英語圏に行った際、せっかくならバーやパブ、ブリュワリーにいって素敵なひと時を過ごしたいですよね。
お酒を中心に飲むお店は、通常ざわざわしていることもあることからお店の方とスマートにコミュニケーションしたいもの。
英語圏のお酒を飲む場所特有の英会話フレーズは、通常のレストランではあまり聞くことが無く、突然店員から言われるとこちらがフリーズしてしまいがちです。

今回は、そんなお酒の場で特有の英語フレーズを学んで、スマートにお酒を飲めるように準備していきましょう。

お会計はまだしないで後で払う?
“keep the tab open”


お酒をカウンターで頼むと、店員さんから”Do you want to keep the tab open?” ” Wanna keep the tab open?”などと質問されます。これは「お会計はまだしないで後で払う?」という意味です。”tab”はもともと「タブ(紙の端・ラベル)」という意味です。昔のバーでは、飲んだものを紙にメモしておいて、あとでまとめて会計する習慣がありました。そこから転じて、「その人が頼んだドリンクや食べ物の合計」=”tab”という意味になりました。

飲食店・バーで「請求書/勘定」を意味する「tab」という用法は、以下のように説明されています。ある説によると、「tabulation(表/計算/記録)」の略として、「注文や料金を記録した台帳・紙片」から「請求書(=勘定を記録したもの)」という意味へ転じた、というものです。

参考:Merriam-Webster

Aさん
Can you keep the tab open? I might order more later.
訳)お会計はまだにしておいてくれる?後でまた注文するかもしれないから。
Bさん
Sure, just let me know when you’re ready to close it out.
訳)分かったよ。お会計をしたくなったら教えてね。

最近は、クレジットカードを一番最初の注文の際に私、クレジットカードを情報をお店側がスキャンして最後の注文までホールドしておくパターンもあります。

Aさん
Do you want to keep the tab open?
訳)お会計を後にして、まとめて支払いますか?
Bさん
Sure! Do you need my credit card?
訳)はい!私のクレジットカードは必要ですか?
Aさん
Yes, please. Thank you.
訳)はい、お願いします。ありがとう。

“Put it on my tab.”

“put it on my tab”は、「ツケにしておいて」という意味です。バーでお酒を2杯目3杯目と頼む際に、お店の人にこれを言えば、最初に提示したカードにツケておいてくれます。

「樽生ビールは何がありますか?」
“What’s on tap?”

faucet

前述した”tab”に似ていますが、”tap”もバーで良く使うワードです。

“tap”は動詞で指や物で軽くトントンとたたくことですが、名詞では水道などの「蛇口」のこと(特にイギリス英語)を意味します(アメリカ英語では faucet(フォーセット)が良く使われます)。

そして、バーやパブでは、生ビール(draft beer) をタップ(tap)から注ぐことから、生ビールからでる蛇口を”tap”と指します。

つまり、”What’s on tap?”と言えば、「樽生ビールは何がありますか?」と今、どのビールが生で飲めまるかをバーテンダーに聞くことができます。

「ダブルでお願いします」
“Make it a double.”

“Make it a double”は、バーや飲みの場でよく使われる英語表現で、意味は「ダブルでお願いします」(アルコールの量を2倍にしてほしい)という意味です。ここで“a double”は、通常の1杯分(a single)の 2倍の量の酒を意味します。スピリッツ(ウイスキー、ウォッカなど)を注文する時によく使います。一般的に「ちょっと強めにいきたい」ときに使われます。

Aさん
I’ll have a whiskey. Make it a double.
訳)ウイスキーをダブルでください。
Bさん
You got it.
訳)かしこまりました。

「氷を入れてください(ロックでお願いします)。」
“On the rocks, please.”

“On the rocks, please.”はバーでよく使われる表現で、意味は「氷を入れてください(ロックでお願いします)。」です。特にウイスキーや他のスピリッツ系のお酒に使われます。

Aさん
Can I get a gin on the rocks?
訳)ジンをロックでお願いします。

また、お酒をストレートで飲みたい場合は”neat”という表現を使います。

Aさん
Do you want that neat or on the rocks?
訳)ストレートかロックどちらが良いですか?

Bさん
On the rocks with a lemon twist, please.
ロックでレモンの皮をひねってください。

「最後の注文の時間です。」
“Last call!”

“Last call!”は、バーにおいては「最後の注文の時間です。」という意味です。つまり、バーが閉店する前に、お客さんに最後のドリンク(またはフード)を注文するチャンスを知らせるための合図です。通常、閉店の15〜30分前にスタッフが「ラストコール!」と声をかけます。お客さんが追加で何か注文したいなら、そのときが最後のチャンスです。

Aさん
It’s last call. Do you want another beer?
訳)最後の注文の時間だよ。もう一杯欲しい?
Bさん
No, I’m good. Let’s close the tab.
訳)いや、いいよ。タブを閉じて会計しよう。

※先ほども登場した”tab”について、”close the tab”は「タブを閉めて会計をする」という意味です。

「今回は私のおごり」
“It’s my round.”

「今回は私のおごり」

“It’s my round.”は、 「今回は私のおごり」という意味です。 “round” という言葉は、「一巡・一回り」という意味から来ています。

イギリスやアイルランドなどのパブ文化では友人同士で飲みに行くときに、みんなが順番に飲み物を買い合う習慣があります。一人が全員の飲み物をまとめて買うことを”a round”と表現し、次の人がまた全員に買い、順番に「一巡・一回り」(round)していくイメージがあります。

英語で”a round of drinks”は「みんなに一杯ずつ奢ること」を意味します。

Aさん
It’s my round. What’s everyone having?
訳)今回は私がおごるよ。みんな何を飲むの?

同様の意味で「私がおごるよ」という言い回しがあります。ここで”treat” は、「ごちそう、もてなし」という意味です。

Aさん
Don’t worry about the bill — it’s my treat.
訳)お会計は気にしないで、私がおごるからね。
Bさん
You don’t have to, but thanks!
訳)そんなことしなくてもいいのに。でもありがとう!

英会話フレーズを覚えてスマートにお酒を飲もう

バーでお酒を飲む際には、その場に特有の英語表現がたくさんあります。しっかりフレーズを頭に入れておけば、お店の方から聞かれる質問もびっくりせずに答えることができます。

ぜひ、この記事を参考にしてお酒の場を楽しんでみてください。