オンライン英会話では講師と1対1で会話するため、ときには回答を濁したり、考え中の沈黙を埋めたりしたくなりますよね。

そんなときに便利なのが「相槌(あいづち)」です。英語での適切な相槌を覚えておくと、レッスン中のコミュニケーションがスムーズに運び、より効率よく学習を進めることができるようになります。

そこで今回は、英語での相槌の効果や打ち方、具体的な定番相槌フレーズなどについて、詳しく解説していきます。ひとくちに相槌といっても、日本語と英語で使い方が少々異なるので、それぞれで正しく使い分けていくことが重要です。

この記事を最後まで読めば、レッスン中に英語で適切な相槌を打てるようになり、オンライン英会話をより楽しめるようになりますよ。

相槌の効果とは?

相槌の効果とは?

「相槌(あいづち)」とは、会話の間に挟む短めの表現のこと。日本語の場合は「へえ」「そうですね」「なるほど」などが代表的な相槌表現として挙げられます。

ここでは、相槌が会話で果たす具体的な効果を3つに分けて確認していきましょう。

効果①:話をしっかり聞いているとアピールできる

相槌には、相手の話をしっかり聞いていることをアピールする効果があります。

普段会話をしているとき、相手からまったく反応がないと、「この人ちゃんと話を聞いてくれてるのかな?」と不安になることがありますよね。慣れている日本語の会話ですらそうなのですから、不慣れな英語の会話では尚更です。

講師の人に不安を与えず、スムーズにレッスンを進めてもらうためにも、適度に相槌を打っていくようにしましょう。

効果②:会話を盛り上げることができる

相槌には、会話を盛り上げる効果があります。

講師も1人の人間なので、生徒が相槌をまったくしなければ、レッスンが事務的になってしまいがちです。しかし、適切に相槌を打って共感や驚きを表現すれば、講師のテンションも高まり、より積極的なレッスンが期待できます。

会話が盛り上がれば、講師の記憶にも残りやすくなるので、次回以降のレッスンをスムーズかつ効率的なものにできるでしょう。

効果③:コミュニケーションを円滑にすることができる

適切に相槌を打つことは、コミュニケーションを円滑にするために効果的です。

たとえば、講師が何か質問をしたときに、生徒が無言のまま考えてしまうと、講師には生徒の状況が掴めません。その結果、別の表現に言い換えてくれたり、話題を切り替えたりすると、それへの対応も考えなければならず、一向にコミュニケーションが進まなくなってしまいます。

しかし、「ちょっと待ってください(Let me see)」などと相槌を打てば、講師も不要な発言をせずに待てるため、コミュニケーションが円滑に進むことが期待できます。

英語での正しい相槌の打ち方

英語での正しい相槌の打ち方

相槌は日本語でも英語でも重要ですが、その打ち方には日英で少し違いがあります。日本語と同じ感覚で相槌を打つと、かえって誤解を生んだり、相手へ失礼になったりするので注意が必要です。

ここでは、英語で正しく相槌を打つために気をつけたいポイントを3つ確認していきましょう。

ポイント①:Yesの多用は要注意!

日本語では「はい」「はいはい」などと相槌を打つ人が多いですが、同じ感覚で “Yes” を連呼するのは避けましょう。

日本語の「はい」には、相手の発言を肯定する意味の他に、単に応答するだけの意味もあります。そのため、「はい、ちょっと待って」「はい、わかりません」などと、複合的に使うことが可能です。

しかし、英語の Yes の場合は、相手の発言を肯定する意味しかありません。そのため、単なる応答として Yes を多用すると、相手の発言をすべて肯定することになり、あらぬ誤解に繋がる可能性があります。

日本語の「はい」と英語の Yes は別物だと認識し、それぞれ適切に使い分けていくようにしましょう。

ポイント②:相槌で相手の話を遮るのはNG!

日本語では、相手が話している最中にも「はいはい」「なるほど」「うんうん」などと相槌を打つのが一般的ですよね。しかし、英語で同じように相槌を打つのはNG! 話の途中で相槌を打つと、話を遮っているような印象を与えてしまいます。

日本語の相槌には、相手の話に沿える「合いの手」としての意味がありますが、英語にはありません。それぞれの役割の違いを意識しておくことが重要です。

ポイント③:相槌は相手が話し終わったタイミングがGOOD!

英語での相槌は、相手が話し終わったタイミングで打つのが正解です。書き言葉でいう文の終わり、つまりピリオド(.)やクエスチョンマーク(?)が付くところを目安に考えるとよいでしょう。

相手が話し終わったところで適切な相槌を打てば、やり取りが滑らかになり、レッスンをスムーズに進行させることに繋がります。

「相槌を打つ」は英語で何と言う?

相槌を打つために使える表現を紹介する前に、「相槌を打つ」を英語で何と言うかを見ていきましょう。

make agreeable responses

“agreeable”は「同意できる」、”responses”は「反応」という意味になります。例文を見てみましょう。

Aさん
Only when you are completely convinced of the activities, you should make agreeable responses.
訳)その活動に完全に納得した時だけ、相槌を打つようにすべきだよ。

Bさん
You are right. I’ll keep that in mind.
訳)君の言う通りだね。そのことを肝に銘じておくよ。

give positive feedback

“give feedback” は「反応を示す」という意味ですが、「批判的な反応」ということもあり得るので、”positive feedback”とすると、「相槌を打つ」という意味になります。

Aさん
When I showed the company the details of the plan, they gave me positive feedback.
訳)その会社にその計画の詳細を示したとき、彼らは私に相槌を打ってくれた。

”positive” の部分を “negative” に変えると、「ネガティブな、批判的な」フィードバックという意味になります。形容詞を変えるだけで、意味が変えられるので、便利に使えるフレーズですね。

オンライン英会話で使える定番の相槌フレーズ

オンライン英会話で使える定番の相槌フレーズ

ここでは、オンライン英会話で即使える、実践的な相槌の定番フレーズを確認していきましょう。

すべてを一気に覚える必要はありませんが、各カテゴリーのものを2~3個ほど覚えておくと、レッスン中のコミュニケーションが格段に楽になりますよ。

話を聞いていることを表す相槌

Aさん
I see.
訳)なるほど。
Aさん
Okay.
訳)わかった。(カジュアル)
Aさん
Got it.
訳)わかりました。(少しカジュアル)
Aさん
I understand.
訳)わかりました。(フォーマル)
Aさん
Oh.
訳)へえ。
Aさん
Hmm.
訳)ふむふむ。
Aさん
Uh-huh.
訳)なるほどね。

同意・共感を表す相槌

Aさん
You are right.
訳)そうですね。
Aさん
Sure.
訳)もちろん。
Aさん
Of course.
訳)もちろんその通り。
Aさん
I think so, too.
訳)私もそう思います。
Aさん
That’s true.
訳)本当ですね。
Aさん
I feel the same.
訳)同感です。
Aさん
Exactly.
訳)その通り。
Aさん
Absolutely.
訳)間違いないです。
Aさん
Definitely.
訳)まったくもってその通り。
Aさん
I agree with you.
訳)同意見です。

驚き・賛辞を表す相槌

Aさん
Wow.
訳)わあ。
Aさん
Really?
訳)本当ですか?
Aさん
Good.
訳)いいですね。
Aさん
Great.
訳)すごいですね。
Aさん
Wonderful.
訳)素晴らしい。
Aさん
Amazing.
訳)驚くべきことですね。

否定・疑問を表す相槌

Aさん
I don’t think so.
訳)そうは思いません。
Aさん
Never.
訳)そんなはずないです。
Aさん
Is that true?
訳)本当ですか?
Aさん
No way.
訳)まさか。
Aさん
That’s wrong.
訳)それは違います。
Aさん
Impossible.
訳)あり得ないです。

答えが曖昧だったり、わからなかったりした時の相槌

Aさん
Maybe.
訳)そうかもしれません。
Aさん
Probably.
訳)おそらく。
Aさん
I’m not sure.
訳)よくわかりません。
Aさん
I have no idea.
訳)見当もつかないよ。
Aさん
I don’t know.
訳)わかりません。
Aさん
I don’t get it.
訳)理解できない。(カジュアル)
Aさん
I don’t understand.
訳)理解できません。(フォーマル)

考える時間を稼ぐための相槌

Aさん
Well…
訳)えーっと…。
Aさん
Let me see.
訳)ちょっと待ってください。
Aさん
Let me think.
訳)ちょっと考えさせてください。
Aさん
Like…
訳)そのー…。
Aさん
I mean…
訳)つまり…。

ネイティブが時々使う相槌表現(文脈によって異なる意味)

相槌を打つ一般的な表現をたくさん挙げて紹介してきましたが、最後にネイティブが時々使う「とっておきの相槌表現」を紹介します。

短いフレーズですが、英語ネイティブがその相槌表現を使っているのを何度か聞いたことがあります。何年か英語圏に留学した経験のある人は別として、ネイティブ以外が、その表現を相槌で使うのはほとんど聞いたことがありません。その表現とは …

Is that so? 「そうなんですか?」

 

この相槌表現は、「疑問を表す相槌」に含まれるだろうと思われる方もおられるかもしれません。確かに「疑問を表す相槌」として使われることもありますが、それだけではないので、その使い方について解説します。

“Is that so?”は、「驚きの表現」、「懐疑・疑問」、「自分の理解の確認」、「興味の表示」の意味で使われます。

<驚きの表現>
Aさん
I heard his daughter passed the EIKEN Grade 1 test.
訳)彼の娘が英検1級に合格したと聞いたよ。

Bさん
Is that so? She must have studied hard.
訳)そうなんですか? 彼女は熱心に勉強したに違いない。

 

<懐疑・疑問>
Aさん
The local newspaper said our favorite restaurant would be closed soon.
訳)地元紙によれば、私達のお気に入りのレストランがもうすぐ閉店するらしいよ。

Bさん
Is that so? That’s too bad. We have to visit there before it’s closed.
訳)ほんとうに? それは残念だ。閉店前に訪問しなきゃ。
<自分の理解の確認>

Aさん
I can’t attend the meeting tomorrow morning. I have to take my child to a hospital.
訳)明朝、会議に参加できないです。子供を病院に連れていかなきゃならないから。

Bさん
Is that so? That’s okay.
訳)そうなんですか? 大丈夫ですよ。
<興味の表示>

Aさん
I’m going to Paris for the Olympics in July.
訳)7月にオリンピックのためにパリに行くつもりです。

Bさん
Is that so? I envy you. How many days are you going to stay there?
訳)そうなんですか? うらやましい。何日間、そこに滞在するするつもりですか?
Aさん
I’m gonna stay there for five days.
訳)5日間 滞在するつもりです。

まとめ

今回は、オンライン英会話における相槌の効果や正しい打ち方、具体的な相槌フレーズについて詳しく確認してきました。

日本語での会話と同様、英会話でも相槌は非常に重要です。相槌の有無でコミュニケーションの円滑さが大きく変わってくるので、適切に使用するのが効果的でしょう。

しかし、話の途中で相槌を打つと失礼にあたるので、相手の話す文と文の間に挿し込むイメージで使っていきましょう。英語ネイティブが話している最中に言葉を差しはさもうとすると、”Let me finish what I’m saying”「私が言っていることを言い終わらせて」と言われる可能性が高いです。日本語でも、人が何かを言っている最中に言葉をさえぎるような発言をすると、失礼になりますね。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!