海外での急な体調不良、不安になりますよね。日本であれば、緊急時に必要な単語も緊急連絡先も頭に入っているでしょうし、周囲の人に助けを求めやすい環境にあるでしょう。しかし、海外では、とっさに言葉が出てこないことはよくあります。普段は意識して学ぶことが少ないかもしれませんが、万が一に備えて憶えておきたい、「救急車」という英単語を紹介すると同時に、緊急時に役立つ情報やフレーズを紹介していきます。

英語で救急車は「ambulance」

救急車の英単語

救急車は英語で、「ambulance」(アンビュランス)といいます。覚え方は、暗いところを走る時にも、赤い回転灯とサイレンで存在を知らせながら走っていく救急車をイメージするといいかもしれません。<「アン(暗)ビュ(部)ラン(=走る)ス」でイメージできるでしょうか。

ambulance 発音は

発音をカタカナで分かりやすく表記すると、「アンビュランス」で、アクセントは単語の頭の「ア」にきます。しかし、実際には日本語の「ア」とは音が異なります。「エ」の口をしながら、「ア」と音を出すイメージで発音をします。「エ」と「ア」の音を同時に出すように発音してみるといいでしょう。

救急車を含むフレーズ

緊急時に備え、救急車という単語だけではなく、救急車を含むフレーズを覚えておきたいものです。

怪我や体調不良で救急車を呼んでほしいときは、「Please call an ambulance」「Call an ambulance」と言いましょう。「救急車を呼んで下さい」という意味です。Pleaseをつけた方が丁寧な言い方ではありますが、緊急時はそこまで考える余裕がないかもしれません。呼ぶ=Callを使って、周囲の人に何を求めたいのか明確にしましょう。

反対に、怪我や体調不良で困っている人がいたときには、「救急車を呼びますか?」=「Do you need an ambulance?」と声を掛けましょう。また、「Do you want me to call an ambulance」という言い方もあります。

緊急事態はいつどこで起こるか分かりません。自分が救急車を必要とする事態も、誰かのために救急車を呼ぶ場面もあるでしょう。救急車という単語と合わせ、救急車という単語を使用するフレーズも合わせて憶えていると安心です。

憶えておくと便利各国の救急車の電話番号

救急車を示す「ambulance」という単語や、救急車を呼んで欲しい時のフレーズと同時に、各国の救急車の番号も覚えておくと安心です。英単語は日本人にとって発音しにくいものもあります。発音が悪いと現地の人に理解してもらえず、求めている助けが得られない場合もあるでしょう。単語が上手く伝わらない場合にも備え、電話番号が頭の中に入っていると安心なのです。

英語圏である、北米(アメリカ・カナダ)の救急車の番号は、「911」です。日本が「119」ですので、「日本の番号を逆にしただけ」と思えば、覚え方は簡単ですよね。同じく英語圏のイギリスは「999」です。

ヨーロッパでは、イタリアが「118」、ドイツ、スペイン、フランスが「112」を採用しています。アジアでは、中国が「120」、シンガポールが「995」、フィリピンが「117」です。オセアニアでは、オーストラリアが「000」、ニュージーランドが「111」を採用しています。

緊急時に使用する番号ですから、世界共通であれば楽なのですが、日本と同じ「119」を採用している国や地域は、インドネシア、台湾、韓国のみなのです。

「Please call an ambulance」(救急車を呼んで下さい)は、「Please call 911(nine one one)」でも通じますので、渡航先の救急車の番号は、覚えておくといいかもしれませんね。

緊急時には日本語を求めてみるのも一つ

救急車に関する事例以外にも、緊急事態は発生するものです。どのような場面に出くわすか分かりませんので、緊急時に関する言い回しは覚えておいて損はないでしょう。しかし、発音が難しい単語や覚え方が難しいフレーズも多々あります。

慌ただしい状態の中で、冷静に適切な英単語やフレーズを思い浮かべて喋ることや、現地の人たちとコミュニケーションを取ることに不安を覚えることもあるはずです。自分の英語力で解決できない時には、日本語が使える人を探すことも一つです。日本語での対応をお願いしたい場合は、以下のフレーズを覚えておきましょう。

Aさん

In Japanese please
(日本語でお願いします)

Aさん

Can you speak Japanese?
(日本語は話せますか?)

Aさん

Does anyone speak Japanese?
(日本語を話せる方はいますか?)

英語の発音にまだ自信がない場合でも、日本語でのやり取りができれば安心です。

知っておくといい災害時に役立つ英語のフレーズ

知っておくといい災害時に役立つ英語のフレーズ

災害やテロなどの緊急事態は、いつどこで発生するか分かりません。海外で遭遇するかもしれませんし、国内で遭遇するかもしれません。海外では、日本とは勝手が違うので、助けを求める必要が出てくるでしょう。国内であれば、海外からの訪問者が日本で災害に遭遇し、助けを求めている場面に出会う可能性もあります。このような場面において、役立つ英語のフレーズについてお伝えしていきます。

海外で助けを必要とする場合

大きな災害が発生し、避難が必要になった際、避難所を確認する必要があります。そのような場合に備え、「where is the nearest evacuation site?」(最寄りの避難場所はどこですか?)というフレーズを覚えておきましょう。「evacuation site」が「避難場所」を意味します。

「evacuation」の発音が少し難しいかもしれません。カタカナで表すと、「イヴァキュゥエィシャン」が最も近いでしょうか。単語の頭の「e」は「エ」ではなく、「エ」と「イ」の中間の音で、「エ」と「イ」を同時に言うイメージで発音します。「ヴァ」は上の前歯を下唇に軽く噛むように当て、その隙間から「ヴ」と息を出します。

日本語で使用しない音は発音が難しいかもしれませんが、発音記号を学ぶことが覚え方の一つです。英単語を辞書で引くと、必ず発音記号が表記されていますので、その発音記号に沿って発声できるように発音記号の学習をしていくといいでしょう。

発音できることも大切ですが、綴りを覚えておくことも必要です。緊急時には、避難所の表示が張り出されていることもありますので、英単語の綴りを覚えておくと、避難所を的確に探す助けになります。

また、避難所に到着した際に、怪我をしている場合には、

Aさん

I am hurt
(怪我をしています)

Aさん

I need help
(助けが必要です)

というフレーズも頭に入れておきましょう。

国内で緊急時に日本にいる外国人に声を掛ける場合

日本では地震が多いですよね。職場に外国人の同僚がいることもあるでしょうが、その中には地震を経験したことのないひともいるかもしれません。また、旅行中の外国人が避難や移動ができずに困っている場面に遭遇するかもしれません。そのような際に、英語で助け舟を出すことができたら、助けられた外国人は感動するでしょう。

英語で地震は「earthquake」といいます。地震が起きたら、身を守らなくてはいけません。デスクワークをしている場合は、机の下に身を隠しますよね。そのような時は、

Aさん

It is an earthquake
(地震です)

Aさん

Dive under the desk
(机の下に隠れてください)

というフレーズが役に立ちます。大きな揺れの中、パニックを起こす人もいるでしょうが、揺れている最中に動き回るのは危険ですので、このようなフレーズで落ち着くように促すのがいいでしょう。

また、「落ち着いて」は「calm down」といいます。強い口調で言えば、より緊急事態であることを示すことができるでしょう。揺れがおさまった後、「Are you okay?」(大丈夫?)と声を掛けて気遣ってあげると、一層親切ですので、覚えておくと良いでしょう。

緊急時に役立つ英語を使えるようになろう

緊急事態はいつ発生するか分かりません。日本語では簡単にできることが、英語では知識がないと難しいものです。救急車は英語で「ambulance」と知っているだけでも、海外に行く際の安心に繋がりますよね。一つの単語から文章へと派生させ、様々な場面における英語のフレーズを学ぶことで、緊急を要する場面にも対応する力に繋がっていきます。徐々に英会話に自信がついてきますよ。