今回のテーマは「パッケージ」です。

パッケージはカタカナ英語として非常に便利に使われていますが、本場の英語でも同じように使えるのでしょうか。また、パッケージにはパックやパーセル、セットなどの類義語がたくさんありますが、それらとの使い分けができていない人も多いでしょう。この記事では、それらの点について詳しく確認していきます。

これを読めば、日本語でも英語でも、自信をもってパッケージを使いこなせるようになりますよ。

それでは、早速始めていきましょう!

「パッケージ」は英語で何て言う?

「パッケージ」は英語でもそのまま “package” と言います。ただし、発音が日本式と少し違うので、その点に注意が必要です。

package の発音記号は「ˈpækɪdʒ」で、カタカナ表記すると「パッキジ」「パケジ」のように聞こえます。日本のように伸ばすのではなく、短くコンパクトに発音するイメージです。

パッケージと package は同じ意味?

日本語で使うパッケージは、コアイメージとしては「まとまったもの」を表し、主に以下の3つの意味で使われることが多いです。

  • 小包
  • 包装された商品
  • 商品の包装やデザイン
  • 物や情報をひとまとめにする行為
  • ひとまとめになった物や情報

そして、英語の package に関しても、基本的にこれらすべての意味で同様に使うことができます。そのため、少なくとも日常会話においては「パッケージ≒ package」と言ってよいでしょう。日本独自の意味を持つカタカナ語が多いなか、これは非常に珍しい結果ですね。

たとえば、いかにも和製英語のように響く「パッケージツアー」も、英語でそのまま “package tour” と言って通じます。

以下、それぞれの意味の package を使った例文をご用意したいので、ぜひ参考にしてください。

「小包」の意味の package

Aさん
I received a package from my father containing a birthday gift.
訳)お父さんから小包(パッケージ)が届いて、誕生日プレゼントが入っていました。

「包装された商品」の意味の package

Aさん
The store sells various packages of snacks beautifully wrapped.
訳)そのお店では、美しく包装された色々なパッケージのお菓子が売られています。

「商品の包装やデザイン」の意味の package

Aさん
The package design of the new smartphone is sleek and modern, reflecting the brand’s image.
訳)その新しいスマートフォンのパッケージデザインはスマートかつモダンで、ブランドイメージを反映したものになっています。

「物や情報をひとまとめにする行為」の意味の package

Aさん
We need to package all the files together before sending them to the client.
訳)クライアントに送る前に、すべてのファイルをまとめてパッケージ化する必要があります。

「ひとまとめになった物や情報」の意味の package

Aさん
In this package tour, all expenses including airfare, hotel accommodation, and local guide fees are included.
訳)こちらのパッケージツアーには、航空券、ホテルの宿泊費、現地でのガイド料などすべての費用が含まれています。

パッケージの英語での略称は?

パッケージの英語での略称として “pkg” があります。これは主にIT業界で使用される略称で、一般市場向けに市販されているソフトウェアを表したり、オンラインデータではなくディスクなど物理的な媒体で販売される製品を表したりする際に使われます。

pkgは主にメールなどのテキストベースでのコミュニケーションで使用されるため、日常的に「ピーケージー」と呼ぶことはありません。もしpkgを口頭で表現する場合は、略す前の package のまま伝えるのがよいでしょう。

Aさん
So, this software is available not only online but also in a pkg, right?
訳)つまり、このソフトウェアはオンライン以外にもPKGで販売していると?
Bさん
Yes, that’s correct. (It’s the first time I’ve seen someone actually say ‘pkg’ out loud…)
訳)はーい、そうなんですー。(やべぇ、PKGって声に出して言う人初めて見た…)

 

パッケージと類語の意味の違いとは?

「パッケージ」は英語で何て言う?

パッケージには、「パック」や「パケット」、「キット」などと、似たような綴り、似たような意味で使う類語が多数存在します。

ここでは、そのうち特に見分けがつきにくい、代表的な類語の意味について、詳しく確認していきましょう。

pack(パック)の意味

英語の “pack(パック)” は、主に物をコンパクトに詰めることを表します。

スペルからもわかる通り、pack と package は語源を同じくする言葉ですが、pack が物を詰める行為だけを表す一方、package は詰めた後の製品や、そのデザインなども表すため、より意味が広いといえます。

packing(パッキング)の意味

“packing(パッキング)” は、上述の pack を動名詞化したもので、「物をコンパクトに詰めること」という行為を表します。日本語で言うと「荷造り」が近いでしょう。

たとえば、旅行に行く際にスーツケースに衣料品などを詰め込む際などは、packing が適切です。

また、packing を名詞として使う際は、荷造り時に使用する梱包材を表す場合もあります。

packaging(パッケージング)の意味

package に ing を付けた “packaging(パッケージング)” は、包装のデザインに着目する際によく使われます。

たとえば、「このお菓子のパッケージは良い」と言いたい場合、そのデザインが良いと明示したいのであれば、packaging を使った方が伝わりやすいでしょう。そこで package を使うと、デザインでなく詰め方が上手かったり、サイズ感が良かったりなど、他の観点での良さに誤解される可能性があります。

packet(パケット)の意味

“packet(パケット)” は、小さな袋や容器に入ったものを表します。物理的な容器に入ったものから、データ通信で使う小さく分割されたデータまで、その表す対象はさまざまです。

packet は package と違い、その「小ささ」にフォーカスが当たった表現です。敢えて小さく梱包している場合は packet を使いますが、特に意図せず小さかった場合は package と呼ぶ場合もあるので、見極めが難しい場合もあります。

parcel(パーセル)の意味

“parcel(パーセル)” は、主に輸送を前提とした「小包」の意味で使われる単語です。

たとえば、ある段ボールに入った荷物を parcel と呼んだ場合、それはその後どこかへ輸送されると考えられます。その一方、その段ボールが package と呼ばれた場合は、輸送される以外にも保管されたり手渡しされたりと、色々な可能性が生まれます。

set(セット)の意味

“set(セット)” は、色々な意味を持つ多義語ですが、名詞として使うと package と似た、一連のまとまりという意味でも使われます。「○○セット」などの表現が代表的です。

set と package の違いは非常に難しいところですが、あくまで個々が集まった状態であれば set で、それらが1つのまとまりになっていれば package と呼べるでしょう。

たとえば、単にドリンクが3種類合わさった商品なら “drink set” が適切でしょうが、その3種類をギフトとしてまとめている場合は “gift drink package” となるでしょう。

まとめ

今回は「パッケージ」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

結論として、パッケージは英語でも同様に package と言ってOKです。梱包やデザインなどの多義的な使い方についても、日英でほとんど対応しているので、同じ感覚で使えるでしょう。

また、package には pack や parcel など、似た意味を表す類語がいくつもあるので、今回ご紹介したことを参考に、それぞれの違いを意識して使い分けていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!