自分の功績を褒められたときや、重要なポジションに任命されたときなどに使う「光栄です」というフレーズ。特にビジネスシーンで耳にすることばですね。
英語でも「光栄です」は、ビジネスシーンはもちろん、目上の方へ喜びや感謝の気持ちを伝える際に重宝するフレーズです。
今回はそんな「光栄です」の英語表現をご紹介。シチュエーションごとに使えるフレーズも解説するのでぜひ参考にしてくださいね。
光栄は ”honor”
「光栄」は直訳すると” honor ”です。” honor ” にはそれ以外にもさまざまな意味があります。まず ” honor ” の意味を確認しましょう。
- 尊敬、敬意
- 光栄なこと、名誉なこと
- 信義、自尊心
- 名誉、名声
“ honor ” で注意したいのがその発音。最初の ” h ” は発音せず、「ɑ́nər(アナァ)」と発音します。そのため、” a ” をつけるときは ” an ” になるのがポイント。「光栄です」は英語では ”It is an honor.” と表現します。
“ honor ” は名詞だけではありません。動詞もあります。動詞の意味は次のとおりです。
- 栄誉を授ける
- 尊敬する、敬う
- (契約や約束)を順守する
「栄誉を授ける」の意味の “ honor ” を受け身で使うと、” be honored to ~ ” や” be honored that ~ ” で「〜して光栄です」という表現になります。
名詞の“ honor ”と動詞の“ honor ”、それぞれの例文を確認しましょう。
【名詞】It is an honor to ~.
It is an honor to work with you.
お仕事をご一緒させていただき光栄です。
It is an honor to meet you.
お会いできて光栄です。
It is a great honor to be here.
ここにいられることは非常に光栄です。
【動詞】be honored to ~
I am so honored to meet you in person.
直接お会いできて、とても光栄です。
I am honored to play with you.
演奏をご一緒できて、とても光栄です。
I’m honored by such words.
ありがたきお言葉。(そのような言葉をいただき、光栄です。)
【動詞】be honored that ~
I am honored that I can help you.
あなたのお役に立てて光栄です。
I was truly honored that he chose me.
彼がわたしを選んでくれたことは心から光栄に思いました。
I was honored that I had the chance to join the training.
そのトレーニングに参加する機会があることは光栄でした。
honor を使ってこんな表現も
さまざまな意味を持つ ” honor ” 。” honor ”を使った表現は「光栄です」以外にもたくさんあります。
昔ながらの
“ time-honored ” で「昔ながらの、由緒ある」という意味です。文字通りの「昔から尊敬されている」から転じてこの意味となりました。
There are many time-honored customs in this country.
この国には昔ながらの習慣が多数ある。
優等生
” an honor student ” で「優等生」という意味です。
I had never been an honor student.
わたしは優等生だったことがありません。
国民栄誉賞
「国民栄誉賞」は ” People’s Honor Award ”。” honor ” は賞の名前に良く用いられる単語です。アメリカ軍の最高位の勲章は” Medal of Honor(名誉勲章)”です。
The People’s Honor Award was established in 1977.
国民栄誉賞は1977年に創設された。
主賓
「主賓」は ” the guest of honor ”。ゲストの中で一番格が高い、外せない人物のことです。
I was invited to their wedding ceremony as a guest of honor.
わたしは彼らの結婚式に主賓として招待されました。
主付添人
花嫁のサポートをする女性は ” bride’s maid(花嫁介添人)”と呼ばれます。中でもその代表となる女性を ” maid of honor ”といいます。
What are the duties of a maid of honor ?
主介添人のやるべきことは何ですか?
「光栄です」もう少しカジュアルに表現するなら…
目上の方やビジネスシーンなどにはぴったりの「光栄です」というフレーズですが、うれしい気持ちをもう少しカジュアルに伝えたいときもありますよね。
そんなときに使えるフレーズをご紹介します。
delight
“delight” は「楽しませる」という動詞と、「歓喜」「楽しみ」「喜び」という名詞の意味を持ちます。動詞で使う場合は、” honor ” のときと同様に受け身にして使います。
I am delighted to do that.
それができてうれしいです。
I’m delighted to meet you.
お目にかかれて光栄です。
It’s a delight to work with you.
あなたと一緒にお仕事をすることは、光栄です。
It is a delight to meet you.
お会いできたのは喜びです。
please
何かを依頼するときによく使う “ please ” には「喜ばせる、満足させる」という意味があります。受け身で使うと「~して喜ばしい、満足だ」という意味になり、” honor ” と同じような表現に。格式ばった印象のある” honor ” より、より柔らかい印象があり、比較的カジュアルなシーンでも使える表現です。
I’m pleased to meet you.
お会いできてうれしいです。
I am pleased to be with you today.
今日はご一緒できて光栄です。
“ please ” の名詞、 ” pleasure ” を使い、次のような表現もできます。
It’s my pleasure.
どうしたしまして。(お役に立つことはわたしの喜びです)
It’s my pleasure to teach you.
あなたを教えることができて光栄です。
flatter
“ flatter ” は「お世辞を言う、おだてる、うれしくさせる」という意味の動詞。受け身にして “ I’m flattered ~. ” とすると喜びを表す表現になります。“ flatter ” を使うと謙遜のニュアンスが含まれるのがポイントです。
I’m flattered to hear that.
それを聞いて光栄です。
I’m flattered by your compliment.
お褒めに預かり光栄です。
まとめ
今回は「光栄」を中心に、相手がしてくれたことに対してうれしい気持ちを表すフレーズをご紹介しました。「光栄」は特に初対面でよく使われるフレーズです。初めて出会った相手にスムーズに「お会いできて光栄です」と伝えられるとスマートですよ。
喜びを伝える表現にもフォーマルなものからカジュアルなものまであります。シチュエーションに合わせて使い分けましょう。ビジネスシーンはもちろん、さまざまなシーンで使えるフレーズです。ぜひマスターしてくださいね。