駅や学校、ショッピングモールなど、どこにでもあるエレベーター。階段状のエスカレーターではなく、箱型で昇降する装置のほうですね。

エレベーターは英語からきている言葉ですが、それでは海外でエレベーターで上がる・下がるなど、皆さん言えそうですか?

この記事は、英語「エレベーター」を取りあげ、エレベーターで使うフレーズなどを例文で紹介します。
イギリス人ネイティブがエレベーターを他の言い方で表現することも分かっちゃいます。

英語で「昇降」とは?

昇降(しょうこう)とは、上がり降りのことを言います。同義語に持ち上げ、引き上げ、吊り上げといったものがあります。
これらを英語にすると、いくつかの単語のなかの一つに「lifting」があることが分かります。

そう言えば、weightlifting(ウエイトリフティング)は重いバーベルを一気に頭上まで持ち上げてその重さを競うオリンピック競技ですね。バーベルを床から引き上げたり下げたりするイメージは”昇降”、そして同義語の持ち上げ・引き上げにそっくり繋がります。

weightliftingはweight+liftingに分けることができます。
そして、このliftingが「昇降」の英語表現です。ここでliftingを覚えておくと、この後に出てくるイギリス英語のエレベーターをしっかりと知ることになります。

エレベーターのイギリス英語はlift

エレベーターのイギリス英語はlift

エレベーターの英語表記は「elevator」です。
日本でお馴染みのエレベーターはどうしてこう呼ばれるのか知っていますか?実は、アメリカのコネチカット州に本社を置くオーチス・エレベータという企業からきた言葉だそうです。世界最大シェアを誇るエレベータ製造会社のブランド名だったんです。このことから、アメリカや英語に関してアメリカ英語の影響が大きい日本ではエレベーターという言い方が通っているんですね。

イギリス英語はlift

冒頭の”昇降”の話に戻ります。昇降を表す単語の一つにliftingがあることが分かりました。このliftingにあるlift(リフト)こそ、イギリス英語のエレベーターです。ちなみに、イギリスではエレベーターでも通じます。

例文でliftの使い方をみてみましょう。

Aさん
There is a lift over there.
訳)あそこにエレベーターがありますよ。
Aさん
There are three lifts on this floor.
訳)このフロアにはエレベーターが3基あります。

liftの他の使い方

イギリスでエレベーターのliftには、他にも様々な意味があります。そのなかで普段の生活に役に立つ使い方を紹介します。

Aさん
I’ll give you a lift if you need one?
訳)必要なら、車で送ってあげるよ。

このように、誰かを車に乗せてあげることをgive ○○ a liftで表現することができます。このliftの使い方もイギリスでよく使われるフレーズです。アメリカならgive ○○ a rideになります。
基本的にただで乗せる場合で、気軽にお手伝いするようなときに使えるので、このliftの使い方もぜひ覚えましょう。

エレベーター「何階ですか?』の英語

エレベーター「何階ですか?』の英語

ここからは、エレベーターで使うときに起こり得る英会話をみていきましょう。

何階ですか?

エレベーターに乗り込んできた人に対し、ボタンパネルの近くにいるあなたが「何階ですか?」と聞くシーンです。

Aさん
Which floor?
訳)何階ですか?

このシンプルなフレーズで十分伝わります。これはWhich floor are you going?を短くした英文です。

答える側のフレーズもみておきましょう。パネルから遠くて、誰かに自分が行きたい階を伝えるときにも使えます。

Aさん
The first floor, please.
訳)1階、お願いします。

上がりますか?下がりますか?

目の前でドアが開いたエレベーターが上がるのか、それとも下がるのか聞きたいこともありますね。

Aさん
Is this going up?
訳)これ、上へ行きますか?
Aさん
Is this going down?
訳)これ、下へ行きますか?

「エレベーターに乗る」の英語

「エレベーターに乗る」の英語

日本語ではエレベーターには”乗る”と言います。英語表現も使えるようにしましょう。

エレベーターに乗る

英語の表現では「take the lift」になります。これはイギリス英語で、アメリカ英語では「ride the elevator」と変わります。

Aさん
We want to get to the 45th floor by taking a lift.
訳)エレベーターに乗って45階に行きたいです。
Aさん
She took the lift to the 10th floor.
訳)彼女はエレベーターに乗って10階に行きました。
Aさん
People who use wheelchairs are able to access the lifts first.
訳)車椅子を使用している方はまず最初にエレベーターに乗ります。

このように、access the liftという表現もあります。accessには、出入りする、何かを手に入れる、使用するといったコアイメージがあります。

エレベーターに乗りこむ/降りる

待っていたエレベーターが来たときに”乗り込む”といったときの英語表現はtake the lift/ride the elevator以外のフレーズを使えるようになりましょう。

エレベーターに乗りこむ

この場合は、get in the liftになります。あなたがエレベーターの中にいる状態から前置詞inが使われています。

Aさん
I saw he was getting in the lift.
訳)彼がエレベーターに乗りこんでいるのが見えました。

エレベーターから降りる

逆に、エレベーターを降りるときも抑えましょう。
この場合get inに対して、get off the liftにします。混んでいるエレベーターや他の乗り物でドアに近づけないときに「Excuse me, I’m getting off!(すみません、降ります!)」と言うことが必要なときってありますね。

海外でエレベーターを利用するときのエチケット

外国でエレベーターを利用する際にはいくつかエチケットがあります。

エレベーターでの11のエチケット

ここで、ニューヨークにあるDay Elevator & Liftという企業のページから知っておきたいエチケットを紹介します。幾つ内容を理解できますか?日本のマナーと似ているものもありますね。

  1.  Wait for people to exit
  2.  Pay attention to elevator direction
  3. Use common sense when pressing buttons
  4.  Protect personal space
  5. Manage baggage and other items considerately
  6. Keep the noise down
  7. Don’t engage in inappropriate activity
  8. Only use the emergency buttons in actual emergencies
  9. Don’t be rude with the close button
  10.  Be polite when getting off a crowded elevator
  11. Make way for others to exit as needed

参考:Day Elevator & Lift “Eleven rules for Boarding and Exiting”

「エレベーターの階数」の英語

エレベーター「何階ですか?』の英語

最後に一つ、日本とイギリスの階数の違いにも触れておきましょう。
日本の1階に対し、イギリスはそれをグラウンドフロアと呼びます。グラウンドフロア、1階、2階となっているのです。従って、日本の2階がイギリスでは1階になります。
エレベーター内のパネルでは、グラウンドフロア(Ground floor)はGで表示されています。

イギリスのエレベーターで2階に行きたいとき、日本の感覚でthe second floor, please.というと、、、1階に着いてしまうので注意しましょう。

エレベーターでも建物でも同じ言い方ですのでこの違いを理解していることは大切です。
ちなみに、アメリカでは日本と同じ言い方になります。

まとめ

エレベーターは、イギリス英語で一般的な呼び方がlift、そしてアメリカ英語ではelevatorです。

海外で使用することになる可能性の高いエレベーター、行く国による表現の違いを理解し、エチケットを守って利用しましょう。