かわいい猫に癒されるのは、万国共通。英語にも、猫にまつわる表現は豊富です。猫の話題は、カジュアルな英会話の話題としてもぴったりですよね。

今回は、「子猫」の英語だけでなく、猫の見た目やかわいいしぐさにまつわる英語表現や、「猫」が出てくることわざまでご紹介。使い方に注意が必要なスラングについても解説します。

この機会に、身近な「猫」についての英語をおさえておきましょう!

「子猫」って英語で何て言う?

「子猫」の英語名と発音

「子猫」は英語で”kitten(キトゥン)”か”kitty(キティ)”です。複数形だと”kittens”、”kitties”に変化します。日本語の「猫ちゃん」のような、親しみを込めた呼び名が”kitty”です。

”kitten”と聞くと「子猫」だけをイメージしがちですが、英語ではウサギの子どもも”kitten”と呼ばれます。

また英語独特の表現として、”litter of kittens”があります。「ひと腹の子」という意味で、同じ母猫から同時に生まれた子猫たちのこと。”kittens” を”pups”に代えて、子犬にも使える表現です。

取り扱い注意!「子猫」のスラング

ほかにも「子猫」の英語名には”pussy(プシー)”や”puss(プス)”、”pussycat(プシーキャット)”があります。

”pussy”は小さな子どもが「ニャンニャン」のような意味合いで使う単語ですが、大人の場合は注意が必要です。

”pussy”の元々の意味は「子猫」だけでしたが、現代では「女性器」や「性の対象としての女性」という意味を持つスラングにもなっているからです。「子猫」と言いたいときに”pussy”を使うのは避けましょう。

また”pussy”は、「女々しい男性」という意味のスラングとして使われることもあります。

Aさん
He is such a pussy.
訳)彼はとても臆病者だ。

さらに”pussycat”には「大人しい人」という意味も。「子猫」のスラングは使われる場面でさまざまな意味を持ちますので、注意が必要です。

「子猫を拾った」と言いたいときは?

「子猫を拾った」と言いたいときは、”I took a kitten home.”です。

「拾う」は直訳すると”pick up”ですが、拾い上げる動作をイメージさせます。そのため「家に連れて帰った」という意味を強調して、”take ~ home”のフレーズを使った方が伝わりやすいでしょう。

Aさん
I found an abandoned kitten, so I took him home.
訳)捨てられていた子猫を見つけたから、拾ったの。

子猫の性別がわかっている場合は、heかshe(himかher)を使います。ちなみに、動物愛護団体などに保護されている子猫をもらい受ける場合は、「引き取る」を意味する”adopt”が◎です。

猫の柄や体のパーツを英語で言ってみよう

猫の柄や体のパーツを英語で言ってみよう

猫の毛の種類

長毛種: long-hair cat breed

短毛種: short-hair cat breed

「長毛の猫」と言いたいときは、“long-haired”や”~ has long hair.”でOK。

Aさん
My cat is long-haired. / My cat has long hair.
訳)うちの猫は長毛なんだ

もちろん、”long”を”short”に代えれば短毛種にも使えます。

■猫の毛(cat fur)の柄タイプ

トラ猫: Tabby cat

茶トラ猫: Orange Tabby cat

サバトラ猫: Mackerel Tabby cat

三毛猫: Calico cat

サビ猫: Tortoiseshell cat / Tortie

ブチ猫: Bicolor cat

日本でもよく見る「トラ猫」は”Tabby cat”。明るい茶色の「茶トラ猫」には、英語では”brown”ではなく”orange”が使われます。”brown tabby cat”は、こげ茶色のトラ猫のこと。

魚のサバに柄が似ている「サバトラ猫」は、”Mackerel Tabby cat”。英語でも、「サバ」を意味する”mackerel”が使われます。

猫の体のパーツ

マズル(ヒゲが生えている部分): muzzle

ヒゲ: whiskers

お腹: belly

肉球: paw pads

前足: foreleg

後ろ足: hind leg

しっぽ: tail

猫好きにはたまらない「肉球」は”paw pads”。英語圏の猫フリークにも人気のパーツで、最近では”toe beans”というユニークな愛称で呼ばれることもあります。

猫の鳴き声

日本語では「ニャー」と表現する猫の鳴き声。英語では”meow(ミャオウ)”や”mew(ミュウ)”です。

「ニャーニャー」のように”meow meow”と2回続けて使うことも多い言葉。”meow”は「猫が鳴く」という意味の動詞としても使えます。

Aさん
My cat is meowing.
訳)うちの猫が鳴いている

また、猫が「ゴロゴロ喉を鳴らす」は”purr(パー)”です。

猫のかわいいしぐさを英語で言ってみよう

猫のかわいいしぐさを英語で言ってみよう

■フミフミする

猫が毛布などの上で、前足を「フミフミ」する様子。英語では”kneading(ニーディング)”や”making biscuits”と呼ばれます。

”knead”は、「(パンなどを)こねる」という意味の単語。一生懸命フミフミしている様子が、パンをこねる動作に似ていることからそう呼ばれています。

”making biscuits(ビスケットを作っている)”も、とてもかわいい表現ですね。

Aさん
Look, Sophie is making biscuits on my pillow!
訳)見て、ソフィーが枕でフミフミしてる!

■香箱座りをする

猫が前足を折りたたんで座る様子を「香箱座り」と言いますよね。英語では、”cat loaf(キャット・ローフ)”と呼びます。

”loaf”とは、「(パンの)ひとかたまり」のこと。型から出したばかりの一斤の食パンのイメージです。香箱座りをした猫が、そんな食パンに似ていることから名付けられました。

Aさん
Max likes to make himself into a cat loaf.
訳)マックスは香箱座りをするのが好きなの

■丸くなる

猫が体を丸めて横になる姿もかわいいですよね。「丸くなる」は”curl up(カール・アップ)”。

Aさん
Molly is sleeping curled up on my lap.
訳)モリーはひざの上で丸くなって寝ているよ

「猫」が出てくることわざ・フレーズ

「猫」が出てくることわざ・フレーズ

■Curiosity killed the cat.

「好奇心は猫を殺す」

こちらは、英語圏で有名なことわざ。「余計な好奇心で詮索すると、思わぬ災いを呼び寄せる」という教訓が込められています。

■When the cat’s away, the mice will play.

「鬼のいぬ間に洗濯」

「怖い人が留守の間にくつろぐ」という意味のことわざ。日本語では鬼が出てきますが、英語では猫とネズミ(mice)の関係で例えています。

■There’s more than one way to skin a cat.

「ものごとを達成するには、たくさんの方法がある」

”skin a cat(猫の皮を剥ぐ)”という、物騒な言葉が使われていることわざ。

■It’s raining cats and dogs.

「土砂降りだ」

こちらはカジュアルな会話の中で、大雨を表現するフレーズです。

■(Has the) cat got your tongue?

「どうして黙り込んでいるの?」

子どもが黙って返事をしないときに登場するフレーズで、こんな風に使います。

Aさん
What’s the matter? Cat got your tongue?
訳)どうしたの? どうして黙っているの?

まとめ

猫にまつわる英語表現やことわざは豊富で、英語圏でも猫がいかに身近な存在であるかを表しています。ただスラングの”pussy”の取り扱いにはご注意を。

かわいい猫に関係する英語なら、楽しみながら勉強できそうですね。猫の柄やしぐさにまつわる単語を覚えて、お家の猫ちゃんを英語で自慢するのも◎。猫を通じて、英会話でのコミュニケーションをさらに楽しんでください。