お子さんに英語を話せるようになって欲しいと願う親御さんが多くいます。
第二言語として英語を喋ることが日本国内である程度一般的になるまで、このようなご家族はこれからも増えるのではないでしょうか?

ところで、英語で育児や子育てはどのように表現するか知っていますか?
この記事では、英語教育にご興味ある人は必読、子育てにまつわる英語表現を紹介します。海外の子育て事情もぜひみていきましょう!

育児の英語表現

育児とは子どもを育てることですが、特に0歳~6歳の乳幼児・子供が対象になります。小学校入学前の未就学児の子育てという定義になります。
子育ては何歳になっても大変な部分がありますが、一方で親も子どもの成長に感動したり楽しいことを共有できるという素晴らしい面があります。

英語で育児は?

さっそく、育児の英語表現を紹介しましょう。
代表的な表現としては「childcare」があります。他にも、baby and childcare、nursing、parentingという表現も当てはまります。

childcare

childcareはイギリスで共通して使われ、child careと分けて使うのはアメリカ英語になります。
例えば、financial support for childcareなら「子育て支援」のように使います。

childcareを辞書で調べると、名詞「育児・保育・児童保護」、形容詞「育児の・保育の・児童保護の」という意味があることが分かります。
child(子ども・幼児・未成年者)、そしてcare(人の世話・ケア)を組み合わせた表現として、育児であることを理解しやすいですね。

nursing

もう一つの育児がnursingです。nurseはナースとして看護人がお馴染みですが、保育士の意味も持っています。そしてnursingになると育児になるのです。筆者の住むイギリスでは、nursery(ナーサリー)は2歳~3歳の子どもが通う学校です。こちらは日本語でいう保育園であり、ほとんどの子ども達が通うものの、義務教育ではありません。

子供を育てるというときの英語フレーズ

子供を育てるというときの英語フレーズ

ここからは、日常英会話にすぐに使える「子供を育てる」のフレーズをみていきましょう。
まず覚えたいのが、単語「raise(レイズ)」です。raiseは様々な意味を持つ言葉ですが、果たして皆さんにとって抵抗なく使える単語でしょうか?

raiseには、以下のような意味があります。

  • (物を)持ち上げる
  • (発言などのために手を)挙げる
  • (横になっている人や物を)起こす
  • (パン生地などを発酵させて)膨らませる
  • (数や量を)大きくする・増やす
  • (価格などを)引き上げる

他にも、昇進させる、声を荒げるなどあり、様々な意味があることが分かります。
そして、本記事で取り上げる子育てで、(親が子供を)育てる・養うという意味があります。家畜を飼育する、農作物を栽培することも含まれることから、raiseのコアイメージを想像できますね。

子供を育てるの英語フレーズと例文

raiseにchildrenを加えたraise childrenで「子どもを育てる」のフレーズになります。raiseの過去形・過去分詞はraisedです。

例文でみるほうが使い方が分かりますね。過去から未来まで、みてみましょう。

Aさん
My parents raised three children including me.
訳)両親は、私を含めて3人の子どもを育てました。
Aさん
Raising children could be difficult.
訳)子どもを育てることは大変かもしれません。
Aさん
I want to raise children in England in the future.
訳)将来、イングランドで子どもを育てたいな。

子育てに使える英語フレーズ

子供を育てるというときの英語フレーズ

小さな子どもとの毎日は楽しくもあり、忙しいですね。家で過ごす時期、保育園や幼稚園の送り迎えが始まるとき、習い事を始めるなど、特にお母さんは子ども優先の生活になっているのではないでしょうか?

子育てに使える英語フレーズ

朝起きてから寝るまで、日々のルーティンがあります。そんな各シーンで使える子育てフレーズを例文で紹介しましょう。ちょっとしたフレーズがスラスラと出てくるようになれば、お母さんとお父さんの英語力もアップします。

ベイビーの成長に関するフレーズ

  • roll over 寝返りをする
  • crawl ハイハイをする
  • pull oneself up つかまり立ちをする
  • babble ばーなど、喃語を発する

Good morningで始まる朝の基本フレーズ

  • Wake up. 起きなさい。
  • Have a breakfast. 朝ごはん食べてね。
  • Brush your teeth. 歯磨きして。
  • Wash your face. 顔を洗って。
  • Let’s get ready. 準備しよう。
  • Have a lovely day! 良い1日を!

日中に使える基本フレーズ

  • Come here, please. ここに来て。
  • Let’s play together. 一緒に遊ぼう。
  • Let’s go shopping. 買い物に行こう。
  • Shall we read a book? 本を読もうか?
  • Do you want to do? 何をしたいの?
  • What did you say? 何て言った?
  • Are you hungry? お腹空いた?
  • Are you thirsty? 喉乾いた?
  • Are you ok? 大丈夫?
  • Well done! よくできたね!

Good nightまでの基本フレーズ

  • It’s time to go home. お家に帰る時間よ。
  • It’s time to finish. おしまいね。
  • It’s time to clean up. 片付けの時間よ。
  • It’s time for dinner. 晩ごはんの時間よ。
  • Are you full? お腹いっぱい?
  • It’s time to have a bath. お風呂に入る時間よ。
  • Are you sleepy? 眠いの?
  • It’s time to go to bed. 寝る時間よ。

子育て中・子供の面倒を見るの英語フレーズ

子育て中・子供の面倒を見るの英語フレーズ

子育て真っ最中と言いたいとき、子どもの面倒を見ると伝えたいとき、今度はこのような英語フレーズをみていきます。

子育て真っ最中

子育てで学んだraise childrenを使って「in the middle of raising children」または「in the middle of parenting」で伝えることができます。さらに、at the moment(ちょうど今・今のところ)を加えても真っ最中というライブな感じを表すことができるでしょう。

Aさん
I’m in the middle of raising children. It’s been so busy.
訳)子育て真っ最中でとっても忙しい。
Aさん
She is in the middle of raising children at the moment so unfortunately she can’t travel with us.
訳)彼女はちょうど今、子育て真っ最中だから、残念だけど私たちと一緒に旅行できないの。

ところで、イギリスではterrible twos/魔の2歳児→horrible threes/悪魔の3歳児→angel fives/天使の5歳児という言い方があります。イヤイヤ期の2歳児って本当に、、、でも、そういう時期は長く続きませんし、angel fivesを楽しみにお子さんとの時間を楽しんでください。

子どもの面倒を見る

自分の子どもでなくて誰かの子供の面倒を見ることってありますね。この場合はぜひ覚えたいフレーズ「look after」(子供の面倒を見る・世話をする)で表現しましょう。

Aさん
I don’t mind to look after your child while you go shopping.
訳)買い物に行っている間、あなたの子どもの面倒を見るの構わないよ。
Aさん
I asked my friend to look after my child after nursery for about 2 hours.
訳)保育園が終わってからの2時間ほど、友達に子どもの面倒を見てもらいました。

海外の子育て事情

海外の子育て事情

海外と一口に言っても、日本との比較だけでなく、イギリスとアメリカでも大きな違いがあります。
ここでは、在英17年の筆者が体験したイギリスの子育て事情を紹介します。

添い寝をしない

生まれてまもないベイビーも親と違う部屋のコット(ベビーベッド)に寝かします。モニターを設置して安全確認をし、お母さんもお父さんや自分の時間を持つことができます。

学校の送り迎えと先生のストライキ

イギリスではイヤー5(9~10歳)までは、保護者またはチャイルドマインダーによる送り迎えが必要です。送迎では、お母さんだけでなくお父さんの姿もよく見ます。
そして、先生方もお給料アップや環境改善のためにストライキに参加します。ストに行った先生のクラスは休校。行かなかった先生のクラスは普段通りという事実に最初は驚きました。

褒める!

イギリス人は自分の子どもでも自然に褒めます。Well done!やYou did so wellというフレーズをよく聞き、子どもに向かっても直接褒めますし、他の子のことも感心するほどポジティブに褒めます。低学年の子ども達の教師との懇談会でもよっぽどでなければ良い面だけを言われることがほとんです。褒めて伸ばせ、が定着しています。日本でよく聞く「周りに迷惑かけるでしょう」は聞くことがありません。そうやって伸び伸びと育てるなか、自分で考え意見を持つ子ども達が育っていく面があります。

まとめ

日本でのchildcareはいかがですか?
英語学習をしていくなか、海外の子育て文化から良いところを見つけることもあります。
自然がたっぷりの環境と素晴らしい友人に恵まれイギリスで子育てをしてきた筆者が、今回は懐かしい時間を思い出しながら執筆しました。子育て中の皆さんもこの瞬間を楽しんでくださいね。