今回は「資本主義って英語でなんていうの?」をテーマに、資本主義とはどういったものなのかに加え、資本主義の英語表現やまつわる英語、実際の英語例文集を紹介します。
なかなかなじみがない言葉かもしれませんが、学校の授業やニュース番組、さらにビジネスシーンでも出てくる言葉なので、ぜひこの機会に学習しましょう。
目次
「資本主義」とは
「資本主義」という用語を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、「資本主義」の言葉の意味を正確に理解している方は少ないかもしれません。
資本主義とは、経済システムに一つの形態であり、生産活動と交換に基づく制度と解釈できます。資本主義により、生産者と消費者が市場で自由に交換することで、資源と価値を理性的かつ合理的に配分することができます。
さらに、資本主義は、労働と資本の力関係に基づく経済関係を特徴としています。資本家は資本を持ち、生産手段を所有しています。労働者は賃金をもらい、その労働を提供しています。
もちろん、資本主義のシステムには批判的な意見もあります。 たとえば、アメリカの国内的な所得格差や企業が保有する莫大な資産、さらに環境問題などが発生しているといわれています。しかし、資本主義は多くの国で確立されている制度であり、正しい方向に進めば健全で持続可能な制度を目指すことも可能といえるでしょう。
「資本主義の歴史」
資本主義の歴史は、近代的な概念であるように思われるかもしれませんが、そのルーツは18世紀から19世紀にかけて、西洋で近代経済の理論や実践の基礎が築かれた時代にまでさかのぼります。
17~18世紀の重商主義の時代には、富は主に金や土地などの物的資産に基づくと考えられていました。19世紀になると、富は物的資産のみに基づくという考え方に疑問を投げかけ、富は資本資産に基づくという考え方に変わり、産業革命と近代資本主義が可能になりました。
「資本主義」という言葉はどういう場面で使用する?
「資本主義」という言葉は、学校の授業などで使用する機会があるでしょう。政治や経済の勉強をしていると、資本主義や社会主義、自由主義や新自由主義といった「〇〇主義」という言葉がたくさん出てきます。
それぞれ、特徴や性質が異なるうえ、歴史的な背景に違いがあることから、政治や経済を学習するうえでは、違いを理解しておく必要があるでしょう。
「資本主義」は英語でなんていうの?
ここでは、「資本主義」は英語でなんていうのか解説していきます。
資本主義は、英語で”capitalism”(キャピタリズム)といいます。資本を意味する”capital”と、~主義を表すときに使う”ism”を合わせた言葉です。
あまり聞き馴染みがない言葉かもしれませんが、資本という意味の”capital”は比較的よく使用する英語の一つです。
「資本主義」にまつわる英語
ここでは、資本主義にまつわる英語を見ていきましょう。
- capitalist:資本主義者
- capitalization:資本主義化
- democracy:民主主義
- socialism:社会主義
- communism:共産主義
- feudalism:封建主義
- liberalism:自由主義
- neo-liberalism:新自由主義
「資本主義」を使った英語例文
ここでは、「資本主義」に加え、「社会主義」や「自由主義」など、ほかの言葉も使った英語例文を紹介します。
資本主義や社会主義、自由主義や新自由主義の違いを教えていただけないでしょうか。
人間が存在する限り、資本主義も存在してきたといわれています。
資本主義の意味を理解するのはとても難しいです。
「資本主義」という英語は覚えておいたほうがいい?
「資本主義」という英単語を覚えておくべき理由はたくさんあります。資本主義は、何世紀にもわたって影響力のある経済組織のシステムであり、今日でも多くの国で経済的・政治的な権力を支配しています。
資本主義の原理とその仕組みを理解することは、今日の世界の政治を理解する上で不可欠です。
とくに学業の世界や、政治、経済の話題においては、資本主義を意味する”capitalism”という言葉がたくさん出てきます。政治経済に関する議論やディベートをするうえで、必要不可欠な言葉であることから、覚えておいたほうがいいでしょう。
また、”capitalism”だけでなく、”liberalism”や”socialism”などの、ほかの主義の英語も併せて覚えておくことをおすすめします。
【おまけ】新しい資本主義とは
岸田文雄首相が推進する新しい資本主義は、決してイデオロギー的なものではなく、実は民主資本主義から借りた実践的な概念といえます。
経済成長、資産、資源の利用は、所得分配、教育、医療などの社会福祉とバランスさせる必要があり、従来の資本主義とは異なり、リスクを取ってより良いインフラの整備に着手できる人に富を集中させるべきであるとするものといえるでしょう。
新型コロナウイルスが蔓延した際、「ボトムアップ」や「トップダウン」といった言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。岸田政権においては、オミクロン株への水際対策として、諸外国からの新規入国を原則停止という決断に至ったのです。
ただし、各省庁からは緩和政策の変更に疑問を抱いていたり、一部の業界では諸外国との交流や交渉を推進したいと考えていたりなど、さまざまな反対意見があったのです。
とはいえ、岸田政権下においては、国家の状況がさらに悪化することを想定し、トップダウンにて施策を遂行することを決定しました。
このようなトップダウン的要素が「新しい資本主義」の一部と考えて問題ないでしょう。もちろん、概念的な考えになることから、新しい資本主義の根幹部分をしっかりと理解することも大切です。
表面的な部分ではなく、中身の部分を理解することで、日本の政権がどのような考えを持っているかに加え、諸外国との違いや特徴を認識できるでしょう。
また、学業の世界においても、諸外国の学生と政治や経済について議論する際、自国の考え方や施策についてもしっかりと理解しておくことが大切です。中身をしっかりと理解していれば、あとはそれに対応した英語をどんどん覚えていき、議論やディベートを重ねて、英語を身につけることがポイントといえるでしょう。
まとめ
今回は「資本主義って英語でなんていうの?」をテーマに、資本主義とはどういったものなのかや、資本主義の英語表現を紹介しました。
資本主義は英語で”capitalism”といい、資本を表す”capital”と「〇〇主義」と表現するときに使う”ism”を組み合わせた言葉です。
あまり馴染みのない言葉ではあるものの、学校の授業や、ビジネスシーンなどで使用することから、ぜひこの機会に覚えておきましょう。
オーストラリアのセカンダリースクールで高校時代を送り、17歳で英検準1級、TOEIC920を取得しました。大学時代はスウェーデンの大学、大学院に留学し、国際移民について学び、その後、京都の大学院の博士課程にて「移民排斥」に関する研究を行いました。 英語論文、英文エッセイの執筆経験があり、大学院時代は多くの受験生に英語を指導しました。現在はWebライターとして活動する傍ら、「使える英語」を近所の子供たちに教えています。