「do」は英語の中で非常によく使う単語です。しかしよく使うが故に、基本的な意味や仕える場面について知らないという人も多い単語なのです。また、「do」は疑問形や否定形を作るときにも用いられるので、その点も知っておく必要があります。英語の基本動詞とも言える「do」の使い方やコツについて、今一度しっかりと理解していきましょう。

「do」の基本

「do」は仕える主語が決まっている動詞です。英語を使う上で主語と動詞は必ず意識すべきポイントなので、しっかりと覚えておきましょう。「do」が使える主語は「一人称単数・複数」「二人称単数・複数」「三人称複数」です。逆に言うと、「三人称単数」が主語になる場合は「do」は使えず、代わりに「does」を使います。「do」と「does」の役割は同じなので、とにかく主語に注意するようにしましょう。合わせて時制の確認もしておきましょう。

現在進行形は「doing」、過去形は「did」、現在完了形は「done」となります。これは「does」も同じ変化の仕方をするので、むしろ現在形に最も気をつけるべき変わった動詞と言えるかもしれません。

何かを「する」ときに

何かを「する」ときに

「do」は、日本語に訳すと「○○をする」という意味になることが多いです。この使い方がよく出てくるのは家事です。

Aさん
I do the dishes.
訳)皿を洗う

Aさん
I do the laundry every Sunday.
訳)毎週日曜日に洗濯をする

また、「do+the+部屋の名前」にすると、「○○を掃除する」という意味になります。

Aさん
I do the bathroom.
訳)風呂掃除をする

Aさん
I do the living room.
訳)リビングの掃除をする

家事は日常会話でも良く出てくるので、言い回しを覚えておくとスムーズに会話できるようになるでしょう。

「スポーツをする」は「play」を使うことが多いですが、格闘技やボールを使わない競技に関しては「do」で表します。

Aさん
I do kendo.
訳)剣道をする

Aさん
I do yoga.
訳)ヨガをする

身支度に関することも、「do」を使うと簡単に表現することができます。

Aさん
I have to do my hair.
訳)髪をセットしないと

Aさん
I did my nails.
訳)ネイルを塗った

食事に関する会話にも、「do」が登場することがあります。例えばお昼休みになったので「お昼にしよう」と言うときは、「Let’s do lunch.」となります。また、レストランや喫茶店でランチ営業をしているか聞きたいときは、「Do you do lunch?」で「ランチやってますか?」という意味になります。簡単なのでぜひ覚えておきましょう。

職業は「I am businessman.(私はビジネスマンです)」のようにbe動詞を使って表すことが多いですが、「I do computer management.(コンピューター管理の仕事をしています)」のように、doを使うことで、職場で行っていることを表現することができます。仕事内容を具体的に表したいときに役立つでしょう。この他にも「do the copy(コピーを取る)」「do software update(ソフトを更新する)」という使い方をすることもできます。

疑問形を作るとき

英語を勉強している上で最も「do」が出てくる場面の一つが、疑問形です。日本語が文末を変化させることで疑問形を作るのに対し、英語では、基本形の語順を並び替えることで疑問形を作ります。分かりやすいのはbe動詞と助動詞を使った文です。

be動詞を使った文の場合、そのbe動詞を主語の前に移動させます。

Aさん
You are American.
訳)あなたはアメリカ人です

Are you American?
訳)あなたはアメリカ人ですか?

助動詞もbe動詞と同様に、主語の前に移動させることで疑問形を作ることができます。

Aさん
She can swim.
訳)彼女は泳ぐことができます

Can she swim?
訳)彼女は泳げますか?

これ以外では、文頭にdoを置いて疑問形を作ります。

Aさん
You play tennis.
訳)あなたはテニスをします

Do you play tennis?
訳)あなたはテニスをしますか?

いきなりどこからともなくdoが出てくるので混乱するかもしれませんが、ここは英語のルールとして割り切りましょう。注意点として、主語が三人称単数のときは「Does」を、過去形のときは「Did」を使うことを忘れないようにしましょう。また、疑問形では動詞が原形に戻る、というのも見落としがちなポイントなので注意が必要です。

Aさん
She plays tennis.
訳)彼女はテニスをします

Does she play tennis?
訳)彼女はテニスをしますか?

Aさん
You played tennis.
訳)あなたはテニスをします

Did you play tennis?
訳)あなたはテニスをしましたか?

否定形を作るとき

否定形を作るときの例文

否定形は、疑問形とルールが似ているので合わせて学習すると良いでしょう。be動詞、助動詞はその後ろに否定を意味する「not」をくっつけることで否定形を作ります。

Aさん
I am Japanese.
訳)私は日本人です

I am not Japanese.
訳)私は日本人ではありません

Aさん
I can swim.
訳)私は泳げます

I can not swim.
訳)私は泳ぐことができません

それ以外の文では、動詞の前に「donot」を置くことで否定形を作ります。主語が三人称単数の場合は「does not」、時制が過去の場合は「did not」です。これらはそれぞれ短縮形である「don’t」、「doesn’t」、「didn’t」とされることが多いです。動詞が原形に戻るのも疑問形と同様です。

Aさん
I play tennis.
訳)私はテニスをします

I don’t play tennis.
訳)私はテニスをしません

Aさん
She plays tennis.
訳)彼女はテニスをします

She doesn’t play tennis.
訳)彼女はテニスをしません

Aさん
We played tennis.
訳)私達はテニスをしました

We didn’t play tennis.
訳)私達はテニスをしませんでした。

答えるとき

何かを聞かれたら、それに答えなければなりません。疑問形で尋ねられた事柄に対して答えるときも「do」が用いられます。

Aさん
Do you play tennis?
訳)あなたはテニスをしますか?

Yes, I do.
訳)はい、します
No, I don’t.
訳)いいえ、しません

「does」で聞かれたら「does」で、「did」で聞かれたら「did」で答えるのがルールです。

Aさん
Does she play tennis?
訳)彼女はテニスをしますか?

Yes, she does.
訳)はい、します
No, she doesn’t.
訳)いいえ、しません

Aさん
Did you play tennis?
訳)あなたはテニスをしましたか?

Yes, I did.
訳)はい、します
No, I didn’t.
訳)いいえ、しません

強調するときの使い方

何かを強調したいときに「do」を使うことがあります。使い方は簡単で、強調したい動詞の前に「do」を置くだけ。

Aさん
I do understand.
訳)ちゃんと理解しています

この場合、「理解している」ということを強調したいので、その前に「do」を置きます。三人称単数の場合は「does」を、過去形の場合は「did」を置きますが、この場合後に続く動詞は原形に戻ります。

Aさん
She loves him.
訳)彼女は彼を愛している

She does love him.
訳)彼女は彼を本当に愛している

Aさん
I understood.
訳)理解した

I did understand.
訳)ちゃんと理解した

一文に二回出てくるときは

英語を勉強していると、ときどき一つの文の中に二回以上doが出てくることがあります。文をそのまま丸暗記するのではなく、解体してどの使い方がされているdoなのかしっかりと理解するようにしましょう。

Aさん
What do you do?
訳)お仕事は何をされていますか?

というのはよく見かける文ですが、この中で使われている二つのdoはそれぞれ使い方が異なります。一から順を追って確認していきましょう。まず職業について述べている文を考えてみましょう。

Aさん
I do computer management.
訳)コンピューター管理の仕事をしています

これを疑問形にします。

Aさん
Do you do computer management?
訳)あなたはコンピューター管理の仕事をしているのですか?

この文のうち、「computer management」の部分を聞きたいので「what」に置き換えます。

Aさん
Do you do what?

英語では「what」は文頭に置くルールになっているので、このままでは正しい英文になりません。正しい位置に直します。

Aさん
What do you do?
訳)お仕事は何をされていますか?

つまり、一つ目のdoは疑問形を作るためのもの、二つ目のdoは「○○をする」という意味のものなのです。

いろいろな使い方をマスターしよう

「do」は基本的な動詞ですが、いろいろな使い方、意味や役割があります。非常に短くて便利な単語ですが、それ故に混乱してしまうことも多いでしょう。スムーズに使いこなすためには、やはりいろいろな場面でその使い方を意識し、確実に理解していくことが重要になります。しっかり使いこなして、ワンランク上を目指していきましょう。