皆さんは、数ある色の中で何色がお好きですか?

私は圧倒的に「ネイビー」が好きです。そのため、クローゼットにある洋服はネイビーばかり…。色々な色の洋服があった方がおしゃれを楽しめるとは知りつつも、似たような色の洋服ばかりが増えてしまう今日この頃です。

さて、そんなわけで今回のテーマは “navy(ネイビー)” です。日本語では色の名前として定着している navy ですが、もともとは全く違う意味の単語だって知ってましたか?

この記事では、そんな navy の本来の意味から、navy と似た色を表す他の表現に至るまで、詳しく解説していきます。

これを読めば、英語の navy に関する理解が深まること間違いなしです。

それでは、早速始めていきましょう!

“navy” の本来の意味とは?

“navy” の本来の意味とは?

“navy(ネイビー)” は、日本では色の名前として有名ですが、もともとは「海軍」を表す単語でした。ちなみに、発音記号は「néɪvi」で、カタカナ表記の場合は「ネイヴィー」の方が近いです。

それが何故、現在のように濃い青色(濃紺)を表すようになったかというと、イギリス海軍の制服が濃紺色だったことが由来だといわれています。

今でこそ、海軍というと日本を含め各国にあるイメージですが、その先駆けとなったのがイギリスでした。その後、各国はイギリス海軍を真似た形で自国の海軍を組織し、制服もおおむね濃紺のものを採用しました。その結果、「海軍=濃紺」というイメージの定式が生まれ、色単体でも navy と言い表すようになったんです。

なお、もともと色の場合は「海軍の青」の意味で “navy blue(ネイビーブルー)” と呼ばれていましたが、最近ではわざわざ blue を付けず、navy 単体で色を表すことも増えてきています。

Aさん
What’s your favorite color?
訳)何色が好き?
Bさん
I love navy blue the most!
訳)僕はネイビーが一番好き!

 

「海軍」を英語で何て言う?

以上の経緯を踏まえ、現代でも「海軍」は英語で “navy” と言います。

各国の海軍を具体的に表現したければ、“国名+navy” の形にすればOKです。たとえば「アメリカ海軍」であれば “the United States Navy(US Navy)”、そして日本の海軍であれば “Japanese Navy” といった具合になります。

ただし、「イギリス海軍」の場合は “Royal Navy” と表現するのが一般的です。Royal とは「王立の」という意味で、イギリスが王国であることと、先述のように navy の先駆けであったことから、国名を付けずとも Royal Navy だけでイギリス海軍の意味で通用しています。

Aさん
My uncle serves in the US Navy.
訳)私の叔父はアメリカ海軍に所属してるんだ。
Bさん
That’s cool!
訳)かっこいい!

 

「海軍の」は英語で何て言う?

「海軍の」と形容詞として使う場合は “naval” が使われます。発音記号は「néɪv(ə)l」で、カタカナだと「ネイヴァル」と聞こえます。

たとえば、”a naval base” で「海軍基地」、”a naval battle” なら「海戦(海軍の戦い)」といった意味になります。

Aさん
I went to a naval base when I was little, my uncle took me there.
訳)小さい頃、叔父さんに連れられて海軍基地に行ったことがあるよ。
Bさん
That’s awesome!
訳)いいなー!

 

ネイビーを含めて、濃い青色を表す英語表現をマスターしよう!

ネイビーを含めて、濃い青色を表す英語表現をマスターしよう!

以上見てきたように、navy はもともと「海軍」を表す単語ですが、日常生活では濃い青色の意味で使うことが多いでしょう。

英語には navy 以外にも濃い青色を表す言葉がいくつかあるので、必要に応じて使い分けられると、より英語表現の幅が広がるはずです。

そこで、ここからは navy を含めて、濃い青色を表す5種類の表現の特徴や違いについて、詳しく確認していきましょう。

濃い青色①:navy

色としての “navy(ネイビー)” は、重厚感のある落ち着いた紺色を表します。

先述の通り、navy はもともとイギリス海軍の制服の色なので、非常にフォーマルな印象を与えます。そのため、ビジネスマンが着用するスーツの色や、学生の制服の色として人気があります。

日常的にスーツを着用するなら、navy のものを1着は持っておくと、色々なシーンで着回せるのでおすすめですよ。

濃い青色②:dark blue

“dark blue(ダークブルー)” は読んで字のごとく「暗い(dark)青色(blue)」を表します。

dark blue と navy は、カラーコードではそれぞれ「#00008B(dark blue)」と「#000080(navy)」と別々に指定されていますが、肉眼で見る限りはほぼ同色と考えて問題ありません。

濃い青色③:deep blue

“deep blue(ディープブルー)” という表現もまた、濃い青色を指してしばしば使われます。

表す色自体は navy や dark blue と同様ですが、deep(深い)という語感から、深海のような濃くて美しい青色を彷彿とさせます。

なお、deep blue というと20世紀に開発されたチェス専用のスーパーコンピューターを指すこともあります。命名の由来は不明ですが、1秒間に2億手先まで計算できたという賢さが、深い海のイメージとシンクロしたのかもしれませんね。

濃い青色④:marine blue

濃い青色を指して “marine blue(マリンブルー)” が使われることもあります。

marine は「海の」という意味を表す形容詞なので、marine blue を直訳すると「海の青」の意味になります。そのため、海洋関連の濃い青色を説明する際にしばしば使われます。

また、marine には「海軍」の意味もあり、ほぼ navy と同じ語感を持っています。そのため、近年では「navy ≒ marine blue」として認識され、昔ほどは使用されなくなってきているようです。

濃い青色⑤:indigo

濃い青色を表現するなら “indigo(インディゴ)” も忘れてはなりません。

indigo は紫がかった深みのある青、つまり藍色を表し、主にジーンズの色を表す際に使われます。また、赤色(red)や橙色(orange)、黄色(yellow)などと共に、虹の七色の中にも含まれています。

indigo の語源は、インド生まれの藍染染料にあるといわれています。いわれてみれば、スペルの前半に “India(インド)” が隠されていますね。

まとめ

今回は “navy” の意味をテーマにお話ししてきました。

navy はもともと「海軍」を表す言葉ですが、現在では濃い青色を表すのが一般的です。海軍の制服の色が紺色だったというイメージが、このような意味の変遷を生みました。

今回ご紹介したことを参考に、海軍の意味から色の意味まで、色々なシーンで navy を使いこなしていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!