今回は「プログラムって英語でなんていうの?」をテーマに、プログラムやプログラミングに関する英語を解説します。さらに、プログラムやプログラミングの意味に加え、プログラミング言語の種類も併せて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「プログラム」はどういう意味?
コンピューターおよびIT業界では、「プログラム」とは、コンピューターにあらかじめ定義された動作を実行するように指示するための、特定のコーディング言語で書かれた命令のことです。
コンピューターがさまざまな動作を実行するための言語であり、これによりコンピューターは特定の操作やプロセスを実行することができます。
プログラミングの意味
プログラミングとは、コンピューターに特定のタスクを実行させるためのプログラムを記述するプロセスのことです。C++やPythonのようなコーディング言語で一連の命令を書くことが必要であり、ソフトウェアエンジニアやコーダーがプログラミングをおこないます。
なお、プログラミングでは、コンピューターのプログラム言語を使ってデータを入力していきます。
プログラミング言語の種類
プログラミングにはさまざまな言語がありますが、中でも一般的に知られているのはPython、Ruby、Java、JavaScript、C、C++、C#です。
これらのプログラミング言語はそれぞれ、高レベル言語から低レベル言語まで、異なるレベルで動作するように設計されています。
たとえば、Pythonは、人間が読みやすいように設計され、可読性を重視した言語なのが特徴です。
また、Javaはオブジェクト指向の言語であり、プログラミングやコード内で定義され、使用される再利用可能なコンテンツを管理するために、プログラミングに特別なアプローチを取っているのが特徴です。
「プログラム」は英語でなんていうの?
「プログラム」は英語で”program”といいます。なお、イギリス英語では、”programme”
とすることも珍しくありません。
日本語の「プログラム」は英語の”program”が由来なので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。日本語の「プログラム」とほとんど同じ発音なので、比較的覚えやすい英語の一つです。
「プログラム」にまつわる英語
ここでは、「プログラム」にまつわる英語を見ていきましょう。
- write a program:プログラムを書く
- programmable calculator:プログラム電卓
- diagnostic program:プログラム診断
- remedial program:補習プログラム
- ideal program:最適プログラム
- system program:システムプログラム
- trace program:トレースプログラム
- software program:ソフトウェアプログラム
- resident program;常駐プログラム
- computer program:コンピュータープログラム
- program file:プログラムファイル
- foreground program;フォアグラウンドプログラム
- theory of program:プログラム理論
プログラミングに不可欠なアルゴリズム
プログラミングでは、プログラミング言語の文法を覚えることに加えて、アルゴリズムの理解が不可欠だとされています。
ほとんどの人がアルゴリズム “Algorithm”という言葉をを耳にしたことがあるでしょうが、アルゴリズムの意味について理解していない方のために、アルゴリズムについて解説します。
アルゴリズムの基本構造 Basic Structure of Algorithm
アルゴリズムには次のように3つの基本構造があります。1つずつ見ていきましょう。
順次 Sequence
順次とは、プログラミングの上から順番に処理していくことを意味にします。Python等のどのプログラミング言語においても、「順次」は適用されます。
選択分岐 Selection
選択分岐とは、「もし~なら」や「もし~なら、でなければ」など、ある条件によって複数の処理のうちどれかを選択して実行するという構造です。
プログラミングでは、if 文や switch文などが、選択分岐に該当します。
Pythonを使って例を説明します。まず最初に import random を使って、限られた範囲内で数値をランダムで取得し、if文を使って偶数か奇数かを出力するプログラミングを書くことができます。
if文で、その数値を2で割って余りが0なら「偶数」と出力し、そうでなければ「奇数」と出力するというシンプルなコードを書いて、実行できますね。
反復 Iteration
反復とは「ある条件を満たすまで繰り返し処理を実行し、条件を満たしたら処理を終了する」という構造です。Scratchで出てきた「~まで繰り返す」が反復構造に該当し、Pythonだと、for文やwhile文がそれに該当します。
たとえば、1から10までの整数の合計を出したい場合、range(範囲)を明記することによって、数値が10になるまで繰り返し数値を合計していき、10になったら、合計を提示して、その合計処理を終了します。
プログラミングによく出てくる英単語
日本でも2020年からプログラミング学習が必修となり、小学生からスクラッチなどを使ってプログラミングを学習するようになりました。プログラミングによく出てくる英単語の代表的なものとその使い方を紹介します。
変数 variable
変数は英語でいうと variableですが、平たく言うと、「値を入れておける入れ物」です。その入れ物には名前を付けて使うので、プログラミングにおいて、「まず~という変数を作って」という指示を出されることがよくあります。
変数には、数字や文字列などの値を入れることができます。vary は「変化する」という意味で、variableだと「変化することができる」となり、変化することができる数値という意味になります。xやyは「変数」で、変数を使って計算式を作ることで、変数の値を求めやすくなります。
乱数 random number
乱数は英語で random number ですが、文字通りランダムな値を指しています。
プログラミングで「乱数を作る」場合、その乱数の始まりと終わりの数値の指定をします。プログラミングの中で、コンピュータは指定された「乱数」の中から、どれか1つの数値を選びます。
たとえば、スクラッチを使って「数当てゲーム」を作る場合、まず「乱数」という名前の変数を作り、1から100までの数字を当てさせたいなら、「乱数を1から100までの乱数にする」という設定をし、変数の「乱数」のチェックを外して、ユーザーに見せないようにします。
その後に、「1から100までの数字を選んで」と聞いて待つというブロックを入れて、ユーザーが何か数字を入力したら、「もっと大きい」「もっと小さい」「正解」などと判定のブロックを入れていきます。ゲームとして面白くするために、「入力回数」という変数も作り、ユーザーが入力することに「入力回数」を1ずつ増やしていきます。
2人で「数当てゲーム」をする場合、先攻後攻を決めて、何回の入力でコンピュータが選んだ数を当てられるかを競い、入力回数が少ない方が勝ちになります。
関数定義 def
Pythonでは、def 文を用いて関数(function)を定義することができます。defはdefine(定義する)の短縮です。
def add(a, b):x = a + breturn xx = add(3, 4)print(x)
すぐに使える英語フレーズ集
ここでは、プログラムやプログラミングに関するすぐに使える英語例文集を見ていきましょう。
プログラムを実行してもよろしいでしょうか。
プログラムのチェックをお願いできますでしょうか。
このプロジェクト用のプログラムの作り方をご存じでしょうか。
それがコンピューターを動かすためのプログラムですか。
このプログラムはC++言語で書かれていますか。
誰がプログラムを書くのですか。
彼女が自分自身でこのソフトウェアのプログラムを書きます。
ほかのプログラムの実行を制御するプログラムを作る予定はありますか。
はい。2週間以内に作る予定です。
このプログラムは何言語で書かれていますか。
これは、FORTRANで書かれています。FORTRANを学んだことはありますか。
「プログラム」やプログラミングの英語は学習したほうがいい?
近年、PythonやHTML、Swiftといったプログラミング言語の利用者が急増しています。どのような目的でプログラミングを学ぶにしても、さまざま英語やアルファベットを使いこなす必要があります。
そのため、プログラミングを使いこなすうえで、一定の英語力は必要といえるでしょう。また、エンジニアとして活躍するためには、ほかのエンジニアやコーダーともコミュニケーションを取る必要があります。昨今は、グローバル化に伴い、日本語話者間だけでのコミュニケーションに留まらず、英語を使って打ち合わせをおこなうことも珍しくありません。
とくに大手企業や外資系企業の場合、日本人だけでなく外国人も多く在籍していることから、英語を公用語としているケースもあるでしょう。したがって、エンジニアやコーダーとしてプログラミングを生業にするのであれば、英語力はなくてはならない存在といえます。
“program”や”programming”は、日本語でもほとんど同じ発音なので、比較的覚えやすい英語の一つです。とはいえ、単語自体は覚えられたとしても、適切な文法で英語の文章をつくれるか、正しい発音で英会話をできるかがポイントになります。
正しい英語を学習するためには、まずは基礎をしっかりと固める必要があるので、しっかりと学習していきましょう。
まる覚えではなく仕組みやアルゴリズムを理解する
プログラミングを学ぶ上で英語の学習は必要と書きましたが、プログラミングを使いこなすには、単に英単語をまる覚えするのではなく、そのプログラムがどのように機能しているかという仕組みやアルゴリズムを理解する必要があります。
プログラミング上級者になるには、数学的な知識も必要になってきますし、やり方や概念を頭で理解するだけでなく、実際にコードを書いて何度も練習することが必要になってきます。
たとえば、Pythonについて学習する場合、Pythonの公式サイトに行き、IDLEをダウンロードしてきて、コードを書いて練習することで、仕組みについて理解することができます。IDLEをダウンロードするのにためらいを感じるようでしたら、Google Colaboratory を使ってコードを書いて練習するのもいいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「プログラムって英語でなんていうの?」をテーマに、プログラムやプログラミングの意味、プログラミング言語の種類を紹介しました。
さらに、プログラムにまつわる英語に加え、実際に使える英語フレーズも紹介しているので、ぜひこの機会に覚えて、英語を使いこなせるようになりましょう。
なお、プログラムやプログラミングは、インターネットやコンピューターの普及に伴い、なくてはならない知識といえます。また、プログラミングを生業にしたい方は、しっかりと英語も学習する必要があるでしょう。グローバル化によって、日本人だけでなく、外国人と仕事をする機会が増えつつあります。
しっかりとコミュニケーションを取れるように、英語学習に励みましょう。