの複数形。コンピュータ用語として,情報を作成するために必要な資料の意味に使われる。コンピュータに入力する記号,数字,文字のことで,それ自体,単なる事実にすぎず,コンピュータにより,一定のプログラムに従って処理されて,特定の目的に役立つ情報を生む。

 

そして、次が「精選版 日本国語大辞典」の解説です。

① 立論の材料として集められた、判断を導く情報を内包している事実。
※春と修羅(1924)〈宮沢賢治〉序「記録や歴史あるひは地史といふものも それのいろいろの論料(データ)といっしょに」
② コンピュータで、プログラムを運用できる形に記号化・数字化された資料。「データ通信」など。

 

最後に「デジタル大辞泉」をみてみましょう。

1 物事の推論の基礎となる事実。また、参考となる資料・情報。「データを集める」「確実なデータ」
2 コンピューターで、プログラムを使った処理の対象となる記号化・数字化された資料。

データの一般的な考え方

辞書によって多少表現が異なるものの、ある程度イメージ通りの定義がされていることがわかります。

とはいえ、辞書の文章は難しくかかれているので、結局どういう意味なのかわからないという方もいるでしょう。

データをわかりやすく説明すると、「参考となる資料や情報」や「プログラミングを使った処理の対象となる記号化された資料」となります。

データって英語でなんていうの?

データって英語でなんていうの?

ここでは、データを英語でどうやって表現するのかみていきましょう。

データは英語でdataといいます。

もともと日本語のデータは英語のdataから来ているので、わかりやすいでしょう。

ちなみに、data の単数形は datumで、datum の複数形が data です。

dataにまつわる英語

ここでは、dataにまつわる英語をみていきましょう。

  • データ項目:data item
  • データがない状態:no data
  • 外部データ:external data
  • 内部データ:internal data
  • データを漏洩する:leak data
  • 生のデータ:raw data
  • 極秘データ:confidential data
  • データ収集:data acquisition
  • データ変換:data conversion
  • データ入力:data entry
  • データ分析:data analysis
  • データ形式:data format
  • データの取り込み:data capture

法律にまつわる英語

法律にまつわる英語

次に法律にまつわる英語をみていきましょう。

法令関連

「法令」は英語でlawといい、「法令の」という形容詞形は、legal といいます。

おそらく、ほとんどの方が聞いたことがあるのではないでしょうか。そのほか、legal imperativesと表現することもあります

また、政令や条例についてはordinanceといいます。

【法令にまつわる英語】

  • 法令により:by law
  • 法令により定めてある:provided for in the law
  • 法令全書:statute book

民法関連

次に、民本関連の英語をみていきましょう。

民法は英語でcivil lawといいます。

lawは法令という意味ですが、civilは民事や市民という意味があり、その二つを組み合わせることで民法いう意味になるのです。

なお、civil lawの代わりにCivil Codeを使うこともあるので、ぜひこの機会に覚えておきましょう

刑法関連

ここでは、刑法関連の英語をみていきましょう。

刑法は英語でpenal codeやcriminal lawといいます。

どちらを使っても問題ありませんが、日常会話の中で使用するならcriminal lawが一般的でしょう。

ただ、法律用語として使用するならpenal codeのほうが好まれる傾向があります。

【刑法にまつわる英語】

  • 刑法上の罪:criminal offense
  • 刑法学者:expert in the criminal law

data は複数扱い?それとも単数扱い?

data は、media や spectra と同様に、一般的には複数扱いとして教えられています。

data の単数形は datusですが、「データ」の意味で単数のdatusが使われているのを見かけることは少なく、公式文書でも単数扱いの文章も見受けられます。

具体的な例を見てみましょう。

Aさん
The data shows which product is more popular.
そのデータは、どっちの製品がより人気があるかを示しています。

dataは datusの複数形なので、文法上、複数形としてとらえて書かれた文章も見受けられます。

dataの同義語(類義語)

dataには、いくつか同義語(類義語)があります。同義語(類義語)を知ることで、dataを他の語に置き換えたり、事例によってどの同義語(類義語)の意味で dataが使われているかを捉えたりすることができます。

information

information (情報)の意味で、data が使われることがよくあります。

informationという語は不可算名詞ですので、1つの情報と英語で表現する場合には、a piece of information として、いくつかの情報なら some informationといいます。英作文のテストなどでinformationsと書いていると、減点されるので、注意しましょう。

facts

dataは、facts(事実)の意味で使われることもあります。facts and data で使われることもよくあります。

Aさん
Let’s get facts and data when you do research.
リサーチをするときは、事実やデータを得ましょう。

実際に使えるdata関連の英語例文集

実際に使える英語例文集

ここでは、実際に使える英語例文集を紹介します。

Aさん
How can I get the data?
データはどうやって入手できますか。
Bさん
The data are available on the internet.
インターネットで入手できます。

 

Aさん
How did you accumulate the data for the research?
どうやってその研究のためにデータを蓄積したのですか。
Bさん
I used the questionnaire survey by Twitter.
Twitterでアンケート調査をおこないました。

 

Aさん
Which data format should I use?
どのデータ形式を使えばいいでしょうか。
Bさん
You should submit the data by pdf.
PDFでデータを提出してください。

 

Aさん
What does “Civil Code” mean in Japanese?
“Civil Code”は日本語でどういう意味ですか。
Bさん
“Civil Code” means “Minpoh”(民法) in Japanaese.
“Civil Code”は日本語で民法という意味です。

 

Aさん
Do you want to study at the law school?
そのロースクールに行きたいですか。
Bさん
Yes, I wish I could.
はい。行ければいいのですが・・・。

データを取り扱う専門職

データ

昨今では、アカデミアでも企業でもデータが取り扱われており、データを取り扱う専門職が人気を博しています。

具体的にどんな専門職があるのか、その専門職に就くためにはどういう資質が必要とされるのか、詳しく見ていきしょう。とてもハードルが高い専門職が含まれていますが、何を勉強すればいいのかというヒントになるかもしれません。

Data Analyst

データアナリストは、ビッグデータ(膨大な量のデータ)の可視化、加工、処理など、さまざまな業務を担当しますが、時々データベースに対してクエリーを実行しなければなりません。

データアナリストの最も重要なスキルのひとつは最適化です。なぜなら、データアナリストは、データを破損させずに、最大級のデータベースから情報を抽出するために使用できるアルゴリズムを作成し、修正しなければならないからです。

SQL、R、SAS、Pythonは、データ分析に求められる技術の一部ですので、これらの資格を取得していれば、就職活動で有利になりやすいです。また、問題解決能力も必要です。

Data Scientist

データサイエンティストは、ビジネスの課題を理解し、データ分析とデータ処理を用いて最適なソリューションを提供しなければなりません。例えば、予測分析を実行し、「非構造化/無秩序化」データにきめの細かい櫛を入れ、実用的な洞察を提供することが期待されています。また、企業がより良い決断を下すのに役立つ傾向やパターンを特定することもできます。

データサイエンティストになるには、R、MatLab、SQL、Python、その他の補完的技術のエキスパートでなければなりません。また、数学やコンピューター工学などの高等学位を持っている場合も役立ちます。

Data Engineer

データエンジニアは、データサイエンティストが高度に最適化された安定したデータシステム上でアルゴリズムを実行できるよう、企業向けに拡張可能なビッグデータのエコシステムを構築しテストします。データ・エンジニアはまた、データベースの効率を向上させるために、既存のシステムをより新しいあるいはアップグレードされた現行技術で更新します。

データエンジニアとしてのキャリアに興味があるなら、Hive、NoSQL、R、Ruby、Java、C++、Matlabなどの実地経験を必要とする技術を磨きましょう。

Database Administrator

データベース管理者は、企業のすべてのデータベースが適切に機能するよう責任を負い、企業の従業員の要求に応じて、そのサービスを許可したり、取り消したりします。また、データベースのバックアップとリカバリも担当します。

データベース管理者に不可欠なスキルや才能には、データベースのバックアップとリカバリ、データセキュリティ、データモデリング、設計などが挙げられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は「データって英語でなんていうの?」をテーマにデータにまつわる英語を紹介しました。

さらに、法令や民法など、法関連に関する英語についても解説し、英文を書く上でdataをどのように取り扱うかについても説明しました。

dataを取り扱う職業は増えてきているので、データサイエンス関連の職業も紹介しています。

また、法令関連の英語についても、TOEICや英検、入試などでよく出てくるので、併せて覚えておくことをおすすめします。